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マジックザギャザリング塩パック列伝-ドラゴンの迷路-

最新弾のブルームバロウが盛り上がりを見せダスクモーンも控える昨今、皆さんはパック剝いてますか?
なになに?
ブルームバロウはカードパワーが低くて塩?カルロフ邸も諜報ランドしか当たりがなくて塩?サンダージャンクションもビッグスコアだけで微妙?

やれやれ・・・本当の塩パックを見たことがないようだ、明日またここに来てください本当の塩パックを見せてあげますよ・・・

というわけでこの記事はドラゴンの迷路が当時どんな感じだったのかを紹介する記事になります。

まずは基本情報から
ドラゴンの迷路の発売は2013年5月3日、ラヴニカの回帰ブロック※3つ目のセットになります。
※かつてあった2.3種類(例外あり)で1まとめのセット(ブースター)の集まりのこと
1ブロックでドラフトを行ったり1ブロックのみで構築を行うなどの方法で用いられたが現在は廃止されている。

なお前提条件として今のパックとはいろいろ違いコレクターブースターもプレイブースターも作られていない時期なので販売はドラフトブースターのみ。価格も1パック350円、1ボックスだいたい13000円ぐらいでした。

2013年当時のスタンダードは、カードパワーが高く2色土地の充実したイニストラードとラヴニカが同居しており
ゾンビ、人間といった部族(現同族)デッキ、聖トラフトの霊、スラーグ牙に修復の天使といった優良クリーチャーの入った各種ビートダウン、そして瞬唱の魔道士、至高の評決にスフィンクスの啓示の入った青白系コントロールと様々なデッキが入り乱れておりとても良い環境だったことを覚えています。

令和のスタンダードでも通用しそうな名カードたち

さてそんな時期に発売されたドラゴンの迷路なのですが・・・
皆さんご存じの通り、発売から現在まで歴史に残る塩パックとして発売されることとなりました。

現在の価格を見て復活の声の安さに涙を流す

それではそんなドラゴンの迷路がなぜ塩パックになってしまったのか振り返ってみましょう。



その1 4枚デッキに入るようなカードがほとんど無く、重くて使いにくいカードばかりが収録されてる

いきなり核心をついてしまいますがこれがほとんどの原因です。
まずラヴニカへの回帰ブロックは、ドラゴンの迷路より前の2種類のセットで各種2色のメインカードがそろう形になっています。
つまり、汎用的な除去やクリーチャーなんかはすでにブロックの前2セットで一通りそろってしまっています。

比較的優秀で使いやすいカードのそろっているラヴニカへの回帰とギルド門侵犯のカードたち

その結果ドラゴンの迷路ではメインの2セットで収録されるような汎用的なカードは収録されず、癖の強いカードや重くて使いにくいカードばかり収録されることになってしまったのです。

上澄みを集めてこの感じなので察してほしい

この辺りはドラゴンの迷路だけの問題というわけではなく3セットブロック制の問題でもあり3セットブロック制度を廃止した原因の1つとして公式記事でも言及されることもありました。
まあ、それにしてもドラゴンの迷路のカードパワーはほかの3セット目と比べても低かったのですが……


その2 多色カードが多すぎる。

そのうえでドラゴンの迷路のしょっぱさに拍車をかけるのが多色カードの多さ、レアの収録枚数46枚のうちなんと35枚が多色カード。
これは前2セットで登場した10種類の色の組み合わせのカードをすべて入れる必要があったためでドラゴンの迷路と同じく2色がテーマだった前2セットと比べても驚異的な多色カード率の高さとなっています。
ワームの到来や軍団の戦略といった汎用的に4枚積まれそうな効果のカードはちらほらあるものの多色カードを使うデッキは2色が必須になるので入るデッキも単純に減り、必然的に需要も少なくなり価格が下がりました。
当時、これだけ多色のカードがある中で後述の2枚の神話レアと1枚のトークンを除いたトップレアが500円で売られている青単色の霊異種だった記憶があります。

コントロールで1.2枚使うぐらいだけど
トップメタかつほぼ必須だったのでほかのカードと比べて高めだった。

以上の結果、神話レアかつ使うなら4積みでモダンの出産の殻デッキで需要のあった復活の声が5000円程、スタンで何枚か使用されるされることがあり神話レアだったヴィズコーバの血男爵が2000円前後、それ以外のほとんどのカードが安価レアになるというすさまじいセットになってしまいました。

また、そんな中復活の声の需要の高さとパックが剥かれない影響で復活の声と一緒に使うエレメンタルトークンがまさかの1000円超え。
ドラゴンの迷路トップレアの上位3枚が復活の声、ヴィズコーバの血男爵、復活の声トークンになってしまうという何とも凄みを感じさせる事態になってしまったこともあります。

その3 ショックランドも出にくい

でもラヴニカブロックならショックランドあるじゃん、
そう思ったそこのあなた、安心してください。
ショックランドの封入率も直前2種類のセットより少なく半分程度になっています。
具体的には大体1箱買って1.2枚出るぐらいの封入率。
しかも前の2セットでショックランドを5種類で2回に分けて収録していたのに対してドラゴンの迷路は10種類封入。目当てのショックランドが出る確率で見るとなんと1/4になっています。
また、パックからは出るもののエキスパンションシンボルがラヴニカへの回帰、ギルド門侵犯のものとなっておりドラゴンの迷路のカードと言い切れない仕様になってるあたりにも何とも言えない味わいがあります。

その4 単体でのリミテッドも・・・

さらにとどめを刺すようにこのセットは単体でリミテッドができないセットです。
この時期のリミテッドはブロック制になっておりドラゴンの迷路であれば
ラヴニカへの回帰 ギルド門侵犯 ドラゴンの迷路の3種類のセットが必要であり単体でのドラフト、シールドは想定されてないセットになっております。
余談になりますが、筆者はドラゴンの迷路6個使ってシールドをしたことがありますが多色カードが多すぎてもっさりとしていてかなり微妙だった記憶があります。

また、ラヴニカへの回帰ブロックのリミテッドに関しては、詳しくないので記述は控えますがあの悪名高い群れネズミがいることは記しておきます。

有識者にドラフトクソカード列伝を書いてほしい。

以上、歴史的塩パックドラゴンの迷路の紹介でした。
新セットの収録カードが芳しくない時に「でもドラゴンの迷路よりはマシだな・・・」と思い出していただければ幸いです。

それでは次回
クソブロック列伝、戦乱のゼンディカーでお会いしましょう。(執筆予定無し)


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