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お返事「好きな作品十選」

私のnoteにいくつもコメントをつけてくれくれた方がいました。ずっといいねをしてくれていた貴重な読者様。誰にも見られなくていいかと思ってなんとなく始めたnoteだったけど、いざやってみると読者の存在のありがたさに気付かされました。たったひとりにでも文章が届くのならそれだけで私は結構満足してしまえるようです。というわけで読者のみな様いつもありがとうございます。

コメントの中に私の好きな作品を気にしていただいているものがあったので(そのコメントはなぜかもう消えてしまったのですが)この場を借りて改めて好きな小説を十作ほど選抜してみようかと思います。とは言っても私は極度に忘れっぽくてもしかしたら最近読んだものばかりになってしまうかもしれません。

以下思いついたままの十選です。

「焼跡のイエス」石川淳
「蛇を踏む」川上弘美
「雪の練習生」多和田葉子
「山の音」川端康成
「芽むしり子撃ち」大江健三郎
「風の歌を聴け」村上春樹
「さようなら、ギャングたち」高橋源一郎

あれ、外国小説がほとんどありませんね。考えてみます。

「巣穴」カフカ
「蜂工場」イアン・バンクス
「掃除婦たちの手引き書」ルシア・ベルリン

と、こんなかんじです。錚々たる顔ぶれでなにやら照れくさいですが正真正銘どれも好きな作品ではあると思います。石川淳は最近読んだ中ではピカイチでした。講談社文芸文庫の「焼跡のイエス・善財」を読んで、その独特の文体に入り込むようにして読めたのは良い体験でした。
村上春樹や多和田葉子のファンで七割以上著作は読んでいると思います。今回はその中でもより記憶に残っているものを選びました。多和田葉子は「地球に散りばめられて」も大好きな作品なのですが三部作のひとつということもあり、「雪の練習生」の方がまとまりが良いと思ったのでこちらを選びました。
カフカの「巣穴」は昔から似たような夢を見ることがあって、初めて読んだ時は自分のことじゃないかと驚きました。「目むしり子撃ち」や「蜂工場」もリアルな夢のような作品なので好みの傾向のひとつなのかもしれません。
他にも津島裕子やヴァージニア・ウルフも好きではあるのですがまだそれほど読み込めていないので今回は見送りました。(あ、先日亡くなってしまったミラン・クンデラも「冗談」も好きな作品でした。忘れていました。)


私の最初に書いたnoteに「名刺がわりの10選」などのハッシュタグは自分にはできないと書きましたが、やってみると今まで気づかなかった傾向が見えてきたり、読もうと思って放置していた作家がよぎったりと、刺激になりました。このような機会を設けるきっかけをくださりありがとうございます。楽しかったです。


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