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シルクロードS 回顧

・はじめに


1/29(日) 中京競馬場 ハンデG3 シルクロードステークス

予測値その他の答え合わせ記事です。

・前半3F地点ポジション



予測モデルから考察していくと
①テイエムスパーダがすんなりハナ
②別の馬がゲート良くハナ
の二通りを考えたい。
400m以内のダッシュで隊列が決定するのがこの中京芝1200。
ちなみに2F目で10秒前半をだせるのはテイエムスパーダと先行策をとれた場合のファストフォースA、無理して取りいくだけで自爆確定のレイハリアあたりまで。

→テイエムスパーダが立ち後れて後方まま。キルロードに行かせるかと思いきやマッドクールがハナという自ら目標になる作戦。
随分とまた格上相手に間抜けな作戦かと。

①のケースであればテイエムスパーダを放置して各自持ち前のポテンシャル通りに。中団のスピードに大きな差はないので経済コースを余力残しで回れる馬がチャンス。
マッドクールはキルロードやシゲルピンクルビー、ウインマーベル、そして出遅れなかったナムラクレアあたりより1馬身前にいて包まれるのを避けたいところだろう。シャインガーネットかグルーヴィットが前に出てそれを内に見る形の馬がベストポジション。

②のケースだが、テイエムスパーダはゲート内の駐立に少し問題が見られ、一歩目が遅れるときの想定。今回は11番と奇数馬番なのである程度このケースを想定しておきたい。

この場合、巻き返してハナを奪いに行くことまでが予想できる。そうなるとすんなり出た馬達と共にペースアップしてしまう区間が2F目。
コーナー区間である3-4F目はそのあおりを受けて11秒前半で回ることになり、短距離といえども全力を出しっぱなしの苦しい展開が先行組に課せられることになる。
この場合は前後よりもラチ基準でポジションを求める馬がどれか、という予想をしなければならない。騎手で考えればグルーヴィットやトウシンマカオ、キルロードあたりの鞍上がその手の成功例を持ち合わせているように思える。
レイハリアが馬番的に行かざるを得ないため、これとテイエムスパーダがコーナー手前まで争う形でペースはやはり前半33.5秒付近か。

→テイエムスパーダ不在の先行集団となり予測モデル二番手グループの引っ張る形に。
前半33.8sを計測したのはマッドクール。

・上がり3Fポテンシャル


ナムラクレアがレベルCなのは「使える脚が短い」ため。加速前の区間が後半3Fデータにに含まれてしまうのが理由。コース追いでこの区間を伸ばそうとしていることからも、今回は脚を測る競馬の意味合いは強そうだ。
逆にトウシンマカオはやることが確立されている。
斤量によりどれだけポジションと加速に影響があるのか、という部分が購入者の決断要素となる。

→ナムラクレアの最後の伸びはスプリンターズステークス記事でも述べたようにワンテンポ遅めの5F目が真骨頂。
今回もその形で、コース追いによる持続時間延長はまだ効果は見られない。

・予測走破タイム

一着 ナムラクレア 67.3s(予測値67.5) ☺️
二着 ファストフォース 67.3(予測値68.0)☺️
三着 マッドクール 67.4(予測値67.25)😄

予測値の上から四頭がそのまま上位四頭という上出来さ。
これ、マッドクールがもう少し考えた騎乗ならアタマも有ったと思うんですけどね。

ウインマーベルの予想値が低いのは札幌や1400m戦の履歴が影響している。さらに斤量補正でこの数値となったが、こなせれば評価は上位。だが現状それを裏付けるものはない。
マッドクールだけ突出した数値。相手関係が手強くなっても再現できるか否か。

→ウインマーベル 68.3s(予測値68.5) ほぼ正解ということで満足。

・対戦マトリクスから見る混戦度合い

ウインマーベル、トウシンマカオ、ナムラクレア、シャインガーネットの4頭が抜けて対戦成績上位。
レーティングベクトルで比較するとマッドクールは過去の対戦相手のランクが落ちるため微妙。これがこの一戦で覆せなければ当然G1では通用しない。
ハンデを考慮するとここではシャインガーネットの複勝圏内を頭に入れておきたい。

・おまけ 斤量のbreak point 

一般的に競走馬がその斤量によって競争能力に影響を受ける分岐点(break point)が斤量÷馬体重×100=12.5-13%ラインと言われている。
実際は各馬の個性にもよると思うのでスパイス程度に比率を見ておく程度でかまわない。
12%を超えるのはトウシンマカオとウインマーベル、そして馬体重増加がコメントされているナムラクレアが11%台。
比率で恵まれたのはマッドクール、ファストフォース、マリアズハートでこれらが10.7%前後。

