自己評価靴を探し続けている<前編>
はじめに
自己評価靴、それは自問自答ファッションにおける第一歩。「最初に買うといいよ」と言われているものである。
私は自問自答ファッションに出会ってはや2年弱。実はまだ、自己評価靴を買えていない。探してはいる。けれどまだ見つかっていない。
というわけで、今回は私と靴の話です。
前編で私の足の特徴を説明した後、私と靴の歴史を振り返り、後編で現在の状況と自己評価靴について考えます。
画像については明記の無い限り、公式サイト様よりお借りしております。
私の足はこんなのです
・足長(いわゆる足のサイズ)は身長の割に小さい。女性用靴なら必ず作られるサイズ。
・足囲(いわゆるウィズ)は測る人や機械によって大分違う。B~Dと言われた。足と靴について一番信用している人は教えてくれない笑 幅狭なのは間違いないらしい。
・伊勢丹のサービスで言われたのは、足が柔らかいということ。足囲を計る部分を手に持って両側から押すと、シューフィッターさんが驚くほど曲がる。つまり、滞空時と着地時の足の形が相当違うから靴選びが難しいと言われた。
・かかとが小さいらしい。たいていの靴は履いて立って「いいかも!」と思っても、歩くとかぱかぱする。
・密かな自慢だが、足の指がめっちゃ動く。グーチョキパーは余裕。パーでめちゃくちゃ開く。自慢なのでいつか誰かに見て欲しいが、披露したら気持ち悪がられた経験があるし、そもそも「私の足めっちゃ指開くから見て―!」ってなかなか言いにくい。
・これも密かな自慢だが、裸足の足跡(濡れた状態でコンクリート等を歩くとつくあれ)がすごく足跡。絵文字やイラストのヒトの足跡そのまんま。自慢なのでいつか誰かに見て欲しいが機会が無い。つまり土踏まずがしっかりあって指がまっすぐなのかも。
まとめ:足自体はトラブル頻発という程ではないが、靴選びは結構大変。
日本の靴は幅が広いし、海外の靴はかかとが大きい…気がする。
私と靴~自問自答ファッション前~
中学時代~革靴と私~
靴に関しての記憶をたどってみる。
小学校卒業まで何を履いていたかはあまり覚えていない。スニーカーや長靴を特に何も考える事なく履いていたのではないかと思う。
強烈に覚えているのは中学校入学の時の通学用靴。我が家は私の中学入学直前に転居することになり、それに伴い入学する中学校も変わった。慌てて入学先からしおり的なものを貰い、必要なものを準備した。
通学靴については、「黒か茶の靴、スニーカーでないもの」くらいの指定だったのだろう。靴屋さんに行き、母の勧める歩きやすい靴(確かeccoだった)のレースアップシューズを買った。デザインが気に入らなかったのでテンションが上がらなかった。
そしてどきどきの入学式。
なんと、私以外の全女子が、ローファーを履いていたのだ。
どうやらその中学校には、校則とはまた別の不文律の掟があったようだ。地元小学校から入学した生徒たちはその掟を知っていてその通りに準備し、唯一の外部からの入学生だった私だけが、見事に浮いていた。
誰かに取り立てて何かを言われることはなかったけど、視線は凄く感じる。自分だけが違う靴を履いているのはとても恥ずかしかったし、恥ずかしさの裏返しからの「知らんがな!」という怒りもあった。思えばこれが、後の10代の私の「流行りに流されたくない」という自意識が強まるきっかけの一つだったかもしれない。
加えて内履き用の指定スニーカーも不文律の紐の結び方があり、入学時は私だけ別の結び方をしていてチラチラ見られた。知らんがな!!
