2024/05/28の日経新聞を読んで
関西電力は社内風土を改革するためのワーキンググループを新設した。中堅社員など約60人で議論し、社員が自由にものが言える職場づくりを経営陣に提言している。グループ会社の顧客情報を不正に閲覧するなど、コンプライアンス意識に乏しいと疑われる不祥事が相次いだ。閉鎖的で硬直的とされる組織をボトムアップで変革できるか。記事を要約すると共に所感を述べたい。
WGでは経営企画から火力発電まで7つの業務部門それぞれの担当者の下に集まった50人のメンバーが議論する。
コンプライアンス向上のための組織改革は一般的に社内の専門部署が担い、役員・社員に周知するが、関電は縦割りではなく部門横断で集めた中堅社員が発案することで、現場レベルで必要な対策を浮き彫りにする。
不祥事の再発防止という最重要課題に「(部門に関係なく)多くの社員が自分事として関わる」(森社長)ことで、「言える、気づく、行動する」組織に変える。
森社長は組織の閉鎖性が不祥事の背景にあったとみる。「『言ったもん負け』の風土があった。
社員が問題を提起すると『では、お前が対応しろ』となる。みんなで変えたいと思っていても、やる気がそがれていた」と語った。
事業部の枠を越えて社員が議論することで、部署ごとの組織風土の問題を浮き彫りにするねらいもある。
一連の不祥事を受け、関電は3度にわたり業務改善計画を国に提出した。
ワーキンググループの中でも特にコンプライアンスを議論するワーキンググループというのは珍しいと思うが、不祥事が続いた関電ならではだろう。特に関電の様な重厚長大企業だと、縦割が激しく、横の部門との関わりがないまま企業人生を終える社員がいてもおかしくはない。やはり事業部の枠を超えて、普段一緒に仕事をしていない人と議論をするというのは閉鎖的な空間を打破するいい機会だと思う。私も自分の会社で組織の垣根を超えたワーキンググループに参加してみたい。