→ナムラクレアはやや成長した感じだろうか。
マッドクール、ファストフォースはやはり斤量比10.7%前後とメンバー中最も恵まれた通りの結果に。
なかなか使える要素と判明。
当然トウシンマカオの4着はなかなかのものでしょう。ちょっと着差ありますが



・結論


最有力

08マッドクール
……前半4位後半2位の予測走破タイムが1位。
基礎能力が高く、1600mまで対応可能な数値をこちらの計算手法では算出。
メンバーレベルがアップし、タフな展開になったときが課題だろう。しかし同馬は10秒台のラップが2F続いたあとに11秒前半をキープできる持続性もあるので今回も問題ないと判定。
負担重量と馬体重の比率も他有力馬と比較して相当恵まれた形。
ちなみに昔使ってたタイム指数に換算してもブッチギリ。
負けるとしたら道中蓋をされて閉じ込められた場合か。
ヤネは……騎手は大事というのを2023は思い知らされているだけになんとか慌てずに道中進めて頂きたい。
まさかまさかでテイエムスパーダをピッタリ追走とかいうとんでもない作戦を取ることはないと願う。
高松宮記念に出たいだろうし。
有力
該当なし

タイム基準とハンデ基準を比較したときにほぼ中央値をとるのがシゲルピンクルビー、グルーヴィット、ショウナンバニラ。
この三頭基準で対戦比較とタイム比較をすると上位を叩き出す馬がナムラクレアかトウシンマカオになる。しかしこの2頭においては本番への賞金は足りている、かつ斤量の問題もあり勝ち負けレベルの調整とは考えにくい。
なので足元を掬われる可能性が大きい。
よってマッドクール以外は混戦と判断。

他の注目馬短評

02ナムラクレア……基礎スピードがやや高い。今まではラストギリギリに脚を使うための我慢が必要だった。今回調教方法を変えてコース追いに変更。その効果がでれば。
馬体重が筋肉として10kg程増えていれば今回の負担重量も見れたものにはなるが、2022年度と変わらない馬体重であれば斤量によるスピードの減速幅も大きいと予想される。
当日の馬体重に注意。休み明けの緩さで増加ならあまり意味はない。

15トウシンマカオ……G3京阪杯勝ちのおかげでこの斤量。馬体重との比率はスピードに影響を与えるとされる12.5%-13%ラインに。
スタートで後手を踏むと進路や馬場で届かない。ファルコンSやその後から判断するにベストなのは前半33.6-34.2位で隊列が進んだときか。テイエムスパーダらが作るペース頼みなところも。
ただ上手くハマった場合は全馬をゴボウ抜きするスペックは持ち合わせている。

10ショウナンバニラ……こちらは中団後ろからの展開待ち。しかし斤量負担はそこまでではない。前半ポジション解説②の場合浮上してくる。
09ファストフォース……馬格に対しての斤量比率は二番目に恵まれた。元々スタートよりも2F目のダッシュでハナを奪うタイプだったが、加齢による衰えかここ数戦はそれが通用していない。
前走の追い込みを脚質転換と見るべきか悩み所。
騎手が団野に戻ることで先行を試みるとは思うが……
13キルロード……騎手側に思うところがあったのか、高松宮記念では乗れない福永の継続騎乗。やや時計が掛かる馬場なら十分通用する。ナムラクレアと同タイプのチョイ差しラップ配分なのでむしろこちらの方がオッズ的には買いやすいかも。
07マリアズハート……時計対応がカギとなる馬。ぶっぱなす馬に他が釣られるときにサバイバルで生き残るタイプ。有力馬が斤量不安と見るならば、この馬の3着狙いという奇策も一考すべきか。
01シャインガーネット……後述するウインマーベルと同タイプ。減速比が小さい消耗戦に強いタイプ。最内はこれを後押しするので、あとは馬場状態。
土曜日の芝のラチ沿いをチェックされたし。
×14ウインマーベル……こちらも斤量比率は12.5-13%ラインを超えた1頭。平坦のタイム実績からどうしても予測モデルでは平凡なものを算出してしまう悩ましい馬。対戦マトリクスなら最上位なのにタイムに反映されない。コーナリングの消耗が少ないタイプなので、残り4-1Fでの減速比が小さく、相対的に差しているように見えることが多い。
なので混戦に強く、大敗けするときはスタートのヘグリが原因となるだろう。
ただローテーションを考えてもここを59キロで無理に勝つ必要はない。


・個人的な買い目

前半想定①
08マッドクール単勝
前半想定②
15トウシンマカオから
07マリアズハート 10ショウナンバニラ 01シャインガーネット 13キルロードへ強弱付けての馬連
今回は①を選択
(馬場が荒れていた場合はケン)


→単勝はハズレ。

まあ、このやり方なら上位で組み立ててオッズと相談して券種のバリエーションも用意しておくべきでしょうね。


©️ぺぬ

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