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【GW/おでかけ】『集えいつメン!おでかけ先でホーム感』


「アフターコロナ」による「お出かけ」に対する行動の変容

 2023年7月の現在、一般社会の人々は新型コロナウイルスの影響が薄れつつあることから、お出かけに対する行動に変化が見られます。以下に、現状とその原因を示します。

出典:いこーよ2023年5月ユーザーアンケート

 いこーよ総合研究所のユーザーアンケート調査によると、今年のGWは約6割近い人が「お出かけ」をしていることが分かります。 新型コロナウイルスによる「お出かけ」の制限や規制が緩和されるにつれ、人々は自由にお出かけしたいという需要が高まっています。長い間自宅にとどまり、制約のある生活を送ったことで、多くの人々が外出や旅行などの活動を楽しみたいという願望を抱いています。また、ワクチンの普及により、感染リスクが低下し、人々は安心して外出や集まりに参加することができるようになりました。

 近畿日本ツーリスト/クラブツーリズムが発表したGWの国内・海外旅行動向によると、今年のGW旅行者数は、昨年同時期と比較して2.5倍という大幅な回復傾向が見られるとのことです。観光客の伸び率ランキングでは、1位の大阪は約8倍弱、2位が東京都で5倍強と都市部が人気であることが分かりました。その原因として、コロナ禍で人が多く集まる都市部を避けてきた人たちの、都市部へのお出かけ意欲が回復したことが考えられます。

 コロナが終息しつつある現在、一般社会の人々は外出やイベント参加などのお出かけに対して積極的な姿勢を示しています。需要の回復やワクチン接種の進展、規制緩和などが行動の変化を後押ししていますが、引き続き感染リスクを意識しながら安全な行動を心掛ける必要があります。
 

Z世代の「お出かけ」に対する行動の変容

出典:SHIBUYA109 lab.

 上記の調査結果から分かるように、Z世代の行きたい場所が遠方の国内から近場の国内に変わっています。コロナ禍による外出制限で遠出の機会が減少したため、Z世代はお出かけを近場で済ませる傾向にあると考えられます。

出典:SHIBUYA109 lab.
出典:SHIBUYA109 lab.

 また、上記の調査ではZ世代がお出かけに一緒に行く相手として、本当に仲の良い友達が増えたことが分かりました。今後お出かけを一緒に行きたい相手の調査では、仲の良い友達に次いで、家族・恋人に票が集まりました。これらも、お出かけを近場で済ませる傾向にある要因の一つかもしれません。

 今後、「ホカンス(韓国発祥の『ホテル』で『バカンス』を楽しむ過ごし方)」や「ステイケーション(近場のホテルでの滞在を楽しむこと)」などの、近場で楽しむという新しいお出かけの需要は、ますます高くなっていくのではないでしょうか。
 

ペルソナの特徴的な行動

 ペルソナのK.Hさんにおでかけについてインタビューをしていくうちに、特徴的な行動があることが分かりました。

 京都の嵐山に1人1台のスイッチを持って河原町のおしゃれなネカフェで5時間もゲームをしたそうです。K.Hさんにとって、旅行先でしかできないことをするよりも、みんなで集まることの方が重要だと話してくれました。嵐山でスイッチをしたのは高校の同級生だったため、共通の趣味であるゲームが一番盛り上がるとのことでした。集まることが一番の目的であるため、何かするよりも個室で騒げる方が楽しいそうです。

 K.Hさんは元から人と集めることが好きなので、今年のゴールデンウィークは全ての日を友人や親せき、家族で集まって過ごしていたそうです。また、友人とはオンライン上で集まることが多いそうですが、実際に会う方が会話が弾むので安心すると話していました。盛り上がりの面でオンラインとオフラインでは違うとのことです。オンラインでも顔は見れますが、集まることで安心するそうです。

 このことから、インサイトは「ホーム感×趣味×楽しい」体験に魅力を感じるのではないかと考えました。
 

ペルソナの意識×Z世代の意見

 『Z世代のゴールデンウィーク5日間の過ごし方』について、近畿大学経営学部の学生(20歳~23歳の男女50名)にアンケート調査を行なったところ、このような一般的なZ世代は、ゴールデンウィークのお出かけ先は『テーマパーク』や『食べ物フェス』『有名な公園』など、いわゆる観光地に訪れた人が多い結果となりました。ペルソナのK.Hさんも、昔から親しい友人らと京都の嵐山という有名観光地へ訪れていました。

 さらにペルソナのK.Hさんは、お出かけ先にゲーム機の「Nintendo switch」を持参しています。その Nintendo switch は、一緒に出かけた友人達との共通の趣味であるアイテムであることから、お出かけに“観光以外の目的がある”というお出かけ先での楽しみ方の違いが、Z世代とペルソナにはあることが分かります。実際に、お出かけ先で普段その友人らと過ごすようなゲームの時間を楽しんでいました。
 

「集まること」で得られる安心感

 このように、ペルソナのK.Hさんにインタビューをしていく中で、徐々に彼が持つ「おでかけ」に対する価値観が浮き彫りになりました。

 そこで私たちが立てた仮説は、「親しい人と顔を合わせて話すことで、日常により安心感を求めているのではないか」というものです。

 GWは社会的に長い休暇ですが、学生であるペルソナにとっては、夏季休暇等と比べると短めの休暇であることが分かります。だからこそ、持ち前の体力を全力投球するような遊び方ではなく、‘‘いつメン(いつも遊んでいるメンバー)”でゲームを持ち寄って家やネットカフェなどでゆっくりしながら遊ぶことで、安心感を得てリラックスすることを大切にしているのではないかと考えられます。

