アインシュタインを美しくした男ー「ホーキング Harking」
車椅子の物理学者として有名な
スティーヴン・ホーキング博士
1963年
まだ学生の彼が
博士号論文にて
ブラックホールの特異点定理を発表するまでと
15年後
“ビッグバンの名残”を発見し
ノーベル賞を受賞したペンジアスとウィルソン
二人へのインタビューが
交互に映し出され
『すべてのつながり』が描き出される
2013年公開の伝記映画。
☆☆☆☆★
21歳の誕生日を迎えた学生は
突然 起き上がれなくなる
告げられた病名は
ALS(筋萎縮性側索硬化症)
筋肉に命令する
脳の神経回路が絶たれる
脳の命令を受けなくなった筋肉は
ゆっくり萎縮していく
もって2年…
父は 教授に
息子が生きている間に
やり遂げられるような課題を与えてくれと
懇願する
『信義には背けない』
そう言って断る教授と同じく
“物理学がすべて”な若者は
毎朝バスタブに沈み
息を止めていられる時間を
測りながら
宇宙の始まりを 追いかけてく
★★★★☆
ノーベル賞受賞インタビューに応える
おじさん二人(あえてこう言うw)と
15年前に
時間を逆回しに考えるんだ!
と閃く若者の姿
インタビュアーの質問(どっちの話?)に
『すべてつながってる』と答える通り
見事につながってることは
一見だけじゃ、すぐにはピンとこない
…「博士と彼女のセオリー」を観たくなるが
そこで終わっちゃもったいない
繰り返し観ると
じわじわくる!さすがBBC♬
★★★★☆
まだ若い彼は
師事を断られた学者の論説に
公然と反論する
『人の批判に 自分の才能を使うな』
という教授の言葉が響く
友人達は 彼の病について
『本人が話さないから 触れないだけ』と
どこまでもフラットだ
そして、私とのデートより
『早く講義に行って!』と後押しする彼女
そんな見守ってくれる人たちに囲まれて
若き天才は
ちっぽけな自分の可能性を
追いかけてく
折り返し運転する列車の中で
閃き
飛び降りたホームにチョークで描く
時空図と
新しい遊びを思いついた!みたいな彼の顔が
心に残る
その体が
自由さを失うほどに
その思考は
どこまでもどこまでもひろがる
アインシュタインを
美しくした男。
(写真はwebからお借りしました)
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