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街頭でコーチング体験募集した話

本記事は、街頭でコーチングのクライアントが見つかるかを実験した体験記です。

大変恐れいりますが、プロコーチまたはそれを目指す方にはたぶん役に立たない記事だと思います。なぜなら、結局クライアントを見つけることが出来ませんでした。

ただ、コーチングに限らず、街頭で集客をやってみたいけど踏み出せない方は、街頭に立つとどんな気づき、景色が見えるかは参考になるかもしれません。

また、コーチングは世の中からどう見られているのかは、なんとなく知れるかもしれません。

ただ、実績も少ないので、そんなには参考にならないと思いますが、読み物として楽しんでいただければ幸いです。

ちなみに、私は街頭で集客もしたことがない、ナンパもしたことがない、バイトでティッシュ配りもしたことがない街頭童貞の私が、なぜ街頭にたってコーチングのクライアントを募集するに至ったのかは、前回記事を参照ください。

集客用メッセージ(看板)作成

準備不足で、紙とペンを持ち合わせていませんでした。仕方なく、パソコンを開いてPowerPointを使って集客のための看板を作成。

コーチングという言葉は一般的には正確に理解されていないだろうと思い、「お悩み相談」とか「お悩み解決」とか書いてみたけど、なんとなく怪しくて感じてしまってしっくりこない。

集客のターゲットを「コーチングをある程度理解、興味があるけど実際に手を出すことまでは出来ていない人」と想定して以下のメッセージとしました。

無料コーチング体験
募集

街角でチラ見して読める時間はあまりないと考え、出来るだけ短い言葉で仕上げることを意識した。

初めから「無料」という言葉はつけるかどうか悩んだが、自分の自信のなさも相まって料金は取らないことをした。 

都内のターミナル駅に参上し、パソコンを開いて看板を街角の歩行人に披露する。

覚悟はしていたけど、ほとんどの人は目に留めない。多くの人の風景の一部に化す私。同じ立場なら私もそうしていた。

ただ、街頭集客で高揚している自分もいて、挑戦している自分も悪くないなと浸る。

10分ぐらい立っていると、まったく目に留まらないわけでもないことに気付く。

カップルや友人等、複数人グループの場合の方が目に留まりやすい。

PCに投影した看板をみて、何か話している。きっと、文字を読み上げて、何かコメントしているのだろう。

だからと言って、声をかけてもらえるわけでもない。実際はわからないが、嘲笑にも近い対応をされたように受け止めていても、意外と心は穏やかで、「まあそりゃそうだよね。自分も同じことするもん」と思う。

数をこなせばこなす程、ほとんど何も感じなくなる自分がいる。

一方で1人歩いている人はどうかと言うと、まったく見ないわけでもないが、一瞬だけチラッと一瞬看板を見て、すぐに目を外す。

特に私が目を合わせようとすると、逃げるように去っていくのがわかる。

珍しいものを見て、一瞬気をとられたけど、危なそうな人には絡まれたくない。そんな風に見えた。

「まぁそんあ簡単には捕まらないよね」と思いながら街頭に立ち続ける私。そんな時、一人の男性が私に近づいてきた。

はじめて声を掛けられたその時・・・

どんどんどんどん近づいてくる。そして私の目の前に。その男性から、「何を教えてくれるんですか?」と質問される。

何も台詞を準備していなかった。声を掛けられてパニックになった私。

私:な、なんでもコーチングし、します。こ、コーチングって知ってますか?

男性:専門は何ですか?

私:わ、私は今、こ、コーチングを勉強していて、し、仕事に関する悩みとか、家族の関係など、な、なんでもやります!

男性:ふーん、専門はないのね。じゃあ、いいです。

私は馬鹿だった。街頭に立ったことで満足していたのかもしれない。
専門はないのは当然として、コーチングの勉強中だなんて、馬鹿正直に言う必要もない。

無料とは言え、相手の貴重な時間を奪う。自分の馬鹿さ加減にうんざりしたが、打ちひしがれていても何も生まない。

せめて今の経験を集客用のメッセージに反映することにした。

集客用メッセージ(看板)の改善

コーチングの勉強中の身である私は、特別専門はない。ただ、仕事や人間関係のことは何かしら役にたてるかもしれない。

仕事や人間関係は専門とは呼べるほどのワードではない。 

だが、何も書かないよりはマシだと思ったので、メッセージを以下に変更した。

無料コーチング体験
仕事・人間関係  お悩み解決

うーん。なんとなくイケてない。とはいえ、もしダメだったらまた修正すればいいだけなので、一旦これで立ってみる。

・・・しかし、全く声がかかからない。そこで、次はこんなメッセージに変えた。

無料コーチング体験
あなたのモヤモヤをスッキリするお手伝い

擬音語を使って人のイメージに遡及することを狙った。

しかし、これでも全く声がかからない。意味のない言葉でとっても怪しい。

もう最後の手段だと思って、次はこんなメッセージを付け加えた。

無料コーチング体験
食事付!

哀れみの目から、チラ見してくれる頻度が高まった気がする。

が、それでも声はけけてくれない。

本当に食事付でやるのはとてもミジメだと思ったので、すぐに止めて、違う表現にしてみる。

無料コーチング体験
あなたの人生・生き方の悩みを一緒に解決

たまたまだと思うが、声をかけてもらうことが続いた。

しかし、声をかけていただいた人全員から「何を教えてくれるの?」、がまず聞かれる。

私は馬鹿正直に「コーチングとはコーチが教えるもではなく、あなたの中にある答えを引き出すもので・・・」と説明する。

しかしながら、相手の反応は腑に落ちない様子で去ってしまう。

繁華街という場所、夜の11時ということもあり、戦う場所は良くなかったかもしれない。

これだけの少ない、そして稚拙な集客方法では何も論じることはできないが、「コーチング」という言葉はあまり世間に認知されていない、というのは感覚的に身についた。

結局クライアントは見つけられず、パソコンの充電も切れてタイムアップ。私の初めてのコーチング集客は失敗に終わった。

振り返り

世間でどれぐらいコーチングという概念が認知されているはわからないですが、終わってみると、自分のコーチングに関する考えの甘さが露呈した気がする。

誰の課題をどうやって解決して価値を届けるのか

顧客の課題・ニーズを捉える。ビジネスでは当たり前のことであるが、私にはそれが明確化できていなかった。

もし、これが明確化されていたら、どの繁華街に立つべきか、どんなメッセージにするのか、どんな服装にするか、どんな表情にするさ等、細部にわたって集客の確度を上げる発想・行動に至ったと思う。

わたしにはそれが無かったから、行き当たりばったりになってしまった。

たぶん、街頭でコーチングの集客をすることはもうない気がします。

でも、もし私が提供するサービスの顧客の課題が具体化され、その顧客が繁華街にいるのであれば、また夜の寒空の街頭でコーチングの集客をするかもしれません。

ここまで読んで下さりありがとうございました。

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