所得・賃金を上げて、税収を増やすのには? 松本
Y(国民所得)=C(消費)+I(投資)です。
このYはyield(生産物)ことです。
つまり、政府が非生産者ではなく、生産者に重点的に投資すれば、全体の生産物は増え、総量の国民所得は増えます。
これは、安倍のミックス、アメリカのなんとかミックスでも証明されました。
ただ、労働者の生活は苦しい。
億万長者は確かに増えたのですが。
なぜでしょう?
それは、資本主義の仕組みにあります。
労働者の賃金は、簿記上、費用です。
売り上げー費用=利益ですから、費用はなるべく小さくしなければ利益は出ません。
誰が、利益を出せと圧力をかけるのでしょうか?
株主です。
制度上、株主が会社の所有者だからです。
ですが、これっておかしいと思いませんか?
株主って、何にもしてないんですよ。
お金出して、株を買っているだけ。
現場のことなんて何も知らないんですよ。
経営のことだって何も知らないんですよ。
だから、会社というのは、会社の本質的な所有者は、社長と従業員、社員なんですよ。
会社は社長と従業員のもの。
なのに、制度上は株主のものとなっている。
だから、サラリーマンがいくら頑張って会社の利益を上げても給料が増えることはない。
ですから、会社のあげた利益は、自社株買いや、配当になり、社員に還元されることはない。
株主だけが、金持ちだけが、資本家だけがますます金持ちになっていく・・・。
これは、おかしい。
どうすればいいか?
昔から、労働者の賃金は、生活ギリギリの水準以上に上がることはないと言われます。
ですので、政府はNISAなどで、労働者にも株を買え、と言っているそうですが、そもそも、労働者に株を買う余剰なんてないんですよ。
とすると、どうすればいいか?
ボーナスというものがあります。
法律で、「企業に利益が出た場合は、何十パーセントを労働者に支払わなければならない」と法律で決めればいいんですよ。
これは、修正資本主義と言ってもいいと思います。
そうすれば、儲かっている大企業の社員は、とんでもない額のボーナスをもらえることになります。
で、そこから、たんまりと政府は所得税を取れます。
で、会社の利益が上がれば、還元されると分かればみんなのやる気も出るというものです。
一石三鳥とは、このことではないでしょうか?
ただ、しかし、それは所得格差をさらに広げるだけじゃないか?という人も、いるでしょう。
しかし、豊かになれる人から豊かになるべきでしょう。
それに、人はお金を持てば使います、限界消費性向は0.8だから、8割のお金は使うわけで、結果、色々なとこにお金は回るようになります。
それに、賃金にせよ税金にせよ、お金のないところからは取れないのです。
幸い、企業は儲かっているところが多いので、修正資本主義によって、みんなが良くなる方法を考えるべきでしょう。
ボーナスを法律で、会社の利益の何十パーセント支払うべし、とバシッと決めましょう。
これぞ、修正資本主義というものです。