
【顧客は突然いなくなる17】
今回は、スタッフの力について話をしたいと思います。私は自立を意識した教育を行っています。岡田武史さんの教育論が私は好きです。
「自ら考え行動する《主体性》、遺伝子にスイッチを入れる過酷な環境に耐える《精神的タフさ》、想定外が起きた時の《適応力》、そして、違いを受け入れ多様な仲間と協働する《コミュニティ形成力》。この4つを軸に、チームをぐいぐい引っ張っていくリーダーシップではなく、主体性を引き出しながら巻き込んでいくキャプテンシップを育んでいきたいのです。このキャプテンシップを持ち、ロールモデルがいないなかでも新しい時代を切り拓いていける人物を《ヒストリック・キャプテン》と名付け、FC今治高校で育てたい生徒像として掲げています」
ヒストリック・キャプテンを育てるために重視しているのが、「エラー&ラーン」、つまり、「失敗から学ぶ」という環境です。
この考えを私は自分の会社に取り入れようとして、ずっとやっています。<主体性>、<精神的タフさ>、<適応力>、<コミュニティ形成力>をどのように芽生えさせるかが難しいのです。適応力は経験と体験なので、体験を準備しています。海外研修という名前で、飛行機代と宿泊代を提供して、発表をさせています。私は、ポートランドのスーパーで、ワイルドオーツという会社があります。今はホールフーズに買収されてはいますが、私の海外での感動のスーパーでした。事務所に世界地図があり、スタッフの社員を張っています。その内容を聞くと「うちはロングバケーションをできる会社ということと、いろんなところに行くことで適応力や積極性など得ることが多くあるのです。」これを聞いてスタッフを海外へ行かせたくなりました。もちろん行きたい人だけですよ。前回、韓国へ、今回、韓国台湾へ行った人がいます。私は行かせて良かったと思います。自分で考えて、自分で動かないといけません。仕事は最近自分で動くではなく、与えられたものをするということが一般的になってきました。それではお店は生きていけないのです。いろんな壁がお店にも人生にも起こってきます。それを切り抜くのは、頼るものがない状態を作ることです。会社のいく方向でコミュニティが作れる力も必要です。おそらく、海外に行くことはその力を少しはできてくるのではないかと思います。
そして、私が大切にしているのは社員旅行です。みんなで行くことが大切で、この時代はあまり行きたくないという人も多いと聞きます。全員で行くことで普段の顔が見えることと、部署限らずコミュニティができてくるはずです。そうすると、自分たちでやってみようという力も生まれてくるはずです。精神的タフさは、会社の厳しい時に前を向けるスタッフが増えるかです。そうすれば、苦しい時でも意見やアイデアが生まれ、生き抜く力が生まれるのです。そうすれば私なんかいらなくなりますね。
生徒の主体性を引き出し、探究的な学びを生み出すために岡田氏がヒントにしているのが、横浜創英中学校・高校の工藤勇一校長が提言する、生徒への「3つの言葉」です。
「どうしたの? あなたはどうしたいの? 何か手伝えることはある?……質問はこの3つでいいんです。上から何かを与えるのでも手取り足取り教えるのでもなく、生徒と同じ目線で並走する。生徒が自ら育つ力を信じて、待つ。これが、これからの時代の新しい指導者像なのではないかと考え、私自身も含めて、FC今治高校ではこうしたあり方を実現していきたいと思っています」
と話をしています。私がこの高校や今治で育っていたら・・・すごいことになっていたのかもって冗談ですけど。
現在の20代、30代、40代、50代、60代ってそれぞれの世代で教育されていると思いますが、機会がないと普通の教育で終わっているのでしょう。
今までの考え方を全部ひっくり返さないといけないと思います。
教育ってするのではなく、普段からの仕組みのような気がします。
CRMの根本は教育だと感じることが多くなりました。
教育するのに数字が必要なんだと思います。
多分こうなんだろうけどっていうのは通じないのでしょう。
会社も昔は金を払ってなんで教育するんだって言っていた時代もありました。
でも、学生時代に体験体感していない人も多くいます。手っ取り早いのは海外ですね。
みんな初めて海外に行ったらびっくりし刺激すぎると言います。
ツアーでは絶対にダメですよ。大事なのは自分で行かせることです。
私が今子供がいたら、中学くらいかでも海外に行かせたいですね。
まずは日本ということもいいかもしれません。
私は行っていない県はもうありません。
交通手段も、ホテルも、いろんな体験をさせてもらいました。
今からは私ではなく、スタッフにどんどん体験体感させます。
今、若手のスタッフに服部隆幸と韓国開発スタッフの間に入ってコーディネートしてもらっています。
考える力を与えられる上司がまだいません。私が一緒に考えていますが、出来るだけスタッフに考えてもらえるようにしています。「先生から画面がだめだ」と言われました。デザインは問題ないというスタッフがいるのですが、まったく意味を分かっていない。先生の言っていることを若いスタッフに昭和的な画面を見て、今回の画面を見て、その違いを議論しました。何が違うのか?考えることです。これから先生と話をするのですが、おそらく、画面のデザインのことを言っているのではなく、画面のレイアウトのことだろうと考えています。視点を変えさせれる上司も必要ですね。本気でお客様のことを考えると言われたことだけではなく、何を意図としているのかを考えないといけません。最近の日本人はそれがなくなってきています。それはゆとり教育という点もありますし、東京などの都会は、この部分をしてという部分的の仕事しかできなくなってきている。だから視野が狭くなってきています。視野を広くすることも会社の役目です。広くするためにも海外なのかなと思います。
チケットしなかったら、どうやって空港からホテルまで行くのか?どこでご飯を食べるのか?両替は?など考えます。宿題も当然させます。「スーパーを2件、交通手段はバスなど」どんな生活をしているのか?それを体験していくと失敗もあるし、うまくいった時はうれしいし、他の国にも行きたくなります。
うちは、家族分出してでも行かせていきたいと思います。国も補助金出せばいいのにとも思いますがね。
私は、会社にはそんなにお金があるわけではありません。でも、<主体性>、<精神的タフさ>、<適応力>、<コミュニティ形成力>がついてくれると思うので、今後どんどんスタッフのモチベーションと自立ができるように応援していきます。
一番は、お客様のためにみんなで問題解決にあたっていければ、すごーいことになっていくのでしょうね。
一番言いたいことは、ある問題があった時に、その問題は具体的に何なのか視野を広く考えて、その問題を解決できる案いくつか持つことができて、実行できる人材を育てていかないといけないのだと思います。それは、非常に難しくて、年齢に応じて固定概念や今までの経験値などが邪魔をして視野が狭い人が多く見受けます。ゼロになることがとても大事なことだと改めてわかることです。20代は、がむしゃらに頑張って、30代は本当の人脈を作って、40代は人脈を活用して、50代は人脈に助けてもらって、60代から人脈とともに生きる。そんなことをよく言ってます。年代に応じて動くことも大事だし、いくつの時でも先入観を持たずに謙虚に行くスタッフを育成出来たら、数年後は楽しみになります。