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不妊治療物語5 〜殿!御無体な!!〜
初のガチ不妊治療クリニックにいざ出陣。
都内のオフィスビル内にあるN病院は、予約制ではなくとにかく来院した人から診察となるシステムでした。
事前に病院の理事長先生とやらとWEB面談しておいたのですが、この理事長が結構独特な雰囲気で、初対面の私にズケズケと遠慮なく思ったことを口にする方でした。ちなみに私は治療に熱意を持ってそういう態度をとっている先生に嫌な感情は抱かないです。
愛を込めて『殿』というあだ名をこっそりつけていました。
クリニックの扉を開けてビックリしたのが、その患者の多さ。
時はコロナ真っ盛り。多少人も少ないのでは〜と期待したのも束の間で、だだっ広いフロアにたくさんの女性が座っていました。
(こんなにたくさんの人が不妊治療してるのか…)
となんだか他人事のように感じながら自分の番号が呼ばれるのを待ちました。
採血→内診→診察室で殿と話す
という流れで基本進むようで、まずは採血室へ。
こういう病院は採血室で手練れの技師さんが採血してくださるのでとにかく速くてうまいです。見習いたい。
そして内診室前で待機。
内診室は4,5台が横並びになっており、もちろんそれぞれが個室になっていて他の部屋の様子はわからないけれど、部屋の奥が廊下として繋がっている(伝われ)ので隣の部屋の声とかは筒抜けでした。
そしてその内診台全てに患者がスタンバイさせられた状態で、殿が来て各部屋をベルトコンベアーのように移動しながらエコーをしていくというかなり効率重視なシステムでした。
つまり最後の方の部屋にスタンバイさせられると、お股をおっぴろげた状態でしばーらく殿が来るのを待つことになるのでちょっと恥ずかしい…
そしてついに殿が私のもとに来て、エコーを始めました。
ここで問診とか会話は一切なし!
「day3(生理3日目)ね…」
と書類を見て言いながらエコーを膣に挿入し、卵巣を左右順に診察。
「左1、右3だな…」
どうやら見える卵胞を数えているようでした。
そして子宮を見た瞬間に
「うおっ!なんだこれは!子宮後屈か?おおん?」
といいながら挿し込んでるエコーでなにやらグイグイされて悶絶する私。
「内膜ガッタガタだなぁ〜多発ポリープか?なんだこれ?」
と彼は思ったことを口に出しているだけではありますが、私は終始ボロクソにディスられているように感じて涙目に。
「まぁいいや、はいおしまい」
と言われ内診は終了。
フラフラしながら内診台から降りて、今度は診察室に呼ばれるのを待ちました。
そしてここからが殿の本領発揮となるのです。