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ポスティング(弱小学習塾の戦術)

学習塾の生徒募集といえば、かつては新聞折込が定番でした。
新聞の購読者数が減ってくるに従い、ホームページからの問い合わせが増えてきました。
その中で、ブログに力を入れて塾の様子を発信し、多くの生徒を獲得している塾があります。
最近は、SNS や YouTube に力を入れている学習塾もあります。

私の場合、以上のことに完全に逆行しているのですが、「ポスティング」に力を入れています。
それも、業者を使ったポスティングではなく、自分でポスティングすることに力を入れています。

もちろん私も、新聞折込、業者のポスティングはやっています。
ホームページもあります。
Twitter は頓挫してしまいましたが、少し前から Instagram はやっています。
いろんなことをやってはいますが、何に一番力を入れているかと言われれば、自分でやるポスティングです。

新聞折込や業者のポスティングは、とにかくお金がかかります。
1万部の新聞折込をすれば5万円程度。
ポスティングは(条件によりますが)5万~10万円といったところ。
1万部のチラシで問い合わせゼロということもあります。

個人的な意見なのですが、ホームページやブログ、SNS はセンスが大きくものをいう気がします。
残念ながら私は、そちらのセンスを持ち合わせていません。

資金力やセンスが無くても、それなりに闘えるのが「自らポスティングすること」ではないかと思っています。
私が自分でポスティングをする場合、配れるのはせいぜい1日300~500枚。
週に1000~1500枚の配布を目標にやっています。
1か月やり続けてもわずか4000枚。
塾の商圏を1km に業者を使ってチラシを配布すると、およそ8000枚。
1か月かけてその半分です。
しかし、これが馬鹿にならない。

自分でポスティングをすると、およそ2000枚で1件の問い合わせがあるんですね。
私の塾の場合、生徒を30名ほど。
毎年卒業していく生徒が8~10名なので、4~5か月配布すれば経営が続けられます。
4~5か月配布することはかなり厳しいです。
ただ、ホームページや口コミ、Instagram からの問い合わせもあるので、これと合わせれば十分な数の問い合わせを得ることができます。
自分でするポスティング、無視できません。

生徒をもっと集めなければならない中堅~大手塾の経営者は、自分でポスティングなんてしなくていいと思います(やる暇無さそうですし)。
SNSのセンスに長けている人も、自分でポスティングなんて泥臭いことやらなくていいと思います。

資金力があったり、種々のツールを使うセンスがあればあるほど、自分でポスティングなんてやらないと思います。
そこに付け入るスキがあるような気がしています。

私がやっているのは、吹けば飛んでいくような超弱小個人塾。
その弱小個人塾が生き残るためにやっていることが、センスも何もあったものではない、古典的な手法。
それで何とかなっているということは、弱者に古典的な手法というのは、案外マッチするのかもしれません。
やっていて実におもしろいですね。

ちなみに、新聞折込も業者のポスティングも、配布するチラシが同じであるにもかかわらず、自分で配ると反応率が上がる明確な理由はわかりません。
(自分でポスティングをするとき、建物を見て、明らかな単身世帯向けマンションや、「チラシ入れるな」と郵便受けに書いてある家庭にはチラシを入れていないので、これが反応率を高めているのかもしれません。)


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