【GW/フェス】新感覚!?Z世代流フェスの目的・楽しみ方
今年はコロナ対策の政策が緩和されたことにより、フードフェスに参加する人が多くいました。なかでも、餃子フェスや肉フェス、ドーナツフェスに参加する人が多く、「SNSで見かけて気になったから」、「その食べ物がどうしても食べたくて」、「お昼からお酒が飲めると聞いて」など様々な理由でフードフェスに行かれた人が多かったようです。
〈Z世代の現状〉
フェスにおけるZ世代の行動として、2点の特徴が挙げられます。
1点目としては、Z世代は楽しみな気持ちでフェスに行くのにもかかわらず、「人が多くて並ぶのが長い」などネガティブな感情を持つ人が多いということです。それは、周りにフェスに行っている人が多いため、行く前から期待しすぎる傾向があるからなのではないかと考えられます。一方で、「意外と並ばないでスムーズに食べることができた」という意見も多く、行く時間帯によってフェスに対する印象が変わると思われます。
2点目としては、Z世代はSNSを利用して情報収集している人が多いということです。特に、インスタグラムでフェスに行ったことを投稿する人が多く、自ら探していなくても情報が入ってくるのだと思われます。また、フェスの前後に他の予定を入れている人がほとんどであることも明らかになっています。したがって、1時間~2時間滞在する人が多く、長くても3時間程度の滞在のため、フェスをメインにその日の予定を計画することは滅多にないと考えられます。
〈ペルソナの特徴的なエピソード〉
ここでは、ペルソナへインタビューを行い、そこで得た特徴的なエピソードをご紹介します。
今回、彼女はゴールデンウィーク中に「クラフト餃子フェス」と「ビーフフェス」という2つのフェスに行かれました。
両方のエピソードに共通している特徴を挙げると、
①フェスではお祭り気分を味わいたい→フードフェスというよりはフェスの体験重視
②どんなイベントに行くかというよりも雰囲気や空気感を重視する
③フェスの全てを楽しんだわけではないが高い満足感を得た→体験重視
両方のエピソードに共通している特徴から、彼女は“食フェスに行ったが食がメインではなく一緒に行く人との空間や空気を味わうこと重視している”ことがわかりました。
したがって、「普段の生活では味わうことができない刺激や感情を体験することで現実からの逃避をしたい」というインサイトを発見しました。
〈ペルソナと一般的なZ世代を比較〉ペルソナが食フェスに行く目的についてインタビューを行ったところフェスそのものを楽しむことが目的ではなく一緒に行った人との時間やその場に集まる人たちや環境など雰囲気を味わうための体験重視だということがわかりました。これはペルソナ独自の意識なのかそれともZ世代が持つ特徴なのか明らかにするため20〜22歳の大学生を対象に「フェスへ行く目的」の調査を行いました。その結果以下の通りになりました。
1位 食や音楽の出店 80%
2位 思い出 6%
2位 勉強 6%
この結果からフェスに行く目的としてZ世代が1番多く挙げていたのは「フェスのテーマ出店を楽しむこと」でした。一般の方のフェスへの参加目的も「普段食べられないものがたべられる」が一番の理由であったのでZ世代と一般の方の参加目的も近しいものがあることがわかりました。つまりフェスの出店を楽しむのではなく一緒に行く人と過ごす時間やその場の雰囲気など体験を重視するペルソナはエクストリームであると言えます。
そしてペルソナのもう一つの特徴的な行動として1日の中の一つの予定としてフェスの予定を組み込むというものがありました。
実際にペルソナはフェスに行ったのちに映画館に行くなど、他の予定を入れていました。
こちらもZ世代を対象に調査を行いました。
【午前】
【正午】
【午後】
フェスに行く時間で調査結果を分類したところ夕方にフェスに訪れる人以外はフェス以外の予定を1日に入れてることが判明しました。
この結果から1日にフェス以外の予定を入れることはペルソナの特徴ではなくZ世代の傾向としてあることがわかりました。
以上のことから特徴①の体験を重視することはペルソナ独自の特徴であると言えます。
〈ペルソナの価値観〉
ペルソナへのインタビュー結果と同じZ世代との比較から私たちは以下の仮説を立てました。
・同世代に刺さりいきたくなるようなイベントに興味を持つ
・場の雰囲気や、体験を重視している
・S N Sで拡散されある程度の広告力のあるイベントに興味がある
〈アイデア〉
私たちはペルソナから情報を集めた結果、上記のような仮説を立て、下記のアイデアを考えました。
それが 『Z世代が好きな”食”や”音楽”を満喫できるイベント』です。
このアイデアはペルソナの思いから下記の3点のポイントを重視して作りました。
1点目は「フェスの雰囲気」を味わいたくてフェスに行っていること
2点目は「賑やかなお祭り気分を味わいたい」
3点目は「いろんなフェスに行ってみたい」
これらのポイントから、同じ空間で美味しいごはんを食べながら音楽を楽しむことができれば友人と共有できる思い出も増え、さらにフェスを楽しめるのではないかと考えました。
〈ぺルソナからのフィードバック〉
ペルソナから上記のアイデアについてフィードバックをいただきました。
音楽と食、盛り上がっている雰囲気を同時に楽しめる点が凄くいいと思いました!
短時間で飽きてしまう食フェスとは違い、丸一日楽しめそう、友達との話題が増えて良い思い出になりそう!
せっかく、音楽と食を一つの場所で堪能できるので、好きなアーティストの限定メニューもあれば更に嬉しい!
という意見を頂きました。
〈アイデアに対するZ世代からの意見〉
今回提案したアイデアに対して、Z世代を対象に25名にアンケートを行ったところ88%が体験したいと回答しました。意見の中に、食のみのフェスだとせっかく行ったのに滞在時間が短くなって少し、もったいない気持ちがあったが、音楽も楽しめると一日中楽しめてより一層満足度が上がる。誘える友達の幅が広がる。などの意見が上がりました。一方で、音楽か食べ物どちらかに集中したいという意見も挙がりました。
〈まとめ〉
今年はコロナ対策の政策もかなり緩和され、フードフェスに参加する人が多くいました。Z世代であるペルソナも広告からフードフェスを知り参加しました。フェスならではの空間を楽しめた。友達と行けていい思い出作りになった。などの様々な良かった点のほかに長く滞在できないなどの問題点もありました。ペルソナは食フェス以外にも音楽フェスにも興味があることがインタビューを通してわかりました。今回提案したアイデアは、そんな多くのZ世代の悩みを解決できるものではないかと考えています。
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