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英語は楽し!  第17弾 「色」


< PART1 >

Ⅰ始めに
 こんにちは。ミスタータイムです。さて今回は、英語の世界の「色」についてご紹介します。あっ!と驚くようなものもたくさんあるでしょう。お楽しみください。
 
Ⅱ英語の世界のいろいろな色
 ① black(黒)
 Black Friday という言葉が近年よく知られるようにりました。今年は29日です。ちょうど今、テレビやユーチューブなどのCMで盛んに宣伝されています。ではこの Black とはどういう意味でしょうか。
 アメリカでは11月の第4木曜日が「感謝祭」 Thanksgiving Day(サンクスギビングデイ) と呼ばれる祝祭日です。これはまだアメリカ建国以前の時代、アメリカ大陸に移住した白人が先住民であるネイティブアメリカンの助けを借りて農作物を収穫できるようなったときに、ともにその収穫を祝おうということで始まったものです。
 大きな祝祭行事ですので、当然全米中で大セールがあります。でもすべての商品が売り切れるはずがなく、売れ残りがたくさん出ます。そこで翌日の金曜日に大バーゲンセールが行われます。在庫一掃セールです。そしてこの金曜日は最大の祝祭であるクリスマスのほぼちょうど一か月前に当たります。この日がクリスマス商戦の開始日です。つまりこの金曜日に、感謝祭の在庫一掃セールとクリスマス商戦開始日が重なるわけです。すなわちこの日が一年で最も物が売れる一日となるのです。そこで名づけられたのが Black Friday です。
 そう、この Black は「黒字」という意味です。 Black Friday とは「儲かる金曜日」という意味だったのです。謎解きができました。
  しかしそうしてみると、「赤字」はどう言うのでしょうか。それは当然のごとく red(赤)です。面白いことに、「儲かること」と「損すること」は英語と日本語とがぴったり重なるのです。 in the black で「儲かっている」、in the red で「損している」という意味になります。My business is  in the red. で「商売、赤字だわー」となります。日本語と英語とがぴったりと一致するなんて楽しいですね。

  ② red(赤)
 英語の red は上記の「赤字」の他にも面白い意味があります。 turn redred eyered-handed、 を例にあげましょう。皆さんは赤色から何を想像しますか。信号機の赤?、 血液?、 共産党?
 英語の赤 red は「血液」を強く表します。 turn red は「激しく怒る」という意味です。日本語でも「頭に血が上る」と言いますね。まさにこれと一致します。

red eye    赤い目とは?

 red eye は「赤い目」ではなく、「飛行便の深夜便」という意味です。これは、深夜便に乗った乗客が機内で眠れずに翌朝充血した目で降機するから、というところから来ています。 
    次に red-handed ですが、これは「赤い手」ではなく「現行犯」という意味です。凶器で殺人を犯した直後の犯人の手が、血に染まっている状態であることからできた表現です。 The man was caught red-handed. で「その男は現行犯でパクられた」となります。 
   もう一つ紹介します。 see red で「赤色を見る」でなく、「カンカンに怒る」という意味になるのですが、この red は「血液」ではないのです。これは闘牛の牛が闘牛士の構えた赤い布を見て興奮し、怒り狂って突進していく様を表現したものです。因みに、牛は赤い布に興奮して怒り、突進しているのではありません。牛は色を判別できない生き物なのです。牛はただ、赤い布がヒラヒラとなびいている動きに反応して突進しているだけなのです。
   実は、赤い布を見て興奮しているのは、人間の方だったのです。観客です。そう、赤は血を想像させるからです。闘牛士が牛の鋭利な角に突き上げられ、血しぶきをあげて宙を舞う姿を想像しながら興奮しているのです。布の赤い色は、血を意識させているのです。人間の本能を見事について成立しているのが闘牛なのです。面白いですね。ぜひユーチューブなどでご覧になってください。迫力十分です。   
   今回はここまで。 You haven’t seen anything yet.(まだまだこれから) 


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