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発酵するワタシ

先日友人と、とあるお寺参りにドライブがてら出かけたとき、通りかかった道路で「酵素風呂」という看板が目についた。酵素の風呂?なんだろうね、と気になった。
気になったらもう、調べずにはいられない。

ネットで調べてみると、酵素風呂とか、発酵浴というのもあって、ヒノキのおがくずや、あるいは米糠を発酵させて、その中に砂風呂のように寝そべってあったまる方式らしい。
最近肩凝り、腰痛がひどいし、行ってどうなるか、ものは試し!とさっそく予約。行ってみることにした。

そこはヒノキのおがくずを発酵させるタイプで、受付を済ませると、更衣室へ案内され、まずフードつきの木綿の上下に着替える。すっぽりとフード被ったまま、大きな砂場のような発酵場所に移動すると、大きなシャベルで掘ってくれて、モワモワと湯気が上がるおがくずの上に仰向けで寝る。その後、上からホカホカするおがくずをかけてくれる。
んー、結構重い!湿ったおがくず、ずっしりきます。掘るともわっと湯気が上がるが、自然発酵熱によるもので、下に熱源は何もないという。中心部の温度は60度以上というから、驚いた。

発酵おがくずに埋まってぬくもっていると、自分がおがくずに溶けていくような感覚になった。ワタシの体もいずれ発酵してほろほろに溶けていくような感じがして、しばしうっとりする。これがぬかみそなら、ワタシというぬか漬けができるなぁ、とか考えた。とても食えたものではないだろう。

寝落ちする危険と駆け引きしながら、全身で温もりを味わう。じっくり20分ほど蒸されて、たっぷり汗をかいた。
ワタシは途中から、なぜか尾てい骨が痛いくらい熱くて、手で遮るように手のひらをお尻の下に滑り込ませた。なぜそこだけ、火傷しそうになる熱いのかはわからなかった。隣で埋まっている友人に、お尻があついよね!と言ってみたが、うん、まあ、そうかなぁ、という反応で、どうやら私とは状況が違うらしい。

蒸され終わって、盛大に衣に付着したおがくずを払い、シャワーを浴びて、着替えたら、優しいお茶を出してくれた。

料金は3500円。トータル1時間半ほど。高くはない、と思う。
外に出たら肩も腰も軽くなった気がしたし、
うん、いいかも。次は米糠蒸しされてみたい!

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