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旅の記録#47 佐賀県 伝統の器

福岡県の次は西へ佐賀県に向かいました。佐賀では有名な伊万里焼について知れたら良いなと思いながら向かいました。


唐津くんちの唐津神社

佐賀県の北東に位置し、ダイナミックな曳山が勢揃いする、秋季例大祭「唐津くんち」でも有名な神社です。その昔、神功皇后様が三韓への御渡海の際、住吉の三神に祈願されて無事に目的を果たして帰ってこられた時に松浦の海浜に鏡を捧げてお祈りされたことが神社の起源とされています。

白がとても目立つ鳥居。週末には屋台が並ぶようです。
ちょっと変わった、おどけた狛犬たち
これだけ変わったポーズはなかなか見ることがなかったです。
生活の中に立つ、きれいに整備された神社といった印象でした。
秋の例大祭ではどれほど賑わうのでしょうか。

伊万里焼の街と商人の歴史

唐津から南に走って佐賀県の有名な焼き物、伊万里焼の里を目指しました。伊万里焼は江戸時代に現在の長崎・佐賀である肥前で焼かれた磁器の総称で、伊万里津という港から世界各地へ輸出されていったことが名前の由来だそうです。
伊万里焼はこの地方の磁器を大きく総称したもので、この内訳には下記のようになっています。
・江戸時代に有田で作られた、骨董的価値の高い「古伊万里」
・古伊万里の伝統を受け継いだ「有田焼」
・鍋島藩(佐賀藩)の命により、献上品など特別な目的で作られた「鍋島焼」
・大川内山で作られている現代の「伊万里焼」
特に献上品や贈答品で作られた鍋島焼は、鍋島藩直営の大川内窯のみで製作され、厳選された素材や高度な技術を持つ職人と洗練されたデザインで最高峰の品質を誇るものです。(リンクページより意訳)


街に展示されていた、美しい作品たち。
橋の袂の飾りにも立体作品がありました。

伊万里市陶器商家資料館に行ってきました。ここは元々伊万里焼を各地に販売していた商家の建物で、商品の保管や日本各地からきた陶器商人を歓迎していたそうです。当時は奢侈禁止令(贅沢禁止令)で旅館や芸妓を呼ぶなどができなかったため、商家の一室に自分達で陶器商人を迎え、もてなしていたそうです。

前の持ち主が市へ寄贈してくれたおかげで資料館ができたそうです。
細かい模様が職人の技を感じます。
藁を編んで作った当時の緩衝材にも専門の職人がいだそうです。自由自在ですね。
買い付けに来た商人に対し商品の準備・歓迎する間、刀を預かっておくタンス。
宴会もあり、トラブルがあっても困りますので刀の保管場所はちゃんと鍵付きになってます。
商人が泊まる部屋から、当時の事務部屋が覗けます。これは一階に降りずとも用事を伝えられるようにする工夫です。
当時は奢侈禁止令(贅沢禁止令)で旅籠屋が無く芸妓もいななかったため、伊万里の商家に嫁いだお嫁さんは、歌と踊りと三味線で商人の客人をもてなす必要があったそうです。
滑車で商品や荷物を家の2階に置けるようになっています。
船箪笥(ふなだんす)も展示されてました。商売をするための、金庫や帳簿、帳面をつけるための墨と筆、算盤などがコンパクトに収納できる箱です。木でできているので、商売の旅の途中で船が沈んだとしても海に浮かんで見つけやすいという工夫もあったそうです。

佐賀の器の歴史に触れた後は更に西を目指し、長崎県に向かいます。千葉県で教えてもらった、ちゃんぽんのお店やちょっと特殊なドーム型サウナなどを目指して進みます。

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