U149コラボイヤホンの解説の補足とか
さて、本日9/15(金)は、先日僭越ながらちょっとした解説を書かせていただいたところ、思っていた100倍くらいの反応を頂戴してビビり散らかす事となった、U149×MR910SRコラボの予約開始日である。
予約開始から様子をチラチラ見させていただいたが、どうやら初動は悪くないらしい。
自分程度の力で伸びたとは全く思わないのだが、手習い程度でも解説を書いた身としては、例の実写映画版王騎のような表情にならざるを得ない。ンフフフ。
自分もe☆イヤホンで予約しようかなー、と思ってアクセスしたところ
純正より安くなってたのが更に1割引されていた。
13410円だともう初心者はこれ買っとけの代表の一つ、名機SHURE SE215と100円単位でしか変わらず、純正MA910SRの中古Aランク品より1000円くらい安い。
正直U149に推しがいない、ちょっといい音でデレステしたいとかその程度のPさんにも「今ならこんなのありまっせ!」とシュバっておすすめしたいくらいである。
多分ポイントつかない代わりに値引きとかそんな感じだとは思うのだが、それにしても破格である。
物が良いことは前回の記事でも書かせて頂いたが、もう一度言っておく。
いい物なので是非この機会にお手にとって頂きたい。
さて、前置きが長くなってしまったが、今回は前回の解説にTwitter(X)で反応してくださった方々のコメントなどで散見されたポタオデ専門用語に関するちょっとした解説と補足みたいな感じである。
前回の解説はイヤホンとか気にして買ったこと無いが?という方向けで書いたので、可能な限り専門用語は使わないことを心がけて書いたのだが、詳しい方々の日常会話を見たり聞いたりしたり、それこそe☆イヤホンの実店舗に足を運んだりすると、どうしても専門用語に触れることとなるため、そういった際の理解の一助になれば、というおせっかいである。
前回同様ざっくり解説になること、また事実と大きく異なる内容に関してはご指摘をいただけると大変有り難い。
ちょっとだけ用語解説
エントリー
エントリーモデルの事。入門機。
一般の感覚だと恐らくイヤホンに5000円も出せば「結構高いもの買っちゃったな」なのだが、界隈だと20000円台でもエントリー扱いされてたりする。こわい。
エントリーモデルの代表としてよく名前が上がるのが
・SHURE SE215
・SENNHEISER IE100PRO
の2機。それぞれアメリカ、ドイツの老舗メーカーの名機だ。
最近中国のqdcという、どちらかというとカスタムやハイエンドに強いメーカーがこの分野にSUPERIORという新作を引っ提げて参入してきて大きな話題となっている。
お値段はどれもだいたい13000円くらい。沼にハマっている人はどれか1本持っていることが多い(こしあん調べ)。
DAC
Digital to Analog Converterの略。
デジタル処理で圧縮された音のデータを、人間の耳に聴こえるアナログ信号に変換するパーツだったり機械の事。
現在流通している音楽は9割9分デジタル処理がされていると言っても過言では無いため、広義だと「音が出る」機械には大体組み込まれている。
ポータブルオーディオ界隈で単純に「DAC」と言った場合、その中でもUSB接続で機器に取り付けられ、音を良くしたりしてくれる「USB-DAC」を指すことが多い。
USB-DACにも色々種類があって面倒なのだが、
・比較的安価で持ち運びやすい、バスパワーの「スティック型ポータブルDAC」
・スティック型より大きく、ある程度場所は取るものの性能や出力に優れており、自身が電池を内蔵している事が多いいわゆる「ポータブルDAC」
・PCなどに接続することを目的としており、持ち運びには向かない「据え置き型」
の3種がメジャー。多分
DAP
Digital Audio Playerの略。
音楽再生に特化した機器のことで、SONYのWalkmanやAppleのiPodもこれの一種。
種類が非常に多いが、価格に応じて出来ることと大きさ、音の良さが向上していくと認識してほぼ間違いない。ただ好みは割れる。
高額なものはDACとしての機能を兼ね備えている事が多く、場面によって使い分けが可能となる。
~30000円くらいまでがエントリー、~8、90000円くらいまでがミドル、100000円~がハイエンドじゃないかなー、と僕は勝手に思っている。
ちなみにU149コラボで発売される、水色のA&K SR35は149000円。
バランス接続
「イヤホンジャック」と言えば大抵3.5mm径の物が採用されているのがワールドスタンダードなのだが、この3.5mm接続は「アンバランス接続」と呼ばれ、その仕組み上ステレオでも若干左右の音が混じると言われている。
細かくは専門の解説を見ていただくとして、じゃあ右と左の音を完全に分離して出力できるようにすればいいじゃない!ということで採用されたのが「バランス接続」で、イヤホン用では2.5mmと4.4mmの2種類規格が存在する。
端子の太さや出力方式が違うためバランス接続に対応したDAPかDACを購入する必要があるし、元々バランスケーブルが付属しているイヤホンでない限りリケーブルが必須だったりと実現に少々お金がかかるのがネック。
前述した通り左右の音が混ざらないため、音の解像度が増したり、より定位感(空間のどこから音が出ているか)を感じられるようになったり、後は出力のパワーが増したりする。
「じゃあ全部バランスで良いじゃん?」となりそうなのだが案外そうでもなく…バランスにしてみたけど思ってたのと違うとか、アンバランスの方が音が馴染むとか結構そういう事が多く…。日々マニアたちを悩ませている(かもしれない)。
また2.5mmと4.4mmの音の違いに関しても「ある」派と「ほとんど無い」派に分かれる。僕は正直違いが分からない。
入門機のスティック型DACに搭載されがちなのは4.4mmなので、そちらを選択しておくのが無難な気がする。単純に太くて丈夫だし。
なお、リケーブル無しで3.5mmプラグを4.4mmに変換する機器は売ってはいるものの、入力・出力どちらの機器にも深刻なダメージを与える可能性があるため手を出してはいけない。なんで売ってるんだ。
インピーダンス
スペック表ではΩで表される通り、抵抗のこと。
この値が大きくなればなるほど出力側のDAC、DAPにパワーが無いとろくな音が鳴らなくなってしまう。
が、数百Ωの値はほぼハイエンドヘッドホンでしか見かけず、大抵のイヤホンのインピーダンスは10~40Ωの幅に収まっている事がほとんどなので、最初はまぁ気にしなくて良い。
MA910SRもインピーダンス値は16Ωなので、何も気にせず使って問題ないと言っていいと思う。
補足
MMCXについて
この点に関しては少し昔に国内のオーディオメーカーであるfinalがTwitter(X)で詳しくポストしていた。MMCXを扱う際の注意点、メーカーの判断基準などがかなり詳しく書かれているので、少々長いが是非ご一読いただきたい。
あくまで2019年時点での話ではあるが、現在もMMCXの弱み、強みはそう大きくは変わっていない。
コラボモデルのMA910SRをお迎えするPの皆様におかれては、お手元に物が届いたらやはり優しくしてあげて欲しい。
2023/9/15
晴ちんモデルポチったこしあん