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油彩画(近江路の春)

                              近江路の春 F30

 JR東海道線の 近江長岡駅(滋賀県)の北西に、三島池という景勝地が在り、そこから更に北西方向に行くと観音寺という寺が在る。この絵はその寺の近くの風景を描いたもの。

 観音寺は、秀吉と石田三成が出会った場所として知られている。鷹狩りの帰り、のどが渇いた秀吉がこの寺に立ち寄り、茶を所望したところ、寺の小坊主だった三成は、大碗にぬるい茶を淹れて差し出した。秀吉はこれをがぶがぶと飲み干し、お代わりを要求。で、2杯目は中椀に茶を熱めにして出すと、秀吉はゆっくりとこれも飲み干し、更に3杯目を所望した。三成は、今度は小椀に熱~い茶を淹れて出した。秀吉はふうふういって飲みながら、『こやつ、使えるな』と、幼いのに人の心裡を巧みに読む三成の気働きに感心したという。で、寺の住職に掛け合って、三成をもらい受けたというエピソード……。

 

                                      観音寺                            
                              桜咲く観音寺の境内 
                      参道の脇には木瓜の花が咲いていた。
            三島池から見た春の伊吹山。山頂付近には未だ雪が残っている。

         




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