待ち時間

電車はちょうど出たばかり
次は小一時間も先

昨日と同じに違いないのに
自販機の並びを眺め
横切る雀を目で追ううちに
反対側が先に到着
また静かになる

読みかけの本をおもむろに開く
栞は後半 往復すれば
読み切れるだろう

先達にも 駆け出しの時期があり 
その後 想像し難い出来事に 
何度も見舞われながら
人や自然との関わりの中で
生きていたことに気付かされ
誰しも順風満帆な時ばかりではないと
改めて知る

選び抜かれた言葉に
込められた思いの数々
驚きと納得を繰り返す

車内で続きを読むうちに
降りる駅かと思いきや
よく似た1つ手前だった

乗り過ごさなくて一安心
休日ダイヤの郊外電車





































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