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天王山ステークス(2024/04/20京都11R)


・序

2024/04/20京都11R 天王山ステークス ダート1200 別定

自作システムからの予測値と独自レーティングからの比較

・馬場傾向

まずは2024開催の京都ダートの傾向から
下表は3コーナー突入時点のポジションが入線着順とどの程度相関関係にあるかをまとめたもの。

京都ダート傾向①

10番手以降は割合から考えると相当の脚力+全体ペースの条件が揃わないと厳しい。

さらに軸を選定するために先行馬1-5番手とそれ以外という括りでまとめると次のように。

京都ダート傾向②

やはり前に居てこそ、の結果。前に居るか居ないかだけで倍は着内率が変わってくる。

まとめると
5番手以内で3コーナーに突入すれば3割の頻度で馬券に絡むことが可能。
対して6番手以降であればその総数も含めて『その他大勢』となってしまい、ここから三着以内に来るには相当の末脚を必要とする

という指標を作ることができる。

・前半3F地点ポジション(上位6頭)

近5-7走をベースにした重回帰分析からの予測値。

前半予測値

ハナ争いは三頭。
13ジャスパープリンス
08メイショウテンスイ
06ヴァガボンド

ハナでないと持ち味を発揮できないという性質から06ヴァガボンドが推して前に行くパターンが想定される。

赤枠の2-3列目追走組は枠なりのポジションで、といったところ。
01サンライズアムール
05ナムラフランク
09パラシュラーマ

ここまでが上の項目で述べた『5番手以内で馬券に絡む』候補となる。

02クインズメリッサは基礎スピードが高く騎手の意識次第で前に行くことが出来るが、近走の出遅れを見ると後ろからの決め打ちを選択するだろう。
また04サトノテンペストも前に行ける能力はあるのだが、2走前から追い込みへと脚質転換を図っており、鞍上継続騎乗ということで予測値は追い込みタイプのものに設定した。

補足

・上がり3Fポテンシャル(上位6頭)


後半予測値

ペース不問で確実に追い込んでくるのは
07アルファマム
04サトノテンペスト

ただこちらは馬場と前の競り具合に大きく左右されるのであくまでも相手までの考え方で良いだろう。

・対戦マトリクスから見る混戦度合い

Eloレイティング変形版を作成し、着差ベクトルに補正値を加え算出。対戦ノードが3-5戦分に満たない場合はダミーを作成して使用。

・基準馬 06ヴァガボンド  (基準レーティング1500)

high
01サンライズアムール(1700-1730)

07アルファマム(1610-1640)

02クインズメリッサ(1540-1600)

middle
05ナムラフランク(1480-1550)
10ゼットレヨン(1470-1560)

★06ヴァガボンド(1450-1550)

12レッドゲイル(1420-1520)

low
09パラシュラーマ(1460-1510)
08メイショウテンスイ(1450-1500)

11ジャスパーゴールド(1310--1460)

レーティングトップである01サンライズアムールはこのメンバー内では他を大きく引き離している。
次点となる2頭と比較しても数値が重なる部分がなく、過去走に限って言えば全メンバーに対して完全勝利している形の結果となっている。
また、脚質的に後ろからとなる02クインズメリッサと07アルファマムのレーティングが高いのは特筆すべき結果だろう。


思ったより09パラシュラーマが低いが、これは他馬に対する負けノード数の多さによるもの。人気しておいて負ける回数が多いタイプということか。

・タイムレンジと走破予測タイム比較による勝敗予測(上位6頭)

走破タイム予測値

青枠と赤枠の重なり部分がないので勝ち馬は青枠から、といった形。
ただポテンシャル幅はやや重なる部分があるので、コンディションやローテ等には注意。

01サンライズアムール
02クインズメリッサ
07アルファマム
13ジャスパープリンス

ここまでが勝ち馬の可能性を大きく保有するが、脚質的に02クインズメリッサと07アルファマムは注文がつく。
また13ジャスパープリンスは斤量が60kgであることに加え、レース展開によって大きく失速する安定感のないタイプ。
必然と01サンライズアムールが軸となるだろうが、相当の人気をすることも簡単に予想される。



