2024.7.31 優先順位の付け方とジャン・キルシュタイン
戸棚を漁り本を引っ張り出して「おかーさんこれ読まーん?」と聞いてくる。方言がすごい。
「丸くてこれくらいの大きさの、ナンっていうパン作ろう」と言うとやっぱり「ナン」を名詞として切り出すのが難しかったのか「大きさ作おうや」と言ってくる。しばらくナンのことを「大きさ」と言っていた。
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最近、ようやく「優先順位」という言葉の意味がほんとうに分かってきた気がする。
『進撃の巨人』で、ジャンがアルミンに「俺は状況は読めるが、この場を打開できるような策は何も浮かばねえ」と言うシーンがある。つまりジャンは「自分は場当たり的な対処をするだけの能力は確かにあるが、根本的な解決は出来ない」という自己分析をしている。これ、かなりすごいと思う。こんなに自分のことを言語化できる奴がいますか?ジャンは本当に優秀な指揮官になっただろうな。いや、なれないのか。ガハハ。
これまでの私はジャン的な振る舞いをしており、目の前のことしか見れていなかった。「今は娘が遊んでいるから今のうちに〇〇をやってしまおう」みたいな、目の前に降って湧いた2.3分の隙間時間をどうにか活用しようと必死だった。しかし娘の1人遊びは長くは続かず、結果娘の妨害を受けながら通常の2倍の時間をかけて作業をする…みたいなことになっていた。
落ち着いて長い目で見ると、その「〇〇」は実際はその時間にやってしまわなくてもいいことで、その後に娘が昼寝をした時とか、なんなら1週間でも1ヶ月でも放置しておいて良い作業だったりする。私はADHDの傾向があり落ち着きがなく、とにかく隙間に何か詰め込みたくなってしまい常にタスクを切り崩していないと不安になる。それは特性であり普通の人はそうはならないことを自覚して、「この焦燥感はまっとうなやつか?この作業は今、たった今やらなければならないことか?本当の締め切りはいつか?」を考えるようにすると改善した。
要はタスクを後回しにしていることになるのだが、でも後回しにしたっていい。部屋が常に完璧な状態である必要はない。部屋が多少汚かろうが、娘が機嫌よく楽しく過ごしてくれたらそれが一番なのだから。
あと、これまでは朝の準備を同時進行で進めがちで、ベースメイクをしては朝ごはんの準備をし、仕上げのメイクをして、娘の着替えの途中で自分も着替え、みたいな感じでやっていた。それを踏みとどまってちゃんと「今はアメイクの時間」「今は娘の身だしなみを整える時間」と頭の中で唱えて、タスク完了するまでやりきるようにした。こうすると私の小せえメモリがタスク管理に割かれることなく効率よく作業が回るようになった。
こういう風に、ある程度のタスクは未来の自分に託せる、前後数十分の見通しが確実に立つ、というのは、娘の成長のおかげである。
娘が赤ちゃんの頃は、一度泣き出せばそれが1分で泣き止むのか2時間続くのか分からない。そのため今やれることは今やるしかなく、後回しになど出来なかった。娘も危険予知が出来るようになり、がっぷりよつで見守らなくてもよくなった。
そう思うと、本当に赤ちゃん期の子育てって、毎日サバイバルだったな〜。