2023/12/04の日経を読んで
国内高級ホテルが訪日富裕層を狙って新規開業を増やす。客室の大半を外国人客で埋めることを想定する。パレスホテルはホテル数を2030年までに2.5倍にする。帝国ホテルは30年ぶりの新規ホテルを開く。政府は1人あたりの訪日旅行消費額の引き上げを目指すが、高級宿泊施設は不足している。高価格帯のホテルも訪日客を取り込むための投資に動く。記事を要約すると共に所感を述べたい。
パレスホテルは主要都市に新たに出店し、運営ホテル数を現在の4施設から、30年までに10施設程度にする。多額の投資が必要な土地や建物を自社で所有せず運営だけ担う方式を中心にして、短期間で増やす。
日本政府観光局によると10月の訪日外国人は251万6500人で、19年同月に比べ0.8%増となった。
高価格帯のホテルは外国人客の割合が高まっている。パレスホテルの旗艦店であるパレスホテル東京では10月の宿泊客に占める外国人比率が約75%となった。
これまで訪日客を狙ったホテルの新設は、団体客を想定した手ごろな価格帯のものが中心だったが、富裕層の訪日が増え、高級宿泊施設の動きも活発になってきた。
政府はインバウンド政策で量から質への転換を進めており、1人あたりの訪日旅行消費額を引き上げる目標を掲げる。
目標達成に向けて課題となっているのが、高級宿泊施設の少なさである。
20年6月時点で日本の5つ星ホテルは34。米国(801)に遠く及ばず、同じアジアの中国(137)やタイ(112)、インドネシア(58)よりも少ない。
高級ホテルがより高級化され、今後資産を持つ者と持たざる者のさがより一層顕著になる。平均的な収入だとしても、たまにの贅沢で高級ホテルに宿泊するのも、もうすぐ手が届かなくなるのだろうか。高級ホテルのターゲット層が日本人向けではなく、外国の富裕層である。ビジネス的には正解だろう。資産を持つものが商売相手であり、日本人より欧米を中心とした外国人の方がずっと金持ちであり、高級ホテルだとしても、まだ本国よりは割安な様で、どんどん外国の富裕層で埋まっていく。日本人としては、もっと日本人宿泊者を増やす試みを考えて欲しいのだが、外国人の方がリッチピープルなのだから、しょうがないのだろうか。