
ゴミのポイ捨て妄想記 #6 ~失恋後の罪悪感~
42歳。独身男性。
フラれた。5年付き合った彼女に。結婚だって考えてた。同棲だってしてた。
フラれた理由聞いたら
「あなたと不幸せを共有できない」
相手は10個下。意見も違うし価値観も違う。お互い結婚を意識していて、自分は彼女とならどんな困難も立ち向かえると思っていた。
でも彼女は違ったみたいだ。僕に男的な魅力がなかったのか。
最近まで彼女できたことないって言ったら
「あなたの魅力に気付いたのは私が初めて?
」
そう言ってくれたのに。
そんなことを考えながら会社の帰りに居酒屋へ寄った。普段はお酒なんて飲まない。
一刻も早く帰って彼女会いたかったから。
でも今はもういない。
柄にもなくベロベロに酔った
なんだか無性にムシャクシャした。腹がたっていた。彼女の行動も何も出来ない自分の不甲斐なさも含めて。
コンビニで初めて唐揚げを買った。体に悪いと聞いていたからなんとなく毛嫌いしていたからだ。
美味しかった。最寄り駅から家まで徒歩30分弱あるのでゆっくり食べながら。
気付いたら食べ終わっていた。罪悪感と蜜の味。
「なんであと1個がないんだ。」
しまいには唐揚げにまでキレて、袋を地面に叩きつけた。
飲み始める前と気持ちの持ちようは何も変わってなかった。