“習プーチン”時代の終わり

“習プーチン”時代の終わり
“シーチン”修一

【雀庵の「大戦序章」193/通算624 2023(令和5)/7/2/日】光陰矢の如し、今年もあっという間に半年が終わった。振り返れば、隠居なのに多動爺だから日々バタバタしてきた。ほとんどビョーキ!

あの世の父から電波が届いたので6/28は墓参り、墓掃除、墓の裏側の樹木の剪定もした。隣には小生を可愛がってくれた伯父さん、伯母さん一家の墓もあるので同じように掃除と献花。ま、気分が良くなり、「忙しいうちが華か」などと思ったり。

6/29は2時間の外部“高所”営繕作業で心身グッタリ。気分転換のために用水路上流の緑あふれる木陰の涼しいコースをチャリ散歩したが、帰宅すると3階の我がペントハウス(隔離室)はビニールハウスと化していた!

2台の扇風機を回しても室温37℃、どうすることも I can not、今夏初めてクーラーの世話になった。愛妻は生きているか?と2Fに降りたらクーラーと2台の扇風機、さらに今夏買った冷風機が回っていた(夢を買う? 女は皆そのよう、効き目はなさそうだが・・・)。

猛暑、モウショーがない・・・このタイミングを見計らったように東電から値上げの通知。さすが東電社員、頭のいい“デキル人”はニクイ手を使うものだ、と感心した。電気代が上がっても背に腹は代えられぬ、熱中症で小生が倒れたら“習プーチン”を喜ばすだけだ。それにしても習プーチンは恐喝、恫喝、拘束、処刑ばっかりの全くの蛮族・・・天誅を急がねばならぬ。一日遅れれば一日の禍。同志よ、今ぞ日は近し、暁は来ぬ!

「悪い奴ほど長生きする」って本当か? それならと、散歩の帰りにお腹が元気になる「ビオスリー」を買ってきたから小生の勝ちだ、長生きします、“習プーチン”に勝つまでは!

長生きと言えば・・・戦後の1960年代から70年代あたりまでのモダンジャズ時代にボサノバ歌手アストラッド・ジルベルトは随分人気があった。彼女が6月5日、米国フィラデルフィアの自宅で死去、83歳の大往生だったという。彼女は淡々と口ずさむ、へたくそな素人っぽい歌い方が“癒し”になり人気を博したというレアなシンガーだった。

<1940年3月29日、ブラジル人の母とドイツ人の父親の間に生まれ、リオデジャネイロで育った。1959年にジョアン・ジルベルト(歌手、ギタリスト、ボサノバ生みの親の一人)と結婚し、1963年に米国に移住。同年3月、アストラッドはアルバム『ゲッツ*/ジルベルト』に参加した(*Stan Getz、著名なテナーサックス奏者)>(WIKI)

彼女は旦那のレコーディングに付いてきて、曲に合わせて歌詞を口ずさんでいたらスタッフから「あれっ? なんか面白そう!・・・」と声が掛かったのが運命の出会いになったとか(諸説あり。米国人は都合よく歴史を創る)。

<彼女の歌声にプロデューサーのクリード・テイラーが目をつけ、彼女が英語で歌う『イパネマの娘』が作られ、世界的にヒットした・・・彼女はボサノバの代表的な歌手という評価もある反面、英語で歌ったために、ブラジル国内では大した実績を残していない。そのため同国内における評価は高くない>(同)

彼女は一躍、有名人になる。旦那より稼ぎがあるし、子供というカスガイもなかったから、すぐに離婚。牝鶏鳴きて家庭は消滅・・・よくあるケースだ。カネがないのは苦しいが、カネがあり過ぎるというのも不幸を生むよう。真相は分からないがビル・ゲイツ夫妻も離婚した・・・カネはちょっと足りないくらい、贅沢や飽食が年に数回くらいの方が健康にはいいのではないか。

ケインズによると「人間は衣食住足りると労働・向上意欲が衰えるから、資本主義経済の先進国はやがてはその地位を中進国に譲る」とか。ところが現在では中進国になると「中進国の罠(中所得国の罠)」にはまり先進国になるのはとても難しいようだ。金融情報サイト「iFinance」によると――

<中所得国の罠(Middle-income trap)は、自国経済が中所得国のレベルで停滞し、先進国(高所得国)入りが中々できない状況をいいます。

具体的には、新興国が低賃金の労働力等を原動力として経済成長し、中所得国の仲間入りを果たした後、自国の人件費の上昇や後発新興国の追い上げ、先進国の先端イノベーション(技術力等)との格差などに遭って競争力を失い、経済成長が停滞する現象を指します。