と強烈な恥ずかしい体験をしたのに、その後の事ははっきり覚えていない。大丈夫か私の記憶。頑張って思い出して書くけど記憶を捏造していることもあるかもしれない。
一人だけ違う靴なのが恥ずかしくて、でもそれを理由に買い替えて欲しいとは親に言えず、数カ月は紐靴のまますごした。そして足が大きくなってキツイと噓をつき、半年たつ前に皆と同じHARUTAのローファーを買ってもらったように思う。
ところがローファー、めっちゃ歩きにくい。今なら理由がわかる。私の足はかかとが小さく幅が狭いので、ローファーはすぐに脱げてしまうのだ。「みんなこんなに歩きにくいもの履きながら通学してるの?」と思いながら履いていた。違うで、それあんたの足の形が大きな要因やで。
そしてその後、私は再びレースアップシューズを買ってもらう。ちょっぴりヒールが高めで大人っぽく、でもつま先が丸くて、ビジネスやおじさん感のない外羽根のレースアップシューズ。そして歩きやすい。今でも思い出せるくらいお気に入りだ。
さて、読んでくださっている方は、「一人だけ違うのは恥ずかしかったのでは?」と不思議に思われるかもしれない。
実はこの辺、出来事や自分の感情をよく覚えていない。しっかりしろ私の記憶。
開き直ったのかもしれないし、ひょっとしたら私の他にもローファー以外の靴を履き始めた子がいたのかもしれない。そんな気がする。いずれにせよ、2代目レースアップシューズのことが私は大好きだった。中学卒業までそれを履き続けることになる。
高校時代~コンバースと私~
高校に入学すると、通学靴の規則がゆるくなった。スニーカーが解禁されたのである。喜び勇んで私が買ってもらったのは、コンバースのハイカットスニーカー。憧れだったのよ・・・!
しかしまぁ、これが歩きにくいこと歩きにくいこと!ちょっとだけ靴の知識がついた今ならわかる。コンバースオールスターはソールが薄く、そもそもそのまま履いて歩くと疲れる靴らしい。
そして小指が当たる。歩くたびに痛い。「何この苦行、みんなこんなに歩きにくいもの履きながら通学してるの?(2回目)」と思った。ソールに関してはそうやで、でも多分あんた個人の別の理由もあるで。
推測でしかないが、幅も長さも合っていなかったのではないかと思う。「歩くたびに痛い」つまり、かかとが小さく幅が狭い私の足は着地の時に前滑りし、小指が靴の中で本来収まる場所より前にいってしまっていたのではないだろうか。まだ足が大きくなるかもと思って、大きめサイズを買っていた可能性もあるから、尚更・・・。
そして私は大きな勘違いをする。「小指が痛いという事は、私の足幅は広いんだ」と思ってしまったのだ。逆!逆~!!なんだけど当時は知る由もなかったし、これが後々まで響くことになる。(何の根拠もないが、同じような勘違いをしていた幅狭さん、いるんじゃないかな?)
