エゼキエル書の中の海洋都市:ツロ(Tyre)

相変わらず、イスラエルとハマス、ヒズボラの話題が連日のニュースとなっています。
そんな中、エゼキエル戦争について記述してある旧約聖書の中の1章:エゼキエル書を読んでみることが大切なのではないかと思い始めています。

しかしながら、エゼキエル書を読んでいるとなかなか考えることが多く、前回まず、読むのが難しい、聖書を読む読み方について記事を書かせていただきました。

https://note.com/cadenza_lab/n/n38905075cf8c

今回は、その続きです。エゼキエル戦争については38章くらいに書いているのですが、そこまでいきつくまでに初めから読んでいくと、興味深い記述がありましたので、記事にしておきます。

エゼキエル書をはじめから読んでいくと、終始一貫してエゼキエルが幻視して、エルサレム(戒律を守らなず偶像崇拝や姦淫を行う)に対して預言をする。それも、かなりの手厳しい預言をするというトーンで書かれています。
そして、最後に、主がエゼキエルをとおして言われることは、「彼らは私が主であることを知る」というお言葉になるわけです。

そんな中、突然トーンが変わります。

第26章からです。

人の子よ、ツロはエルサレムについて言った、『ああ、それはよい気味である。もろもろの民の門は破れて、わたしに開かれた。わたしは豊かになり、彼は破れはてた』と。それゆえ、主なる神はこう言われる、ツロよ、わたしはあなたを攻め、海がその波を起すように、わたしは多くの国民を、あなたに攻めこさせる。

エゼキエル書 第26章3節

当時のエルサレムと周辺地域は、かなりの民族が入り乱れていたことがここまでエゼキエル書を読んできた中でもうかがい知れ、こんなに多様な人たちが。。。と考えていたところに突然「ツロ」が擬人化されるような形で記述されています。

ツロとは何でしょうか。早速、ChatGPTティーチャーに聞いてみましょう。

ツロ(Tyre)は、古代のフェニキアに存在した都市国家の名前です。ツロは地中海の沿岸に位置し、フェニキアの都市国家としては特に有名でした。ツロはその地理的な位置と商業的な重要性から、古代の世界で繁栄した港町として知られており、海洋貿易と海事活動が発展していました。

この文脈で言及されているツロは、エゼキエル書の預言において登場し、エルサレムについての特定のコメントや予言を述べています。ツロはエルサレムに対する見解や評価を述べている架空の話者の一部として登場しており、この文脈において特定の民族や地名としてのツロではなく、ツロを象徴的に使用していることが理解されます。

ChatGPTへの質問からの回答

なるほど、その先を読み進めていきますと。
このツロはとても栄えた港町で盛んに貿易を行い富んでいたことがうかがい知れます。(エゼキエル書 第27章)

