明菜ちゃんラブ
あれは小学校6年生の頃、
私はどっぷり明菜ちゃんにハマっていた。
学校に行けば、必ず親友のトントンと明菜ちゃんの話ばかり。
ある時、新聞で明菜ちゃんがラジオ収録の為に向ヶ丘遊園に来る事を知った。
当時は朝日新聞を取っているとタダで入場券が貰えたので、
もちろん友達と一緒に出かけた。
かなり早くからスタンバイし、舞台袖の近くではあったが、前の方の席が確保できた。
そしていよいよ明菜ちゃんという歌姫がご入場!!
レコードのまんまの生歌。
しかも音の一つも外さない正確性!
誰もを魅了させる表現力!
感激し過ぎてドキドキしながら固まっていた。
数曲歌う、ではなく、7曲位だったかな。
かなりしっかり歌ってくれた。
そしてとうとう終わりの時間。
舞台から舞台袖に明菜ちゃんが向かっている。
そしてカーテンと舞台袖の隙間から少し見えた明菜ちゃんが、
こちらに向かって笑顔で小さく手を振った。
私は思わず、
「キャーー!!今、明菜ちゃんが私に手を振った!!!」
と言うと、トントンが、
「はあ?今、私に手を振ったんだよ!」
そーなると両者絶対に譲らない。
帰りの電車はお互い、口も利かずに帰って行った。
ただ、次の日には2人共すっかり機嫌が良くなり、
ペラペラと友達に自慢をしていた。
高校生の頃、トントンはヘビメタが好きになっていた。
彼女はきっと明菜ちゃんの収録に連れて行ってくれた私に感謝していたんだと思う。
「このライブの収録、タダだし絶対来ておいた方がいいよ!」
と言われ、行く事になった。
「ヘビメタっぽい服装で来て!」
と言われたが、そー簡単に変身出来る訳もなく、
ポニーテールをして行ったが正直、浮いていた。
1バンドが数曲歌って、5個位のバンドが演奏をするのですが、
私が明らかに、圧倒的に覚えているのが、
そう、X JAPANの“紅”だった。
今思うと、X JAPANの生歌をタダで聞いた???
聞いて驚く話である。
たまたま来ていた普段あまり交流のない同級生達が声をかけてきて、
「へ~。エックスが気に入ったんだ~。」
なんて言っていて、
それからなんだか分からない交流が増えたけど、
それはそれでいい思い出だ。
ちなみに今年のNHK紅白歌合戦は歌うメンバーが発表されていますが、
なんか、紅組1人少なくない???
もしかして明菜ちゃん枠では???
そう思っただけでドキドキしてしまう今日この頃でした。