見出し画像

【遊戯王OCG】 2023年7月 スクラップオルフェゴール

皆さんこんにちは。ダンテと申します。
今回は7月のリミットレギュレーションに対応した「スクラップオルフェゴール」デッキを紹介していきます。

【7月27日 追記】
新弾の発表によって「S:Pリトルナイト」などを新たに入れ、構築が変わったため加筆・修正をしました。
【7月31日 追記】
修正をしました。また、「対戦をするうえで意識をしていること」の章を新たに挿入しました。


0.前置き(7月改訂の影響)

前期で私は「クシャトリラ」ギミックをデッキの潤滑油兼汎用札として採用したスクラップオルフェを使っていました。noteも出していたので、ご存じの方もいるかもしれません。

ただ、7月のリミットレギュレーションで「クシャトリラ・フェンリル」が禁止になってしまい、クシャ入りのスクラップオルフェは大打撃を受けてしまいました。

まさかの禁止

一方で、「スクラップ」ギミック自体と相性がいいのはフェンリルではなく「クシャトリラ・ユニコーン」であり、禁止のフェンリルを抜いて「クシャトリラ」ギミックの使用を継続することが完全に不可能だったわけではありません。

しかし、フェンリルが抜けたことの影響を考えると、私はフェンリルなしの「クシャトリラ」ギミックを使う気にはなれませんでした。具体的にフェンリルが無くなった影響をいくつか挙げてみますと、

①フェンリルで止まる、といったGを打たれた際の妥協が難しくなった。
②後攻の捲りにおいて頼っていたフェンリルの禁止で後攻が弱くなった。
③デッキ内に「クシャトリラ」がユニコーンの1枚になったため、パライゾス・テラフォーミングが従来取れていたユニコーン/フェンリルの選択肢が無くなった。(パライゾス・テラフォーミングが弱くなった

などが挙げられます。特に②が深刻で、後攻の捲りをフェンリルにある程度任せていた前期構築では手札誘発の採用を10枚程度に抑えています。「クシャトリラ」ギミックはそこそこ枠を取りますが(フェンリル禁止前は5枚)、後攻でも強いためそれでも何とかなっていた部分がありました。

しかし、7月リミットレギュレーションによる環境の変化により「R-ACE」や「ピュアリィ」、「ティアラメンツ」が増えて「ドロール&ロックバード」より「無限泡影」や「エフェクト・ヴェーラー」などの無効系誘発を増やす必要が出てきました。また、「金満で謙虚な壺」の規制により初動の種類・枚数を再検討した方がよさそうです。

そこで、枠の圧迫の原因となっていた「クシャトリラ」を抜き、昔の「スクラップオルフェゴール」に寄せる形でリペアをしてみました。さようなら、フェンリル。


1.構築

基本的には『化石調査』を軸とした普通のスクラップオルフェです。

(スクラップオルフェ自体の解説は、先行の記事や動画がいくつかありますので、そちらをご覧ください。YouTubeの「おにっく」さんという方の動画が、スクラップオルフェを含むいろいろな「オルフェゴール」デッキを取り上げているので、初心者の方はまずそれらを見ることをお勧めします。)


今回はいくつかのカードを入れて「クシャトリラ」が抜けた穴を埋め、従来のスクラップオルフェの弱点の解消をすることを目指しました。

今回意識した「スクラップオルフェ」の弱点は3点です。

G受けが悪い
②ラプターに誘発を当てられると展開が続かない
③誘発が少なく(フェンリルもなく)、後攻が弱い

③については11枚の誘発を確保し、ある程度後攻の強さを確保することができました。
以下では、①②を解消するために新たに採用したカードについて解説していきます。

(1)「らくがきじゅうーすてご」

「化石調査」での採用に対応している特殊召喚モンスターです。元は「俊足のギラザウルス」を採用していましたが、相手の墓地のモンスターを蘇生してしまい後攻で使いづらい点を考慮して「すてご」の方にしました。

ちなみに「スモール・ワールド」を使うとき「灰流うらら」と守備力を共有しているのは覚えておく方がいいでしょう。

(2)「S:Pリトルナイト」

このカードの役割は、①マスカレーナから出す妨害、②Gを撃たれた時の妥協点の2つです。①については、従来マスカレーナから手札1枚を消費して「トロイメア・ユニコーン」を出して妨害をしていたところ、リトルナイトは手札消費なしで除去することができ、さらに1妨害が加わります。(ユニコーンは手札を切る役割があるため、少なくともオルフェでは活躍の余地があると考えてまだ入れています。)

②については、Gを撃たれた場合の止まりどころとして機能します。スクラップオルフェは展開中に特殊召喚を多用しますが、従来の構築ではかなり特殊召喚をしないと妨害を出力することができませんでした。そこでリトルナイトを採用することで、最小限のドローで1妨害を構えることができます

(3)「スモール・ワールド」

基本的には手札コストを必要とする「化石調査」であり、ラプターやすてごをサーチします。また、Gを弾ける手札ではない場合、うららやドロールをサーチすることがあります。
後述のアルファや、ピュアリィ対面でサイドの壊獣をサーチできる点でも優秀です。

(4)「獣王アルファ」(サイド)

特殊召喚可能な捲りカード。「クシャトリラ・フェンリル」の後釜です。
フェンリルやパンクラとの違いは、打点の高さ(3000)と効果を使った後に場に残る点でしょうか。効果を使った後、リサイクラーとリンクするなどの動きができます。

