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吾輩は猫族である(5)

猫は気まぐれだ。
甘えたい時は、鬱陶しい(うっとうしい)ほど、なついてくる。

たとえば、こんなふうに。

道を歩いていたら、足元に猫が擦り寄ってきた。
野良猫だ。

避けようと、歩みを進めると、足の間をまるで調教した猫のように縫うように歩くのだった。

遊ばれている。
そう間違いなく、私の方が。
そして、しばらくすると、スルッとすり抜け立ち去るのだった。


香坂 秋

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