渡橋

もう長いこと
その場所は
スリリングな
思い出の地だった

足が震え 進むに進めず
半べそになりながら
やっとの思いで
脱け出た記憶

久しぶりに
訪ねてみたら
変わらずに
そこにあった

幼い目には 網がもっと粗く
今にも落ちそうで
下には小さな魚の群れが
すぐそばに見えていた

今はあっさり渡り切り
振り返ってみると
まっすぐ素直な一本橋

新たな冒険のはじまり
来た甲斐があったかも


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