吾輩は猫族である(3)
猫は猫好きの人間とわかるのであった。
ある日曜の朝のこと。
ドアを開けると、そこに白と黒のぶち猫が首を傾けて座っていた。
?!
首輪はなたので、野良猫。
今まで見かけたことはなかった。
ゆっくりとドアを開けて、外に出る。
逃げるでもなく、猫はそこに座っている。
少し、姿勢を低くして、
「どこから来たの?」と尋ねると
「ミャァー」と口を横に大きく広げて返事をした。
「ごはんはないよ。」と言うと、階段を降りる私の後をついてきた。
振り向くと、ついてくる。
もう一度振り返ると、姿が見えなくなっていた。
香坂 秋