 また、ペルソナはいつメンとほぼ毎日、通話をしながらオンライン対戦のゲームをして楽しんでいるそうです。このことからも、 いつメンの存在がペルソナの日常生活の一部分を占めていることが分かります。ではなぜ、ゲームのように「オンライン」ではなく、「集まって顔を合わせること」をペルソナは重要視しているのでしょうか。そこには、会話のラグが無いことによる会話のしやすさ、顔を合わせて話すからこそ成り立つコミュニケーション、そして盛り上がりがあります。心を許したいつメンと同じ空間で同じ時間を過ごすことに、「集まること」の意義があると言えるのではないでしょうか。

 このように、ペルソナは「いつメンで集まることで得られる安心感」にこだわっていると考えられます。大切な休暇を、大切な人たちと集まって過ごすことで、これ以上ない安心感を得ていることが分かりました。
 

ペルソナの体験をもっと楽しくするアイディア

 ここからは、先ほど述べた仮説を元に、ペルソナの「集まること」で得られる楽しさや安心感をさらに大きくするためのアイディアを、4つ紹介していきます!どのアイディアも今までにないユニークなものになっているので、最後までご覧ください!

1,「電車移動の時間は、自由にいつメンタイムを!」

2,「旅行先提案サービス!」

3,「ご当地ネカフェ!!」〜観光来たのに室内へ〜

4,「目指せ沖縄!?いつメンとゲームで協力プレイ!」
 

1,「電車移動の時間は、自由にいつメンタイムを!」
 GWは、いつメンでお出かけ!そして観光!
 しかしその中でも、そのメンバーならではのリラックスした空間をしっかり楽しみたいですよね?そんなZ世代に提案するのは、“長い電車移動の時間を、個室制で自由に過ごすことが出来るサービス”です。
 ゲーム・カラオケ・女子トークなど自由にその移動時間を使うことが出来る、「旅×いつメンだけの空間」を叶える体験です!

2,「旅行先提案サービス!」
 
旅行の目的は、人によって様々。旅行先で観光したい人や集まれたらOKの人、インスタ映えをしたい人など楽しみ方はたくさんあります。
 目的と日程、人数を入力したらプランを組み立ててくれるサービスです!

3,「ご当地ネカフェ!!」〜観光来たのに室内へ〜
 
各観光地にあり、個室が観光地をイメージさせるデザインになっていたり、観光地が一望できる部屋やゲーミング環境の整った部屋があるほか、ネットカフェ内でご当地グルメやお土産を購入できる仕組みとなっております。外で買った物を好きに食べられるフードコートのようなスペースもあるため、家族連れや中高生も気軽に利用できるアイデアです。

4,「目指せ沖縄!?いつメンとゲームで協力プレイ!」
 
こちらが、私たちの班の中で最も「推し」ているアイデアです!

 普段なかなか集まれないからこそ、いつもとは違う場所に行きたい!
 そんなとき、いつものメンバーで遊んでいるゲームで、お得にお出かけできるサービスがあったらやってみたくなりませんか?これは、いつメンで揃ってゲームにログインするとお出かけ先の提案をしてくれたり、いつメンで協力して試合に100回勝つと飛行機の割引チケットがもらえたりするサービスとなっています。

 いつものゲームで「いつメンと集まる機会を増やす」という体験ができます!
 

アイデアに対するペルソナからのフィードバック

 お出かけに行く機会をゲームを通して得られるのは新しい体験だと思いました。いつメンでお出かけ前に楽しめて、さらに協力して得た割引券でお出かけも楽しめるという、2重の楽しみを味わえるのはかなり高評価です。
 

Z世代の共感度は?

 Z世代である31人の大学生に「この商品・サービスが実際にあればほしいですか?」と質問したところ、22人が欲しい、9人が要らないと回答しました。大学生の71%がほしいと思っているので、Z世代の共感を得ている考えることができます。

出所:Marketing Design X Lab.

 ほしいと回答した人の理由としては、「集まる機会が増えることで、旅行の相談もできて、旅行がより楽しみになるから」、「ゲームに取り組んでいる時間も、旅行の時間も思い出になると思ったから。」、「ゲームして旅行券がもらえるなんて最高以外の何ものでもない! 」といった声があり、集まる機会が増えることを喜ぶ人が多いことが分かりました。
 

最後に

 いかがでしたか?「お出かけ先でもいつメンと遊びながらリラックスしたい!」というペルソナのニーズを満たしているアイディアは、普段ゲームをするZ世代からも高い評価を頂きました。

「いつメンと、家でもお出かけ先でも楽しめる」という体験は、限りある休暇日をより充実させてくれる、満足度の高いものであると言えます。

 今後はアフターコロナで、徐々にお出かけの回数が増えていくと予想できます。そんな中、私たちが考案した「目指せ沖縄!?いつメンとゲームで協力プレイ!」 のサービスで、みなさんの家族や親戚、久しぶりに集まれる旧友、そしていつメンと、沢山の思い出作りのきっかけになれば嬉しいです。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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