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旅の記録#43 徳島県 あいのふるさと

香川県でうどんを2回食べた後に向かったのは徳島県です。徳島県で気になっていたのは藍染の資料館と徳島ラーメンとかずら橋です。徳島の藍染は日本一の生産量と長い文化の歴史を持ち、現代に受け継がれています。

藍のふるさと

徳島県北部を流れる吉野川の流域は、古くから藍染の文化で栄え、文安2年(1445年)には阿波藍の輸送がされていた記録が残っているそうです。徳島県の吉野川流域は川の氾濫が頻発し、稲作をするには不向きな土地であった反面、洪水と伏流水によって下流域に肥沃な土地をもたらしたため藍の栽培には適していました。また藍の染料は稲作よりも高値で取引されたため、阿波藩はこれを推奨し、木綿産業の発展に伴って染料の需要も高まり、藍染は藩の財政を支える一大産業となりました。また藩から藍の販売を許可され、大阪や名古屋、江戸など全国へ展開したた藍商人が文化交流の担い手となり、全国各地の要素が取り入れられた「阿波踊り」の文化形成にも繋がりました。

藍の製法は現代にも受け継がれ、栽培から刈り取り、粉砕、葉の乾燥と発酵の繰り返しなど、丁寧に人の手によって行われています。その製法で作られる藍の美しいブルーは国内だけでなく、海外からも一目置かれています。

(意訳:藍のふるさと 阿波)

(意訳:四国大学 徳島県における藍の歴史)

藍の館で歴史から製法まで学ぶことができます。
すぐ近くの「藍屋敷おくむら」では様々な藍染製品が販売されています。
映像とナレーションによる藍の歴史や製法の説明はとてもわかりやすかったです。
ジオラマを使った、昔の藍商人の様子の再現。
しいたけの笠のように練った藍染料を紙に押し付け、出来栄えの記録をしています。
ちなみに本当に「しいたけ」と呼んだそうです。
刈り取った藍の葉を刻む様子。
ここから筵に寝かせて水掛け・掻き回す「切り」・乾燥を繰り返し、染料成分を濃縮していきます。
ハンカチの藍染め体験もしてきました。この窯に染料が入っています。
藍染は漬け込みと空気に触れさせて酸化させる作業を繰り返すことで青くなります。
酸化作業を行わず、水洗いされた部分は白いままです。
一番濃く染まるように作業を繰り返しました。
多少のボカシも味があって良い。

徳島といえば徳島ラーメン

見出し通りの目的で徳島ラーメンと言っても数種類あるそうで、徳島ラーメンと呼ばれるメニューを出す店で宿の近くにあるお店に行ってみました。
ラーメンは茶色系の濃い味で、麺もしっかりとしていて美味しかったです。

宿の近くにあったお店。周辺をぶらついても楽しい。
少し濃いめの味付けがコシのある麺と合います。

雄大な自然あふれる谷にかかる蔓の橋

友人に教えてもらった場所で、大歩危の祖谷という地域にある祖谷渓という川に架かる、植物の蔓でできた橋です。かずら橋の成り立ちは、平家が追っ手から逃れるために、いつでも切り離せるようにとシラチクカズラという植物で作ったことが始まりだそうです。日本三大奇橋の一つと言われ、その周囲の自然と合わせたビジュアルはまさに必見です。

美しい谷と渓流とかずら橋
近くで見ると木でできた橋のワイルドさがよくわかります。
観光地化してしっかりと補強が入っているのがわかるものの、ほとんどは植物の蔓でできています。
橋桁の間隔は意外と広い。落ちることはないけど、物を落としたら引っかかってはくれなさそう。
ヒヤヒヤです。綺麗な川。
川がすごく綺麗でした。この辺りの地質の特性か白い岩が多く、
それが川を綺麗に見せている一因かもしれません。

大麻比古神社

徳島で選んだ神社は大麻比古神社です。ここは麻楮の種を播種し、麻布・木綿の産業発展の守護神をお祀りする神社です。立派な境内には樹齢千年余の大きな御神木があり、周辺地域の人々の生活を見守っているようでした。

本殿までの参道の途中にある御神木。神社のシンボルのように出迎えてくれました。
山の手前にある静かな場所に佇む立派なお宮でした。

徳島県を後にし、次に向かうのは高知県です。高知県といえばカツオのたたきや仁淀川かなとイメージしながら四国の中央を通り、高知市に向かいます。

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