風疹の予防接種
こちらの記事でもご紹介した
妊娠前に知っていて欲しい風疹のこと。
風疹なんて、子供の病気じゃないの?
子供の時予防接種したし大丈夫。
と思っている人ほど読んで欲しい。
内容が少し難しいので、できるだけ噛み砕いて書きたいと思います。
風疹とは
風疹ウィルスの感染症で、三日ばしかともいわれる。発熱やリンパ節の腫れ、発疹などが症状。比較的軽症とも言われています。
風疹の抗体検査の意味
風疹にかかったり、予防接種を打つ事で免疫情報が記憶されて抗体というのが作られます。なので一度罹ったり、予防接種で抗体が作られていると、原則罹る可能性は低いです。
風疹の予防接種
現在、予防接種は今は1歳の赤ちゃんの時と小学校上がる前にもう一度麻疹・風疹(MR)ワクチンという予防接種を打つことになっています。
2回の接種が必要なのですが、打っていない世代、1回しか打っていない世代があったことで、風疹の流行が起こってしまった時期がありました。
ご自分がどの世代なのかは、こちらのサイトが本当によくまとまっておりました。
ちなみに風疹ワクチンは生ワクチンという種類のワクチンであり、妊娠中の接種は推奨されません。しかし、妊娠中に打った場合でもワクチンによる先天性風疹症候群の報告はありませんが、だからと言ってならない、と言うわけではありません。風疹ワクチン接種後は2ヶ月間避妊をしてください。男性が打った場合は特に問題ないとされています。
妊婦が風疹にかかるのが危険なワケ
これに関しては、私の記事を読むより、是非ともコウノドリという漫画を読んでいただいて…
と、人任せにせず説明します。
流産や先天性風疹症候群
風疹に免疫のない女性が妊娠初期に風疹への感染すると、胎児死亡となり流産したり、先天性障害(先天性風疹症候群)を起こすことがあります。
先天性風疹症候群の特徴的な症状は先天性心疾患、難聴、白内障の3つです。
このうち、先天性心疾患と白内障は妊娠初期3 カ月以内の母親の感染で発生し、難聴は初期3 カ月のみならず、次の3 カ月の感染でも出現します。それ以外にも多くの症状を引き起こすことがあります。
妊娠してから風疹のことを知った!
ワクチンを打ったかどうか、抗体があるかないか知らないで、妊娠した場合はどうしたらいいのでしょう?
妊娠初期の検査で風疹抗体の検査を行うことになっています。
風疹の抗体価が高い方
風疹の抗体が32倍以上となっている方は風疹に対する免疫を持っていますので、あまり心配する必要はありません。
風疹抗体が低い方
風疹抗体が低い方に関しては、風疹の免疫がないので、感染を予防するしかありません。風疹の予防接種は生ワクチンであり、妊娠中に打つことはできません。妊娠中は人混みを避ける、マスク、手洗いなどの基本的な予防の他に、家族からの感染を予防していただくことも重要です。ご主人やパートナーが抗体検査を行い、抗体をお持ちではない場合にはワクチンを打ってもらいます。自治体によっては夫の検査、ワクチン接種にも補助があるところもあります。お住まいの自治体での助成制度など調べてみましょう。
まとめ
風疹は、比較的軽症なウイルス感染症です。
予防接種により予防することが可能です。
世代によって、ワクチン接種が不十分な世代があることや、ワクチンを打っても抗体が作られない人がいます。
妊娠中はワクチンが打てません
妊婦が妊娠初期に感染すると、流産や、胎児が先天性風疹症候群となる可能性があります。
妊娠を考えている方は、妊娠前に風疹抗体の有無を調べて、ない場合には予防接種を打っておくと妊娠中も安心です。
また、妊娠初期の検査で抗体がないことがわかった方は、妊娠中の感染予防はもちろん、次の妊娠にむけ産後に予防接種を打っておくことが、未来の自分と赤ちゃんを守ることにつながります。
そして、妊娠を考えていない人、妊娠しない男性も、もしかしたら自分の大切な人に風疹をうつしてしまうかもしれないということをわかっておいて欲しいなと思います。
本日も、お読み頂きありがとうございました。