プロ修斗後楽園ホール大会Vol.7情報(2024年9月22日開催)
開催概要
[大会名]プロフェッショナル修斗公式戦 PROFESSIONAL SHOOTO 2024 Vol.7
[日時]2024年9月22日(日)
[会場]後楽園ホール
[協力]一般社団法人日本修斗協会
[認定]インターナショナル修斗コミッション
[主催]株式会社サステイン
個人的見どころ
環太平洋バンタム級チャンピオン決定トーナメント
藤井選手の王座返還で空位となった環太平洋バンタム級王座をめぐって、さっそく争いが始まる。王座決定トーナメントだ。メンバーが非常に良い!グラップラー、ストライカー、オールラウンダーとファイトスタイルが異なり、そして、個性がある強い選手が揃った。楽しみだ。
ROAD TO UFCにも参戦した野瀬翔平選手がここに参戦するのが大きな驚きだが、ベルトという形の手土産を手にして、さらに上に挑む意図か。開始早々から、有無を言わさず、勝負を仕掛ける早さが図抜けていて、それでいて極め力が半端ない。海外挑戦を視野に入れている以上、修斗の環太平洋王座で止まるつもりはないだろうが、とにかく参戦がありがたい。
人見礼王選手は、このメンバーの中では一番キャリアが浅いが、勝ちっぷりが良い。伝統派空手らしい、瞬足の飛び込みから、ガツンと当てるパンチできっちりKOできるストライカー。太い足で繰り出す蹴りも強い。修斗ジム東京では、「いよいよ人見礼王が世に知られる」と、自信を持ってトーナメントに送り込む。
※川北選手欠場で、ダイキライトイヤー選手が決勝進出。
川北晏生選手は、イケイケなTRIBE勢にあって、独特の雰囲気を放つ、渋い職人スタイル。レスリングが強く、組み負けないうえ、最近はスクランブルからフロントチョークなどの極めも際立ち、フィニッシュしての勝利が続いて一気に頭角を現した感がある。日中対抗戦でもフルタイムのハードワークで競り勝った。あれは見事だった。
ダイキ・ライトイヤー選手は、待望のベルト戦線への参戦。長身、基本オーソドックス、ゆったりとしたリズムから長いジャブを差し、右をかぶせるシュアなボクシングが冴える。不意に被弾することもあるが、グラウンドでも一瞬の極め力も強く、全体的に対応力が高い。このメンバーで、一番、チャンスに飢えていた選手だと思う。大会を盛り上げる意識が高く、多くの人に支えられ、人気も高い。
ウェルター級の次を占う住村選手vs西條選手
住村竜市朗選手が超久々に修斗に参戦。デビュー戦から数戦を修斗で戦い、以後は、DEEP、パンクラス、RIZINと様々な舞台で活躍。老舗団体であるDEEPとパンクラスではウェルター級王座を獲得。残る修斗に狙いを定めてきた形だ。キャラにはクセがあるが、実力は折り紙付き。ちなみに、お子さんはキッズ修斗に出ている。
その住村選手を迎え撃つのが、琉球ヘラクレスこと西條英成選手。隆々たるボディからスピードの速いタックルでテイクダウンを奪うと、容赦なくパウンドを落とし、極めて相手を粉砕するスタイル。無敗で新人王獲得。日中対抗戦でも圧勝して見せた。その勢いで住村選手にも勝利したい。
ちなみに、修斗ウェルター級は、11月の山口大会TORAO34で墨吉選手とソーキ選手で環太平洋王座決定戦が行われる。早々にベルトを取りたいという西條選手は心穏やかではないはず。いずれにせよ、この試合の勝者がそこに絡んでいくことは必至。
修斗vsパンクラス マックス・ザ・ボディ選手vs西尾真輔選手
田村ヒビキ選手欠場により、カード変更。パンクラスから西尾真輔選手が参戦!より上位ランカーのマックス・ザ・ボディ選手と対戦が決まった。
修斗では強力なフィジカルを武器にタイトル挑戦経験もあるマックス選手。ネオブラ優勝、KO勝利の多い西尾選手。図らずも、修斗vsパンクラスの構図に。
正直なところ、ライト級より重い階級は、パンクラスの層の厚さが際立つが、ここで、修斗のライト級も負けてないぞ、というところを見せてほしい。
修斗ストロー級戦線、超、異常あり。
黒部和沙選手vs山上幹臣選手、内藤頌貴選手vs大城正也が追加。どっちも驚いた。
