ASIAN KUNG-FU GENERATIONというバンドとわたし
先日、6年ぶりにASIAN KUNG-FU GENERATIONのライヴに参戦した。場所は横浜BUNTAI。自他ともに認める飽きっぽいわたしが、なぜ14年も彼らのことが好きなのか。一旦、ガチで文字に起こして整理してみようと思う。※以下、いつものようにアジカンとよんでいくう!
2004 アジカンを知る
わたしがアジカンの存在を知ったのは、高校1年生のとき。当時、王様のブランチのあとに、CDTVリピート!という音楽ランキングを放送していた。スマホもYouTubeもない時代。テレビは生活のすべてだった。
そんな土曜の昼下がり。ニッスイの冷凍ちゃんぽんをすすりながらテレビを眺めていると、なんだか機嫌の悪そうなクセ強シャウト系バンドがランクインしていた。彼らこそ、【リライト】を歌うアジカンだった。バンド名にもいささかの疑問を持ったので、その時のことはよく覚えている。
まさかあの頃のわたしは、自分が ” NO アジカン NO LIFE. ” になるとは夢にも思わなかった。一生、GO!GO!7188が好きだと思っていた。(好きだけど)
2010 アジカンを好きになる
好きになったのは社会人になってからだった。
きっかけは思い出せない。どこぞの男に誘われて【ソラニン】の映画を見たか、どこぞの男がカラオケで【君の街まで】を歌っていたのかもしれない。どちらも全然ちがうかもしれない。
それからの日々は親友とフェスに行きまくり、ワンマンに行き、朝までアジカン縛りのカラオケをした足で仕事に行き、第二の青春はアジカンで染まった。
アジカンワールドの確認
アジカンと平行してハマるアーティストはたくさんいた。しかし、自分が大人になればなるほど、『愛』だの『キス』だの『あなたのそばで〜』だのと聞いてもしっくりこなくなった。結婚してからは、しっくりどころか悪寒が走る。
さて。アジカンはどうだろう。
『未来』『ひかり』『壊してよ』『巻貝』『夜風』『彷徨う亡霊』『血の匂い』『夕暮れ』『世界』
な、なんのこっちゃ!言葉だけ見ると、異国の地の古い絵本でも読んでいるような気になる。
が、そのなんのこっちゃ!を結ぶと、とてつもなく瑞々しいエモーショナルが生まれる。そして聞き終わりには、荒いノスタルジーに包まれる。それでいて「全部、斜に構えてやろうか?」と、強気な自分に変身できるようなアウトロー感もある。そっと目を閉じ、憂いの風が吹くこともしばしば。
このアジカンワールドが、わたしの【一周まわって、結局アジカン聴いてるわ現象】を引き起こしているのかもしれない。
ファン歴14年目 にわかへ?
2016年。わたしは子どもを生んだ。出産してからの何年かは日常から音楽が消えた。日々、寝不足の頭にはいってくる音楽といえば、NHKのブンバボンと、子どもが超ハマっていた『ひみつ×戦士ファントミラージュ!』という、女の子向け番組の挿入歌だった。
この期間の影響で、今回のLIVEはわからない曲があった。一緒に参戦した親友も、おなじ時期に子育てをしていたため、わからない曲が一緒だった。おまけに曲と曲名が一致しない。
わたしたちの首にぶら下がる、色落ちした2011年モノのタオルが泣いているように見えた。不穏な空気が流れる。人はこの状況を『にわか』と呼ぶのかもしれない。そんなタイミングで、ゴッチのMCがはじまった。
「推し活みたいな感じじゃなくてさ、ゆるい感じがいいよね。かたく結ばれすぎず、ほどけすぎずみたいな。」
忘れていた。この包容力がASIAN KUNG-FU GENERATIONだった。また、いつかのフェスでゴッチが言っていた、「まわりの真似しなくていいから。固まっててもつまんなそうだなって思わないから。」って言葉を思い出した。ゴッチはいつでも、わたしたちの肩の力を抜いてくれる。
推し活に切り替えてはならぬ
ゴッチが望まないならわたしはしない。が、アジカンって十分推し活したい存在だ。
ゴッチのカリスマ性はもちろんだけど、ベースの山ちゃんのシブさは只者ではない。ちなみに、わたしにはギターの北くんは藤木直人に見えているし、ドラムのきよしは小泉孝太郎に見えている。
はっきり言う。わたしはきよしが大好きだ。
LIVE中、お肌が心配になるくらいタオルでガッシガシ顔を拭いたかと思えば、家庭菜園にお料理上手ときたもんだ。そんな彼に最上級の愛しさを感じる。
自分よりも10個も年上の異性に対して、もうすこし敬意を払った言葉選びをしたいのだが、すでに呼び捨てしている時点でもう遅い。何が言いたいかは次の小見出しにて。
きよし、超かっこいい🥹
この気持ちのぶつけ先がないので、次回はきよしのうちわを作って参戦してみたらどうか。
無論、Xでファンから袋叩きにあうだろう。
あ。でも、そもそもうちわなんて持参したら、【君という花】で踊れない。【ループ&ループ】で手をあげられない。【バタフライ】のきよしのドラム姿も目に焼き付けられない。邪魔!却下!
歳を重ねることについて
長らく美容外科で勤務をしていた影響で『老い』を恐れる人々をイヤというほど見てきた。若かりし頃は、そんな人々を鼻で笑い仕事をしていた。
が、30代後半に突入した今、あの患者たちのように歳を重ねることへの恐怖が沸いてきた。どんどん、楽しいことがわからなくなってきたのも事実。
しかし、6年ぶりのアジカンをみて、『歳を重ねることへの若干のワクワク』を見いだすことができた。
あんなに楽しそうな表情の大人になりたい。
自分を蔑むのはほどほどに、どんどん新しいことにチャレンジしてみようと思った。とりあえず、ペーパー教習を申し込んでみようと思う。
おわりに
この世で1番好きなアーティストだれ?という質問には即答できない。この世にはすばらしいアーティストが多すぎる。
でも、わたしのなかでいなくなっちゃ困るアーティストは間違いなくアジカンである。仲良しでいてほしいし健康で、安全でいてほしい。
月並ですが、これからもわたしはアジカンが大好き。