・結論

ここで前半のペース次第で差しがどの程度台頭してくるかを確認しておきたい。
前半3F通過タイム34.0-34.9と35.0~で区切って比較したものが下表。

ペースからの傾向

前半35.0~だとやはり前が楽なだけあって1-5番手での三着以内の成績が高いようだ。

セオリー通り先団候補となる前半予測値上位から軸を選ぶ形としたい。

最有力
01サンライズアムール
☆アピールポイント
予測値、レーティング共に1位となれば軸に申し分ない。
このメンバーでの上位となる先行力、これが今回のストロングポイントとなる。そこまで速くならないダートスタートの京都であれば、一歩目で躓くなどの不利がない限りは先団から抜け出すタイミングを図るだけのレースになるだろう。
以前はチャンピオンヒルズ利用表記だったが、今回はドラゴンファームとのこと。併設みたいなものだけにあまり気にしないでおきたいところだが、小林厩舎×ドラゴンFの成績としてはあまり良くない。

問題は『見合うオッズか否か』の一点のみ。

有力
09ヴァガボンド
☆アピールポイント
先行脚質で余程絡まれない限りは安定感のある走り。
末甘くなる部分は仕方のないところだが、その分オッズに反映されるので、上手く着内に残せたときのリターンは大きい。
大外の13ジャスパープリンスが斤量もあって競り掛けて来ないのであれば自身のペースで直線を迎えることが出来る。ブリンカー着用とのことで、あとは騎手が上手く残せるかどうかだけ。
こちらはフォレストヒル×清水厩舎ということで寝ても覚めても坂路のデキ次第で買い時が決まるコテコテパターン。
一週前の坂路が良いのでこちらは問題なく仕上がっていると判断。
ヴァガボンドが沈んだ場合はナムラフランクかメイショウテンスイあたりの出番だろう。

10ゼットレヨン
☆アピールポイント
中団から前に行ける機動力がある馬。
出来れば内に潜り込んでロスなくチョイ差しを狙うのが理想だが、そこにはサンライズアムールがいるので馬群に埋もれる可能性も念頭に。
吉田厩舎×吉澤SWは数年前のダートの定番といった臨戦過程だが、近年はチャンピオンヒルズ等の台頭で影が薄くなりつつある。組み合わせとしては30%近い率があるので信頼度は高い。

お楽しみ

07アルファマム
☆アピールポイント
追い込み系脚質だがレーティング上位という珍しいパターン。
だがこの脚質を人気で買うのはいただけない。勝ちきるだけの要素は少ないのでアタマで買うにはもうひとつプラスな買い要素が必要。
佐々木厩舎×朝宮ステーブルはあまり成績が良いとは言えないのでやはり評価は下げて考えたい。

02クインズメリッサ
☆アピールポイント
追い込み脚質、出遅れ癖、内目の枠、1200は忙しいと歓迎出来ない条件が揃った今回。
しかしレーティングと予測値上位であることからこの馬が2桁人気で買えるのなら黙って見ているわけにはいかない。
宮本厩舎×吉澤SWも今回メンバーのなかでは上位。

消し
09パラシュラーマ
このメンバーでなら番手まで狙える先行力はあるのだが、オープンで戦うには決め手に欠ける。浜田厩舎のノースヒルズ馬はパラシュラーマとフォーチュンテラーがいて、どちらも大山ヒルズを経由して2走目までが勝負気配。だがその率もクラスが上がるにつれて悪くなってきており、パラシュラーマ自身も外目の枠や平坦などの条件に注文がつくパターンが増えてきた。
今回はそこをクリアしているのだが、人気で買うにはやや頼りない力関係と判断しての消し。
大和ステークスのリプレイを見て、あれが内枠によるものだけと考えた人は買ってもよいでしょう。

パラシュラーマについて

・個人的な買い目

馬連・ワイド 01-07.09 厚め
ワイド09-02.07.10
三連複01-02.07-02.07.09.10


©️ぺぬ

自作システムを利用した走破予測タイムと他のファクターを比較して勝ち馬を予想。
各馬ポテンシャルは重回帰分析ベース。
対戦レイティングはMasseyとEloの変形版を作成して使用。

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