  • タルシシは、銀、鉄、すず、鉛をあなたの商品と交換した

  • ヤワン、トバル、およびメセクは人身と青銅の器とを、あなたの商品と交換した

  • ベテ・トガルマは馬、軍馬、および橿馬をあなたの商品と交換した

  • ローヅ島の人々は象牙と黒たんとを、みつぎとしてあなたに持ってきた

  • エドムは赤玉、紫、縫い取りの布、細布、さんご、めのうをもって、あなたの商品と交換した

  • ユダとイスラエルの地は麦、オリブ、いちじく、蜜、油、および乳香をもって、あなたの商品と交換した

  • ダマスコはヘルボンの酒と、さらした羊毛と、ウザルの酒をもって、あなたの商品と交換し、銑鉄、肉桂、菖蒲をもって、あなたの商品と交易した

  • デダンは乗物の鞍敷をもって、あなたと取引した

  • アラビヤびと、およびケダルのすべての君たちは、小羊、雄羊、やぎをもって、あなたと取引し、これらの物をあなたと交易した

  • シバとラアマの商人は宝石と金とをもって、あなたの商品と交換した

  • ハラン、カンネ、エデン、アッスリヤ、キルマデは取引した

どれだけ、さまざまな地域、民族と商売をやって富んだ町であったかをお伝えしたくて箇条書きの形で記載させていただきました。

今も昔もですがこの地域は人種のるつぼ、また、商売の要ですね。

こんなに栄えているツロですが、ツロに滅亡の時が来たことを感じさせる記述がエゼキエル書に続きます。

あなたの財宝、あなたの貨物、あなたの商品、あなたの船員、あなたのかじ取り、あなたの漏りを繕う者、あなたの商品を商う者、あなたの中にいるすべての軍人、あなたの中にいるすべての仲間は皆、あなたの破滅の日に海の中に沈む。
あなたのかじ取りの叫び声に、近郷は震い、
すべてかいをとる者は船からくだる。船員および海のすべてのかじ取りは海べに立ち、あなたのために声をあげて泣き、はげしく叫び、ちりをこうべにかぶり、灰の中にまろび、あなたのために髪をそり、荒布をまとい、あなたのために心を痛めて泣き、はげしく嘆く。
彼らは悲しんで、あなたのために悲しみの歌をのべ、あなたを弔って言う、『だれかツロのように海の中で滅びたものがあるか。
あなたの商品が海を越えてきた時、あなたは多くの民を飽かせ、あなたの多くの財宝と商品とをもって、地の王たちを富ませた。
今あなたは海で破船し、深い水に沈み、あなたの商品と、あなたのすべての船員とは、あなたと共に沈んだ。
海沿いの国々に住む者は皆あなたについて驚き、その王たちは大いに恐れてその顔を震わす。
もろもろの民の中の商人らはあなたをあざける。あなたは恐るべき終りを遂げ、永遠にうせはてる』」。

エゼキエル書 第27章 27節より

エゼキエル戦争の記述の前に、おそらくは滅亡してしまった町であろうと考えられる記述にであってしまいました。滅亡の理由は聖書の記述からははっきりと断定するのは難しいと思いますが下記のようなものでしょう。

  • バビロニアからの軍事侵攻

  • 地球の環境変化により海面が上がり海中に沈んでしまった。

聖書の中に記載してある都市や川の名前等は現在の場所を特定するのが難しいことも多いのですが、ツロは特定できるようです。
ここでまた、ChatGPTeacherに助けていたっだくことにします。

ツロの遺跡は現在のどのへんですか?

ツロの遺跡は現在のレバノンに位置しています。ツロは地中海沿岸の都市で、その遺跡は現代のレバノンの都市ツル(Tyre)の周辺に広がっています。ツロの古代の都市遺跡は、歴史的な価値が高く、UNESCO(国際連合教育科学文化機関)の世界遺産に登録されています。

ツロの遺跡には、古代の市壁、浜辺の遺跡、ローマ時代の建造物、広場、神殿、劇場、水路、港湾施設などが含まれており、古代の都市の遺産や建築が一部保存されています。訪問者はツロの遺跡を見学し、その歴史的な重要性を体験できます。

ツロはフェニキアの都市国家として栄え、古代の航海や貿易において重要な拠点でした。その遺跡は現在でも歴史愛好者や観光客にとって魅力的な場所となっています。

ツロの緯度経度情報を教えてください。

ツロ(Tyre)の緯度経度情報は以下の通りです:

緯度: 約 33.2739度北
経度: 約 35.1939度東
これらの座標はツロの都市の中心に近い場所を示しています。ツロは地中海に面し、美しい海岸線に位置する古代の都市で、その地理的な位置はかつての航海と貿易において重要でした。

ChatGPT

緯度、経度を教えていただきました。この辺ですね。

改めて、聖書を読み込んでいくにもChatGPTとGoogleMapがあるというのはとても便利なものです。

この地域に平和が訪れるというのは、とてもハードルが高いでしょう。
一生に一回、ここを訪れる機会があるといいですね。


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