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Campeonas!!! カピタンのシャツの意味

フットボールファンの皆さんこんにちは。

オーストラリア、ニュージーランドで開催されていた、FIFA女子ワールドカップ2023は、現地時間8月20日に行われた決勝を終え、大会は幕を閉じました。

決勝は、2015年カナダ大会から3大会連続で出場、FIFAの管轄する大会では未だ優勝経験がない、グループC,2位通過のスペインと、5大会連続、6回目の出場で、昨年、自国開催だったウィメンズユーロ2022で初優勝したイングランドという、ワールドカップ決勝の経験のない、どちらが勝っても初優勝という、両チームの顔合わせとなりました。

試合は、29分に、オルガ・カルモナ。
ペナルティエリア左からの左足のシュートがゴール右に入り、ラロハが先制。
左サイドバックのカピタンのゴールは、大会を通じて自身2ゴール目となりました。

このゴールにおいて、彼女がセレブレーションでみせたシャツには、"MERCHI"の文字が書かれており、ソーシャルメディア上では、多くの人々がこの意味を探っていました。


オルガ・カルモナはこのシャツを、決勝点後に見せた。

このMERCHIと言うのは、スペインでは、"Mercedes"という名前の愛称、略称であり、

彼女の出身校で、準決勝の試合終了後には、Instagramで彼女を応援する投稿をしていた、コレヒオ・メルセデスという、地元セビージャの学校に向けたものであった、という推測がされました。

一方で、
The Athleticのバルセロナの記者であるライア・カバジェロ・エレーロによると、先日亡くなった、友人の母親に向けたものであった、としています。また、カルモナ自身も、試合後のインタビューで、彼女のために書かれたメッセージであることを語りました。

このメッセージはとても印象深いものであり、おなじスペイン、同じワールドカップ決勝でゴールを決めた、2010年のアンドレス・イニエスタを彷彿とさせるものでした。

試合はその後互いにチャンスを作り続け、一進一退の攻防。70分には、エリア内のハンドによりスペインがPKを手にしましたが、エルモソのキックはイングランドのキーパー、アープスが完全に読み切り、追加点を与えません。

しかし結局、イングランドの反撃も実らず、一点を守りきったスペインが初優勝。64試合、約1ヶ月の大会は、ラロハが、カップを掲げるという幕切れでした。

優勝したスペイン、同国リーグのバルセロナが20-21と22-23シーズンに欧州制覇し、ミッドフィールダーのプテジャスが、2年連続でバロンドールを受賞するなど、女子サッカーが数年で急成長。
しかし、2022年9月には、協会の体制や監督のホルヘ・ビルダに対する不満が高まる中で、招集した選手が15名ボイコットするなど、大会前からネガティブなニュースが多かったのです。

結果的に、多くの選手はこの大会に出場する為に代表活動に戻ったものの、3名の主力がボイコットを継続。
スペインリーグとチャンピオンズリーグのベストイレブンに選出された経験がある、センターバックのマピ・レオン、
アンダー世代から多くの優勝経験を持ち、
昨年のCL決勝のMVP、セントラルミッドフィールダーのパトリ・ギハーロ、
そして、2018年U17ワールドカップ得点王、
22歳ながら、昨季バルサで32試合4ゴールとした、
若手有望株のフォワード、クラウディア・ピナという、
中心選手3名が最終的にリストに入らずに、大会に望むこととなりました。

こういった意味でも、スペインが優勝を果たすということは、この大会のひとつのサプライズだったかも知れません。

https://www.instagram.com/p/CwKk2opseWl/?igshid=MzRlODBiNWFlZA==

https://twitter.com/Laia_Cervello/status/1693220893957452025?t=R3rDkcDbbg6MbDepcE07Og&s=19

https://www.reuters.com/sports/soccer/we-want-celebrate-together-spain-coach-stonewalls-boycott-ahead-world-cup-final-2023-08-19/

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