ハンカチは貸すために持つー「マイ・インターン」THE INTERN
性差も
年齢も
世代も超えて
正直に気持ちを伝え
意見を言い合える関係は
素敵だ。
そして、そう多くない。
🎬 あらすじ
ファッション通販サイトを運営するジュールズ
自宅キッチンから始めた事業は
短期間で220名の社員を抱えるまでに
公私ともに順調そうに見えるが
彼女の情熱とは裏腹に
社内は問題山積み
進んで家庭に入った夫とも
すれ違い続け
母親とは仲が悪い
そこへシニア・インターン制度で採用された
ベンがやってくる
ジュールズ専属のインターンに
彼女は
ベンを扱いきれずにほぼスルー
仕事を与えられない彼は
マイペースに しかし社内の隅々に気がつき
できる限りのサポートをする
誠実で穏やかな人柄
細やかな仕事ぶり
頼れる70歳は
いつの間にか若い社員たちの人気者になる
🎬 私には音楽がある
引退し
妻に先立たれた男
悠々自適の暮らしを楽しむほど
“社会とつながりたい”という想いが
くすぶる
朝のスタバで新聞を読み
ビジネスマンと相席しても
ぽっかり空いた穴は埋まらない
スーパーで見かけた求人チラシ
応募は履歴書不要、代わりに
自己紹介動画をYoutubeへアップ
ファイルの拡張子は…
知らない言葉が並び
ハードルが高いことは分かっていても
試したくなるほど魅力的なのだ
新しい世界を知り
飛び込み
交わろうとすることは。
ベンが自己紹介動画の中で言う
『音楽家の引退は、自身の中に音楽が消えた時。
私の中にはまだ音楽があります』
彼の中の“音楽“は
見事に表現されている。
その行いの中で。
🎬 一歩前進
...雇い主に相手にされなくとも
聞かれたことにはなんでも答え
重い荷物を運ぶ子を手助けし
社内にできた“ゴミ捨て場”を片付ける
残業する社長を待つ間には
初めてのFacebookに登録していたりする
初めは毛嫌いしていたジュールズも
会社の場所が
部下にとって
かつての職場だったこと
その歴史を知った時
彼女の目に
70歳のベンは
単なるインターンを超えた存在に映る
そしてゆっくりと時間をかけて
二人はかけがえのない友人に
なっていく。
🎬 ハンカチを持って。
ベンが
同僚に聞かれ答える
『ハンカチは(女性に)貸すために持つんだ』
…私たちは
かけがえのない誰かの
幸せを願うために
誰よりも
自身を活かしていけばいい
(ハンカチひとつからそれはできる)
一人で頑張るジュールズは
泣き言も言える相手を
しっかりつかまえたことで
また前へ進んでいける
彼女がパートナーに
「これからは ハンカチを持って」
と泣き顔で告げるのは
これで私、進んでいける。
という
確信と意思の現れ。
性差も
年齢も
世代も超えて
正直に気持ちを伝え
意見を言い合える関係は
果たして何人いるだろう?
あなたが泣きたい時に
ハンカチを差し出して欲しいのは
誰?
(画像はお借りしました)