元修斗世界王者の山上幹臣選手が修斗に復帰する。長身・ロングリーチで抜群の打撃センス、崩してから一気に極める力も素晴らしかったが、第一線を退いて十年弱。5月にGLADIATORで復帰戦は行っていたが、その時はフライ級。今度は修斗で、ストロー級に参戦。どれくらい切れ味を戻してくるか。かつて、幾度となく見せてきたヤバい試合を見せてほしい。
しかし、迎え撃つ黒部和沙選手は、今、修斗で最も活きが良いファイターの一人。まだキャリアが浅く、足りないものもあるけれど、それを補って余りあるエネルギーを感じさせる。余りにキャリア差があり、マッチメイクの意図が問われた澤田戦でも見事に勝利。今、見ておくべきシューターだ。
今の黒部選手は、勢いがあり、スピードも速く、力強い。山上選手はセンスはもとより、経験もあり、いなしてきそう。とはいえ、これは3回戦。スタミナ勝負もありうる。
内藤頌貴選手がストロー級に転向してきたのも、大いなる驚きだ。言わずと知れた、殺気溢れるストライカー。最近は連敗で、やや王座戦戦から後退したかに見えたが、巻き返しは、ストロー級で。怪我などが万全なら、回転が速く、打ち抜き、仕留めるパンチは強力。非常に楽しみだ。
一方の、大城正也選手は、手堅く組んでくるグラップラータイプ。体も強く、タフネスも高い。組んでしまえば、ケージに押しつけて、ひたすらテイクダウンを狙い、相手を削る。
頌貴選手的には、この堅守・タフネスの大城選手を打ち倒せるか、また大城選手的には、上の階級の強力なストライカーをねじ伏せられるか、存在感を証明する試合になるでしょう。
男女インフィニティリーグ佳境へ
女子は2試合。
平田彩音選手は、このリーグ戦の主役となることが期待される選手。小柄ながらパワフルで強気でアグレッシブなファイトで魅せる。強烈なローからガンガン前に出てパンチを打ち込むスタイルに、テイクダウンディフェンス、グラウンドでの対応力が上がり、まさに、一戦ごとに強く成長する姿を見せてくれる。
檜山美樹子選手は、その平田選手のデビュー戦の相手。その時は、前に出てラッシュをかける平田選手に対して、ケージ際で組んで受け止めて粘りを見せた。SNSではあまり近況が伝わってこないが、負けず嫌いで練習熱心と聞く。
再戦で、檜山選手がリベンジするか、平田選手が再び差をつけて勝つか。
パク・ソヨン選手は、前回のCOLORSで、平田選手と互いに強打の応酬から、グラウンドではバックテイクからチョークを狙い優位に立つと、判定で平田選手に競り勝った。これが、修斗で初勝利。涙を浮かべながら喜ぶと同時に、次戦の勝利への強い意欲を見せた。体とハートが強い印象で、ここでのしあがろうという意志を感じる。
NOEL選手は、現在、高校生ながら、アマでは余りに強すぎるということで、飛び級で一気にプロに。実際、デビュー戦のCOLORSでは、リーグ戦初戦で檜山選手をレスリングと打撃で圧倒。男子並みと形容されるスピードで、圧倒的なテイクダウンを奪い、その後も攻め続けて勝利。見る者にプロの資格ありと納得させる試合だった。
フィジカルの強いパク選手を相手にNOEL選手がどのような戦いを見せるか楽しみ。
男子インフィニティは残り試合が少なくなり、厳しいサバイバルへ。
大竹陽選手はサウスポー構えの柔らかい動きから、ステップを踏み、距離を外して、タックルを切れば、そこから鋭いカーフ、刺すようなジャブ、そして、抜群の当て勘で相手の動きに合わせてパンチを打ち抜く。前戦は良い動きをしながら落としてしまったので、1Rで倒して大量ポイントが欲しい。
ヤックル真吾選手は、リーグ戦開始時はランキング最高位にいたが、須藤選手に手痛いKO、亮我選手には終始トップを奪われ、防戦を余儀なくされた。ポイント的には厳しいが、持ち味のスタンドでの強打、粘りのあるグラウンドで、存在感を見せて欲しい。
上位陣に割って入りたい平川智也vs新井拓巳
平川智也選手は、試合間隔が空いたときもあったが、復帰後は、常に安定した実力でランカーとして強さを発揮。広いスタンスでレベルチェンジしながら強烈なローを打ち込み、剛腕と呼ぶに相応しい重いパンチでなぎ倒し、俊敏なレスリング力も兼ね備える。そんな力強いファイトと裏腹に、フィットネスショップの店長のスマートさも併せ持つ。
