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『鉄腕アトム』の声優、清水マリさんの朗読講演に参加して〜キャラへの「感情の入り方」〜

清水マリさんと僕とのツーショット

昨日『鉄腕アトム』で主演をやり、『妖怪人間ベム』のベロ、『ドラえもん のび太の大魔境』のペコなどを演じた清水マリさんの朗読講演に行きました!
埼玉の善前公民館で行われました。

僕は『アトム』は物心つく時から原作もアニメも大好きでしたし、『ベム』のベロ、『大魔境』のペコの清水マリさんの独特な魅力ある声には惹かれていました。
今年で『アトム』は放送開始してから60周年ということもあり、今回の朗読講演には意気込んで参加しました!

中学から演劇を始め、その時にピノキオを演じた経験、手塚治虫先生との出会いを経て『アトム』の主演になったことなど、清水さんの半生を詳しくお聞きしたうえに、一緒に谷川俊太郎さんや北原白秋さんの詩を朗読できるのは、貴重な機会でした!

中学の時、ピノキオを演っていたことが『アトム』のキャスティングに繋がったと言ってました。
(ピノキオを演じていた時に清水さんの父の劇団にいた人と関わっていた。その人が出世して手塚先生の営業マンになり、清水さんがピノキオを演じていたということでアトム役に推薦してくれた、という。)

『アトム』1話のアフレコで、アトムが天馬博士に向かって「お父さん」と声を出した時に、手塚先生が「あ…アトムに魂が入った!!」とすごい声で言われたというエピソードは特に印象に残りました。

僕は世代的にアトムは2003年に放送された『アストロボーイ 鉄腕アトム』の津村まことさんの声のイメージが強いですが、ピノキオのようにロボットと人との間で揺れ動き、愛嬌のある声を出せるのは清水さん独自の魅力だと思います。
中学の時、そのピノキオを演じた経験からアトムに繋がっているというのが、大きな発見でした!

最近、六本木でやっていたブラック・ジャック展に行ったり、先日観劇した朗読講演『劇場の魔法』で脚本を担当し、手塚作品の活動に関わっている福島おりねさんから話を聞き、手塚作品の魅力を感じる機会が多くなりました。
そして今回清水さんの話を直接聞いて、『アトム』をはじめとする手塚作品は後世にも伝わる普遍的な良さがあることを実感しました。

以前、『アストロボーイ』の監督をやった小中和哉監督にインタビューした時に、天馬博士との親子話、ロボタニアと人間の対立といった「作り手」から見たアトム観をお聞きしましたが、実際にアトムを演じた清水マリさんの「演じ手」のお話は違った味わい深いものになりました。

僕が関わった小中和哉監督のインタビュー本。阿佐ヶ谷と神保町にある「ネオ書房」というお店で好評販売!


また、僕は今活動や自主創作などでアフレコをするか検討していて、最近最終回を迎えたアニメ『進撃の巨人』の主人公、エレンの台詞の真似をしてそのキャラの内面を自分に落とし込んで試しにやってみましたが、自分の暗い過去と境遇が似た役ということもあって「感情の入り方」がうまく制御できず、苦しくなりました……。

(以前、『不登校新聞』でエレンに没入して苦しんだ経験を書きました。高校から役者をやっている時もそのような気持ちになったので、読者登録が必要ですが、自分のことを詳しく知りたい方はぜひこちらの記事を読んでみてください。↓)

谷川俊太郎さんの『生きる』

エレンが「地鳴らし」で数多くの人類を虐殺したこともあって、この『生きる』の詩を読んだ時に「生きているということ」に胸が締め付けられたこともあって、涙が出そうになりました……。

そこで清水さんの目線から役の「感情の入り方」について親切にアドバイスしてくれて肩を押してくれ、少し肩の荷が下りる想いでした。

ここで経た貴重な経験は、今後に役立っていきたいと思います!

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