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ウェクスラー検査から見た境界知能群の特性

 だらだら過ごしているので,今年のやりたいことの一つであるお絵描きを始めた。まずはSNOOPYから。放置していたスケッチブックを取り出し描いてみた。シンプルだけに難しい。LINEでやり取りをしているASDの青年がシマエナガを絵を送ってきたのでお返しにSNOOPYを送ろう。

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 さて年末積み残したWAIS-Ⅳ「知的ギフテッド群」とWISC-Ⅴ「境界線の知的機能群」比較検討へと。

 エクセルに下位検査と下位検査と合成得点の平均点を記入し,いざデータを眺ると,何ということでしょうFSIQ平均値の差が大きい。確に境界域の知的機能群は,1標準~2標準FSIQが71~84の間ではあるのだが・・・。

 WAIS-ⅣのFSIQ平均が72.7,WISC-ⅤのFSIQ平均が80.4と。これは比較するには無理があるな。

 それを踏まえて比較可能な合成得点と下位検査を見ることに。
合成得点で最も低得点がワーキングメモリー指標。WAIS-Ⅳの平均(74.2),WISC-Ⅴ(78.2)。最も高得点が処理速度指標でWAIS-Ⅳの(80.9),WISC-Ⅴ(96.1)。処理速度の差が大きい・・・意味があるのだろう。

 少なくとも処理速度の差がFSIQに反映していることが考えられる。

 境界知能群はワーキングメモリーに最も脆弱性を抱えていることは両検査から考えることができる。下位検査の数唱と語音整列からも言える。
 数唱:WAIS-Ⅳの平均(74.2),WISC-Ⅴ(78.2) 
 語音整列:WAIS-Ⅳの平均(6),WISC-Ⅴ(5.7) 

 下位検査を眺めると気になるのは単語。(両検査の差が小さく低得点という意味で)WAIS-Ⅳ(5.6),WISC-Ⅴ(6.2)。
 語彙力の弱さが境界知能群特性の一つとして考えられるかもしれない。

  この領域の研究が進むな中で,特性が明らかになっていくことで,画一的教育から多様な教育へ,一括不適化から個別最適化へと・・・繋がっていけばいいのだが。

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