▼中所得国の現状:中所得国とは、一人当たりの国内総生産(GDP)が3000ドルから1万ドル程度の国を指し、実際に1万ドルに達した後に「中所得国の罠」に陥る国や地域が多いのです(1万ドル→2万ドルには中々達しない)。

また、世界経済の歴史を振り返ってみると、低所得国から中所得国になることができた国は多いですが、高所得国の水準を達成できた国は比較的少ないです。

▼中所得国の罠の回避と課題:中所得国において、この罠を回避するには「規模の経済」を実現すると共に「産業の高度化」が欠かせません。しかし、そのために必要な技術の獲得や人材の育成、社会の変革(金融システムの整備、腐敗・汚職の根絶等)が進まないのが大きなネックとなっています>(以上)

新興5か国のBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)などは中進国(中所得国)の代表だろう。

「東アジア地域においては、韓国や台湾が1990年代後半にかけて中所得国の罠に陥り伸び悩みましたが、その後、電機やITなどを核に産業を高度化し、高所得国入りを果たしました」(iFinance)とあるから、余程の根性、ガッツ、民度、愛国心、知力、能力、そしてハングリー精神(=強烈な上昇意欲)がないと中進国(中所得国)から先進国(高所得国)への飛躍は難しいということだ。

BRICSメンバーの経済について日本外務省の調査から引用すると、
【ブラジル】一人当たりGNI(Gross Civil Income=国民総所得)7,518米ドル(2021年、世銀)。貿易(2021年、ブラジル経済省)輸出:鉄鉱石(15.9%)、大豆(13.8%)、原油(10.9%)、糖類(3.3%)
【ロシア】貿易(2021年)輸出:4,923億ドル(原油、天然ガス、石油製品、自動車、鉄鋼等)
【インド】名目GDP(Domestic Product=国内総生産)3兆1,763億ドル(2021年、世銀)。一人当たりGDPは2,257ドル(2021年、世銀)。貿易輸出:石油製品、宝石類、電気機器、一般機械、化学関連製品
【中国】一人当たりGDP:約85,698元(2022年、中国国家統計局)、約12, 814ドル(2022年、IMF推計値)。貿易輸出:(2022年、中国海関総署)機械類・電子機器、紡績用繊維、卑金属等
【南アフリカ】GDPは4,199億米ドル(2021年、世銀)。一人当たりGNI
は6,440米ドル(2021年、世銀)。貿易輸出:1,185億ドル(2021年、南アDTIC)白金、鉄鉱石、金、石炭、自動車等

こう見ると、トウ小平の改革開放政策で人件費の低さと市場の大きさを武器に外国資本を誘致して「世界の工場」になった中国以外は、第1次産業(農業、牧畜業、林業、漁業など)、第2次産業(製造業、建設業、鉱業など)が輸出=外貨稼ぎを支えているようだ。

<先進工業国の国民所得のなかで第1次産業の比重は大幅に低下しているのに対し、発展途上国では相当に高い。第3次産業に比べると生産性向上の度合いが低いとされる>(コトバンク)。

第3次産業は多彩で、以下のジャンルがあるという(日本標準産業分類などを元にしたホームメイト社の分析)。

電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、運輸業・郵便業、卸売業・小売業、金融業・保険業、不動産業・物品賃貸業、学術研究、専門・技術サービス業、宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業、教育・学習支援業、医療・福祉・・・

「情報通信業」だけをとっても電話事業、テレビやラジオなどの放送業、ソフトウェア業、インターネットサービス業、新聞業、映像・広告制作業などがある。今はChatGPTなどに代表される生成AI(Generative AI)も急速に普及し始めた。

先進国でさえ最先端技術に着いていくので必死である。結局、食糧や天然資源など付加価値の低い(=値上げができない)第1次産業依存の中進国は、先進国への飛躍がますます難しくなるだけでなく、国民の衣食住さえ満足に供給できないほど後退しかねないのではないか。

モディ首相率いるインドは、手負いのプーチン・ロシアから十分な武器を輸入できないので米国との友好関係強化を進め、天敵の習近平・中共に備えている。国際社会の明日を見通すのは難しいが、「みんなで頑張って先進国になろう」というBRICSの夢というかスローガンが自然消滅することは確かだ。

習近平の“中国の夢”・・・このままでは儚い夢で終わりそう。それは習近平にとって耐え難い悪夢、自己否定である。習は「連帯を求めるも孤立を恐れず」と乾坤一擲、爆走、暴走するしかない。そしてソ連のように包囲網を食らって自滅、消滅するだろう。“習プーチン”時代の終わりを我々は近く見ることになる。同志よ、長生きすべし。

*読者諸兄の皆さま、御意見を! ishiifam@minos.ocn.ne.jp

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