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千人同心がゆく 鬱回の終焉

西多摩新聞にて、令和薫名義で紡いできた千人同心がゆく。
特別編の「北のまほろば」は蝦夷地に挑んだ千人同心シリーズで、「勇払哀歌」の回も、いよいよ次回で終わる。長くて、読む人以上に書く人の精神が削られる鬱回だった。

しかし、避けて通れないパート。
この時代は、奇しくも大河ドラマでおなじみ蔦重の時代で、江戸で文化を誇ることの裏側の世界。
間宮林蔵・伊能忠敬も、蝦夷地に渡った八王子者の努力と成果と悲劇を知ってしまった。この開墾は、長い目で見れば失敗だったが、息吹は残され、今日の苫小牧の礎となっている。

この蝦夷地開墾は、刻を経て、再び千人同心の身に降りかかる。
勇払編ののちは、いよいよ「箱館哀歌」となる。
幕末、千人同心が巻き込まれたのは戊辰戦争だけではない。