日経ニュース(インド)読んでから考える現地視点

20250129インド宗教祭に殺到、30人死亡60人負傷 ヒンズー教聖地




読んでから考える現地視点

宗教で人がごった返す:
なんでもない日でも有名なお寺は人が多い。人ひとりが通れるように順路があるが、基本的に入口近辺のみで、中に入ると無造作に人でごった返す。我先に進もうとするので狭い本堂入り口には四方八方から人が詰め寄る。車やバイクはまだ可愛いもので、ぶつかると問題になるからバイクが通れない程度の距離は空く。でも対人になると押し合い圧し合い状態でパニックになる。
理由:
前にスペースがあれば人が横入りしてくるので、スペースは作らないのが原則。空港で並んでてもカートをぶつけてふくらはぎを攻撃して来たり、背負ってるバックを触るくらい接近してくるのでモノを盗んできているのではないかと勘違いしたりするレベルで前のスペースを埋める。
事例と考え:
空港でしばしば確認される、距離をしっかり取る人は高カーストもしくは西洋化された都会人、もしくはインド慣れしていないインド人の可能性が高い。少し小汚いもしくは、色黒で細身の人はインド人らしい生活をしている可能性が高くスペース埋めがち。

並ばない・並べない
 きちんと並ぶのは日本が特殊な部分もあるが、基本的にインド人は動いている中で並べない。日本の駅のエレベーターみたいなモノで、横から人がどんどん入ってくる。違うのは一回譲ったら永遠に人が入って来て際限がない。いかんせん人が多い。また、並ぶ目的であるものがいつ終わる・壊れるかも分からないので出来るだけ早く目的地までたどり着きたい。バーゲンセールのようなモノで商品が無くなるもしくは、管理者が終わりを告げるもしくは、問題が発生したら終了なので、先行きが見通せないが故に我先に進もうとする。これを問題視して解決したのが日本が資金・技術提供したMETRO。次に来る電車を見える化して、先行きが見通せるようにしている。

また、並ばずとも目的物を貰える特権が明らかに存在する為、それを真似して特権があるように振る舞う人も多い。例として、食事が挙げられる。
特権:いついかなる時でも腹が減ったら直ぐに食事が用意される・そもそも並ぶ必要なく提供される。スポーツの大会で選手に交じって並んでたら、当該スポーツ協会の人がその列を丸ごと無視して食事を受け取る。それを当然のように周りは見守る。日本でも監督の分は先にという文化はあるけど、それがそこら中で行われているイメージ。

道端で人が寝ている:
友達のインド人からしてもなぜ寝ているのかは分からないようだけど、酔っ払っているという説が濃厚。家は多分ある。自転車リキシャのおじさんが路上で寝ていることが多い印象。

クンブメラ意味:水瓶・集まり
世界最大の平和的な集会:平和を目的に人が集まる最大行事。2013年には1億人の沐浴(1カ月半)。3年ごとに4カ所を持ち回りで開催。それぞれの場所は12年に一度。2021年のクンブメラではコロナが原因で爆発的に感染が広がった。→ クンブメラ実行委員会が「母なるガンジス川が巡礼者をこの大流行から守る」と伝えて、インド政府は反発を懸念して開催を中止できなかった。
過去にも事故が多発:
1892年ハリドワル:集団コレラ感染
1954年イラハバード:群衆事故で500名死亡
1838年ヴィシュヌ派とシヴァ派の衝突・上流と下流に分けられた。

最初の記録は600年代・そのころには完成されいていた。
神同士の争いで水瓶を巡って12日間(人間12年)争い、不死の水をこぼしたのが5カ所
・アラ―ハーバード(UP)
・ハリドワル(Uttarkhand)
・ウジャイン(MP)・ナシク(マハラシュトラ)
・チャタラダム(ネパール)

アラ―ハーバードは、ガンジス川・ヤムナ川・神話上のサラスバティ―川の三河の合流地点。特に観光地ではない模様。


感想:
インドでは人が押しかけて大量事故死する事例がいくつもある。列に並ばない文化などを教えることは可能であるが、14億人に浸透させるのは非常に難しいし、様々なことの先行きが見通せないことで発生する焦りは一筋縄では解決できることではない。

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