新井拓巳選手は、2022年新人王。レスラーらしく、低く速いタックルでテイクダウンを狙う、かなり粘り強いファイトスタイル。新人王獲得後に連敗も、そこから榎本選手、青井選手に良い形で連勝。今回の対ランカー戦にこぎ着けた。
バンタム級は齋藤選手が新世界王者となり、今大会から環太平洋王者決定戦がスタートする新時代。早い段階でそこに割り込むためにも、両者ともに良い勝ち方が期待される。
新人王トーナメント 手島選手vs直島選手
手島響選手はプロデビュー戦。EXトーナメント2023でプロ昇格。その1試合しか見ていないので詳細不明だが、オーソドックスでパンチ・ローで試合を組み立てるオールラウンダー的な雰囲気。もう少し色んな展開が見たかった。
直島弘昌選手は、柔道のベースがあり、サウスポー構え、アマ時代はウェルター級でEXトーナメント2022優勝。昨年、GLADIATORに出場、修斗では香川大会で麻植選手との試合でプロ修斗デビュー。その試合は惜しくも敗れるも、重量感のある打撃、スクランブルでも良く動き、バチバチの試合で好感。FUKKY選手、具選手と新人王の続く修斗ジム神戸。後に続きたい。
対戦カード
※2024年9月20日現在(試合順発表)
メインイベント 環太平洋バンタム級チャンピオン決定トーナメント5分3R
野瀬翔平(同級6位・マスタージャパン福岡)
人見礼王(修斗GYM東京)
第9試合 環太平洋バンタム級チャンピオン決定トーナメント5分3R
川北晏生(同級5位・TRIBE TOKYO MMA)
ダイキ・ライトイヤー(修斗GYM神戸)
第8試合 ウェルター級
住村 竜市朗(TEAM ONE/元第16代ウェルター級キング・オブ・パンクラシスト・元第9代DEEPウェルター級王者)
西條 英成(THE BLACKBELT JAPAN NAHA/2023年度新人王/世界5位)
第7試合 ライト級5分3R
マックス・ザ・ボディ(同級世界5位・BRAVE)
西尾真輔(総合格闘技宇留野道場)
第6試合 ストロー級5分3R
黒部和沙(同級世界8位・TRIBE TOKYO MMA)
山上幹臣(総合格闘技道場STF) ※元世界王者
第5試合 ストロー級5分2R
内藤頌貴(THE BLACKBELT JAPAN)
大城正也(T-REX柔術アカデミー)
第4試合 epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2024 女子アトム級5分2R
パク・ソヨン(韓国・ROAD GUNSANジム)
NOEL(AACC)
第3試合 epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2024 女子アトム級5分2R
平田彩音(BURST)
檜山美樹子(ナゴヤファイトクラブ)
第2試合 epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2024 フライ級5分2R
大竹陽(リーグ戦勝ち点3/HAGANE GYM)
ヤックル真吾(リーグ戦勝ち点3/T-REX柔術アカデミー)
第1試合 バンタム級5分2R
平川智也(同級世界10位・マスタージャパン東京)
新井拓巳(ストライプル新百合ヶ丘)
オープニングファイト 2024年度新人王決定トーナメント一回戦ライト級5分2R
手島 響(パラエストラ綾瀬)
直島弘昌(修斗GYM神戸)
チケット販売
会場
後楽園ホール
アクセス
JR「水道橋駅」西口
都営地下鉄三田線「水道橋駅」A2出口
東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園駅」2番出口
都営地下鉄大江戸線「春日駅」6番出口
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9/22 プロ修斗後楽園ホール大会
#shooto0922 #修斗旅
おまけ 画像置き場
欠場情報
田村ヒビキ選手は、環太平洋ウェルター級王座を獲得、昨年はブラジルに渡って、世界王座にも挑戦したが、惜しくも日本にベルトを持ち帰ることはできなかった。その後、環太平洋王座王座を返上、ライト級への転向を宣言していた。