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『はるか』は十人兄妹
98才の長男を筆頭に、97才の長女、95才の次男、91才の三男…と、末っ子10番目は69才女子。
こちら「はるか」での毎日は、それはそれは賑やかである。
決して治ることのない病と闘いながら、それでも皆さん毎日を精一杯過ごされている。
『あのね、俺はもう死にたいんだ!』『今日、死ぬがらね!』と一日に何回も訴えながら、
食事の時間には『うまい!(*´▽`*)』と笑顔を見せる我らがエース❝鶴さん❞こと長男。
95才の次男は、認知症の症状が強く断片的にしか眠ることができない。うまく自分の意思表示もできないので、私たちが察して動くしかない。
先日、専門医に診ていただいてから、少しは夜眠れるようになったのでは…と感じているのは、私の希望的観測なのか?
『痛い』『苦しい』『辛い』を上手く伝えることの出来ないもどかしさも、本人の苦しみの一つなのだろうと、心が痛む。
先月末にご入居いただいた三女は、生まれつきの難聴で、ほとんど耳が聴こえず、文字盤を使って会話を行っている。
が、唯一の読みも最近出来なくなってきた。視野狭窄?空間無視?
せめて、『痛い』『苦しい』は聞き取ってあげたいと、必死に文字盤を見せるが…。
音のない世界の中で、動くこともできず、誰かを呼ぶこともできず…
どんな思いで一日を暮らしているのだろうと思うと、胸が苦しくなる。
何か!何かできることはないか?彼女の為に何か少しでも楽にしてあげられる手立てはないか?必死に考えるも、
これだ!という策は思いつかず…。
私は医者でもなく看護師でもない。何かを判断できるスペシャリストでもない。
そう考えていくとドツボにはまる。自分が無力な情けない人間にしか思えなくなってくる。
そして、この場から逃げ出したくなる。本当に情けない…。
「はるか」のお客様皆さまに私ができること。
それは当たり前かもしれないが、
【安心して過ごせる、この居場所の永続的な提供】かと。
予後を宣告されたご本人、ご家族様が最期に託されたお家(居場所)。「はるか」を温もり溢れる最期の居場所として、
変わらず存続させていくことこそが私の使命なのでしょう。
そして、この使命は進化しながら次の世代へと繋がれていく。
ホスピスは、今この命を生きる場所。死を待つ場所であってはならない。
同時に、私たちも死を待つ意識であってはならない。天使が迎えに来るその時まで、
私たちは、お客様・ご家族様に一生懸命に寄り添わずにはいられない。
「はるか」を選んでいただいたお客様・ご家族様に対する、精一杯の恩返しを込めて…。
そして私は思う。お客様・ご家族様が見せてくれる笑顔には、きっと言葉では語りつくせないほどの、
人生のいろいろな歴史が刻まれているのだろうと。昨日の敬老会では、お客様・ご家族様のたくさんの笑顔をいただきました。
ありがとうございます🌙
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