中国の日本産水産物禁輸は愛国心なきボイコット
日本製品へのボイコットは主に東アジアで起きる「政治上の問題」です。この見方は何ら穿った見方ではなく、専門家ほど政治を結びつけます。東アジアで日本の政治リーダーへの批判が高まると日本製品をボイコットすることで外交関係について考える(日本からみた)相手国の市民を我が国へ見せつけるわけです。この反動を「幼稚だ」「無意味だ」とみなしてしまうことは誤解、誤認識だと言わざるを得ません。そもそも相当数の人間集団が真剣に取り組んでいることのパワーをネグレクトすることが、あまり賢い者のやることではないのです。
しかし2023年中国の日本産水産物禁輸措置は、全く愛国心が伴っていません。海洋汚染を指摘したため、中国国内の漁業業者による水産物もボイコットされています。そのため専門家も内心は「なんで水産物禁輸措置をしたのか?」と核心に迫りきれていません。