引きこもり支援について
最近学んだことについて、自分自身の知識の落とし込みをするためにまとめてみました。
引きこもり支援の4つのステップ
①家族支援→②本人支援→③集団の場への参加→④社会参加
第一段階「家族支援」について
本人は表に出ず、まずは家族(多くの場合は親)が相談に来ることが多い。家族の相談が一回きりではなく、継続相談になれば、第2段階の「本人支援」にステップアップできる。
家族には、本人とどのように関わればいいのかのアドバイスを行う。
ポイントは4つ
あ あいさつ。「おはよう。」「おやすみ。」「買い物に行ってくるね。」本人から応答があってもなくてもこちらからの声かけは続ける。本人の存在を認めていることを伝える意味がある。
さ 誘ってみる。「買い物について行ってくれたら助かるわ。」
お お願い&お礼。「雨降りそうだから洗濯物取り入れておいてほしいな。」「取り入れておいてくれてありがとう。」
そ 相談。「今日の夕飯何がいいかな。」「ワンちゃんの体調が悪いみたい。どうしよう?」
「早く学校(仕事)に行けるようにならなきゃ。」「近所の〇〇くんは、大学受かったみたいよ。」は禁句。
本人への声かけは無視されても淡々と続けることが大切。
支援者としては、家族に、声かけを続けることで本人の態度に変化はあったか?家族関係に変化はあったか?を聞き取り、フィードバックする。
家族はとても悩んでいる。大事なのは、家族に「相談してよかった」と思ってもらえること。支援者としては、家族が孤独にならないように支える。
5年、10年と長期間の支援になることを視野に入れる。
第二段階「本人支援」について
助言や説得はむしろマイナス。
オープンダイアローグを使ったアプローチを試みる。
オープンダイアローグとは?
「開かれた対話。本人にとことん話をしてもらって、支援者側はただ聴くことに努める。支援者は解釈や評価をせず、本人の主観的世界を受け止めることを、オープンダイアローグ(Open Dialogue:OD)という。」
引きこもりに至る経過
子どもの頃に失敗を繰り返し自己効力感が低下。孤立してどんどんしゃべらなくなっていく。
すごく怖がりなタイプに多い。逆に積極的なタイプが思春期になって周りを気にし出すことで引きこもることも。
子どもの頃にできるだけ社会適応レベルを下げないことが大事。
→ソーシャルスキルトレーニング
支援者や親は、思春期心性の理解が大事。
心理的な母親からの分離
自己とパーソナリティの確立
→最大の特徴が「高い両価性」
不安だからお母さんに甘えたい→でもかっこ悪い→友人が大事→友達との関係がうまくいかない→お母さん話を聞いて
甘えと離れを行ったり来たりするのが特徴。
思春期の子どもが近寄ってきたら、大人はまずは説教や批判なしに話を最後まで聞くことが大切。
引きこもり支援の最終ゴールとは?
最終的なゴールは、就学でも就労でもなく、その人が社会と関係を持ちながら楽しく生活すること。
「コミュニケーション」と「楽しみ」の両方揃ってこそのゴール。
7年以上ひきこもっていても第一段階からステップアップしていくことはできる。
国は引きこもり支援に力を入れるようで、自治体に引きこもり支援センターの設置を求めています。
社会問題化されている「引きこもり」。
たとえ引きこもっていたとしても、自分や家族がそれを受け入れ、困っていないようであれば、それは一種の家族・生活形態であり、支援対象ではないということです。
困っている人にどう支援していくか、その人自身や家族のゴールはどこにあるかを支援者は一緒に考え、支援していくことが大切だと学びました。