2.誘発の採用・種類

メイン)うらら3、G3、ドロール、ヴェーラー、無限3
サイド)ドロール2、ヴェーラー2

今期の環境はR-ACEが台頭し、無限やヴェーラーなど無効系誘発が重要になりました。また、超重武者が規制されて数を減らしたことでドロールの重要度が相対的に低下しました。ドロールはスクラップオルフェのG受けの役割を担っていましたが、環境に刺さらない以上は減らすのが良いと判断しました。

よって今回はドロールを減らし無限ヴェーラーなど無効系誘発を増やすことにしました。R-ACEなどに対しては、サイドチェンジ後でうらら、G、無限、ヴェーラーの12枚の誘発を確保することができます。

ただドロールはスモワで持ってくることを考えて、メインに1枚の採用としました。スモワにGをチェーンされたとしても、ドロールを持ってくることでGを弾くことができます。

また、ティアラメンツのシェアが高くなってきていますが、サイドでのビーステッドは採用しませんでした。マグナムートやドルイドヴルムを1・2枚投げたところで焼け石に水なので、ティアクシャやメイルゥ、カオスルーラーに無限やヴェーラーを投げた方が良いと判断しました。

3.サイド

次はサイドチェンジをどうするかについて紹介していきます。あくまで自分が考えてみた物なので、ぜひこれをたたき台にして皆さんもご自身で考えてみてください。

(1)サイドチェンジ先攻

IN(5):ドロール2、三戦、リブート、クリマクス
OUT(5):G2、ヴェーラー、無限2

ドロール、三戦、リブートといった誘発を弾く札を入れ、クリマクスを入れます。誘発を抜きますが、抹殺との兼ね合いでGと無限を1枚残しています。

(2)サイドチェンジ後攻

IN(7):アルファ、羽根箒、ライスト、拮抗3
OUT(7):ドロール、オライオン、すてご、化石調査3、抹殺

一例として今期の環境トップの一角、R-ACE対面を想定してみました。羽根箒などの割り物を多く入れ、捲りやフィールドに素材を水増しできるアルファを入れました。

後攻は手札が1枚多いので化石調査などの展開札(初動)の枚数を減らします。今回は思い切って化石調査を3枚抜きましたが、これでも展開札(金謙も含む)は12枚あるため展開札を引く確率は9割を超えています。

またスクラップオルフェは誘発、特にGに脆いため、Gを弾ける指名者は後攻でもできるだけ最大枚数入れておきたいところです。R-ACEのGを通してしまうとどんどん盤面に妨害持ちの壁が現れてしまうため、特に現在環境トップであるR-ACE対面ではGに最大限の注意を払いたいです。


4.対戦をするうえで意識をしていること

(1)先攻展開

スクラップの先攻展開をする際の理想の手札は、①リサイクラー・ラプターの初動、②貫通札、③Gを弾くカード(うらら・ドロール・指名者・余裕があればスモワで持ってくるうらら・ドロール)の3種が揃っている手札です。先攻では、これらの3種のうち、2枚以上を手札に揃えることを目指してサーチなどを行っていきます。

②の貫通札とは、①を確保したうえで余った化石調査・スモールワールド(「すてご」をサーチする)や、指名者「死者蘇生」や「星遺物を継ぐもの」といった蘇生札のことを指します。

また、3種類必要と聞くとかなり要求値が高そうに聞こえるかもしれませんが、化石調査・スモワ・金謙など①や②や③にもなれるサーチカードがあるため、実際はこれらのカードを揃えることはそこまで難しくありません。

具体的に、私が5枚ドローを50回試行してみたところ
・①②③どれも引けない確率…10%弱
・①のみ引けている確率…10%
・①+②と③のいずれか…40%強
・①②③…40%
という結果でした。サンプル数がそこまで多くないので多少のブレはあるかと思いますが、およそ4割の確率で①②③すべてが揃うことになります。この3種があればほとんどの場合で展開を最後まで通すことが可能です。
また、①②③のいずれか2つ以上を引いている確率が80%あるため、全体的に誘発を安定して乗り越えた上での展開が可能となっています。

(2)後攻展開・捲り

後攻は妨害を食らいながら展開・捲りを行っていくことになりますが、基本的にスクラップ展開が通ることはありません。ただ、リサイクラー+すてごのような手札であれば、スクラップ展開が通らなくともディヴェルだけは墓地に送れることが多いです。つまり、後攻ではスクラップで妨害を受け、オルフェゴールギミックのみで展開・妨害をしていくことが基本戦術になります

従来のオルフェゴールギミックだけではパワー不足の場面もありましたが、「S:Pリトルナイト」の登場によって盤面除去や次ターンの妨害の点でより器用な動きができるようになりました。もともとオルフェは盤面除去が得意なテーマでありますので、お互いのギミックや捲り札をぶつけて盤面を清算し、もう一つオルフェの得意なリソース勝負に持ち込む、というのが後攻での王道の勝ち筋になります。

おわりに

いかがでしたでしょうか。
これで7月改訂対応のスクラップオルフェの構築の紹介は終わりです。
スクラップオルフェ自体は多くの妨害を出力できるデッキですが、環境デッキという訳ではありません。それでも、私は「オルフェゴール」というデッキが好きなので使っていますし、今後も形を変えて使い続けたいと思っています。

また、このnoteは新弾の発売やリミットレギュレーションに応じて加筆・修正をしていきます。更新を続け、常に最新の「スクラップオルフェゴール」をお届けしていきたいと思います。

ここまで読んでくれた皆さん、ありがとうございました。
この記事が少しでも皆さんのためになれば幸いです。
では、よいオルフェライフを!!!

いいなと思ったら応援しよう!