はま寿司 2024年10月24日
二時間半の残業を終えて疲れ果てた私は、夕飯を準備する気にはさらさらならず、はま寿司に行くことにした。最近好きなユーチューバーが動画内で訪れていたし、花江夏樹と速水奨の声が聞けるらしいではないか。
家の最寄り駅より一つ手前で途中下車して、駅を出てすぐの場所にあった。カップルや家族連れが順番待ちをしていたが、私は一人だったのですぐにカウンター席に通される。
ここ、くら寿司だ。
どおりで花江夏樹も速水奨の声も聞こえないわけだ。店内はパチンコ屋かと見まごうほど「ガチャガチャガチャ」という騒音が喧しく響いている。この音がくら寿司のビッくらポンシステムによって無数の皿が回収され店内を移動する音だったのだ。やっちまった。
来てしまったものはしょうがないのでとりあえず食べたいネタを注文していく。ついでに物は試しということでビッくらポンにも参加してみる。サーモン、ねぎとろ軍艦、エビ、ヒラマサ、特製茶碗蒸し……。回収口に皿をまとめて5枚いれるとなんやかんや当選してガチャポンのカプセルが転がってきた。
ワンピースに出ているらしき知らぬグラサンのおじさんのなんらかが引きあたった。なんだこれ。缶バッジ?おはじき?どちらにせよ要らなさすぎる。このキャラを好きな人には申し訳ないが、マジで要らない。私はNetfrix版ワンピースでしかワンピースを知らない人間なんだ。実写の人間で描写してもらわないと判別がつかない。
知らんワンピースのおじさんのなんらかを引きあててから、みるみるうちにやる気が失せてきた。そういえばさっきから寿司ネタが全部乾いていてなんとなく酸っぱい気もするし店内は相変わらず寿司屋としては喧しすぎる。結局シンプルに美味しかったのは釜玉明太うどんしかなかった。これは全て私が私の精神状態を最悪にした為に起きていることだ。他のみんなは楽しそうに寿司をほおばっているんだもの。最初から「くら寿司に行こう!」というつもりであればこの萎えもここまでではなかっただろう。ガチャポンのおまけもちょっぴり笑って初くら寿司の記念として持ち帰ったのだろう。
自分のボンヤリが引き起こした事態でここまで気持ちが萎むなんて思わなかった。情けないったらありゃしない。ガチャポンのおまけは駅のゴミ箱に捨てた。ごめんなさい。
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