しかしデザインの好きが上回り、結構長い期間履いていた。
大学時代~パンプスとバレエシューズと私~
大学進学で上京。校則などもちろんなし。何履いても自由な時代。
ここで私はパンプスデビューをする。しかし入学式のスーツに合わせた初パンプスについては何の記憶もない。その後、「自分で服や靴を買いに行く」という経験をするようになったから、そちらの記憶が強いのだろう。
中学高校時代はど田舎での暮らし。加えて私はお小遣いが少なかったため、靴や服はほぼ同行した母に買ってもらう形だった。というか、ほとんど制服と学校指定のジャージで生きていた。大学生になって初めてまともに、自分で服や靴を買うという経験を始めたのだ。
そんな訳で東京主要駅周辺のモール(百貨店は怖くてほぼ行けなかった)やマルイ、駅ビル等でパンプスを買って履くことになる。
しかし、パンプスって歩きにくい!「何この苦行、みんなこんなに歩きにくいもの履きながら通学してるの?(3回目)」と思いながら我慢して履いていた。違うで、みんなも我慢はしているだろうけどあんたの足が要因やで。着地時の足囲サイズで、しかも自分は幅広だからと勘違いして少し大きめを買った靴は滞空時にすっぽ抜けそうになるのだ。かかとが小さいから尚更。思い返せば、パンプスを履いている時は足の指をぎゅっと丸めて押し付けて脱げないようにしていた気がする。
・・・はっ!まさかこれが鍛錬になって今私の足指めっちゃ動くの!?と思ったけど、子供のころから動いていたから多分生まれつきだ。
就活時のパンプスでの移動は本当に辛かった。私としては珍しく店員さんに相談して、勧められたストラップ付を買ったから他のパンプスよりは歩けていたけど、毎日足が痛かった。
バレエシューズにも憧れがあったから買ったけど、「何この苦行、みんなこんなに歩きにくいもの履きながら以下略(4回目)」詳細もパンプスと同じため割愛。
デザインについては、グレーに青の別布がついたデザインのパンプスやキラキラのバレエシューズ等、お気に入りがたくさんあったはずなのに、歩行に対する大変な記憶の方が強く残っているのはとても残念だ。
ブーツだけはそれなりに歩けた。今ならわかる、全面ホールドされるからだね・・・!スクエアトゥのプレーンな黒のロングブーツが特にお気に入りだった。
あとはトングサンダルも意外と歩けた。指の力があるから?東武百貨店で一目ぼれして買った下駄っぽいサンダル、すごく好きだったな。買い直そうとしたけどブランドがわからず、いくら検索しても出てこなかった。また似たのを買ってもいいかも。
余談だが百貨店コワイな私がなぜ東武百貨店に行ったかというと、確か何かしらのご当地お菓子(鳩サブレー?)が食べたかったからだった気がする。当時最寄りで買えるのがそこだったと思うんだけど、記憶が定かではない。
大学卒業から自問自答ファッション前~詳しくは別noteで~
ある程度年齢を重ねてから後は、自問自答ファッションに出会う前でも靴に関してはそれなりにちゃんと考えて買っていた気がする。なので服やアクセサリーに比べて、残っているものが多い。
手持ち靴についてはこちらのnoteの前半部分で。
Lesson13 私の靴と10月の靴試着。そして地方在住について考える|かいり
私と靴~自問自答ファッション後~
自問自答ファッションに出会ってからのこもごも(記載済み分)
チャーチを履いてみたり、その後トラベルシューズbyショセを買ってみたり。
Lesson11 京都試着旅~JJGさんとともに~|かいり
夏の東京でブーツを履きまくってみたり
2023年8月 自問自答ファッション教室旅と試着、そしてJJGとのあれこれ|かいり
自己評価靴候補を発見して大阪まで履きに行ったり
Lesson13 私の靴と10月の靴試着。そして地方在住について考える|かいり
マルジェラのタビブーツと向き合ってみたり
「色気と私」と「マルジェラと私」|かいり
自問自答ファッションに出会ってからのこもごも(未記載分)
黒のパンプスを買い替え
これは慶弔時にしか使わないから、自問自答の結果「コスパが良くそれなりに歩けるもの」に振り切った。
シューフィッターこまつさんお勧めの、GUマシュマロパンプスを購入。まだほとんど履いていないけど、足が疲れないといいな。本当はストラップ付があると尚よかったな。
憧れのブーツ
さて、私には自問自答ファッションに出会う前から憧れの靴があった。それがこちら。
ドイツの靴メーカー、trippen(トリッペン)のブーツ。もともと歩きやすい靴として存在は知っていて、このデザインを店頭で見かけて一目ぼれした。履かせて貰ったら歩けそう!ただ値段にビビってしまい、購入できずにいた。
『靴は自己評価』という概念を知り、様々な靴を試着しながら、私の脳裏には常にこのブーツがあった。自問自答ファッションに出会う前から憧れ続けて2年超。これだけ思うなら、もう買ってもいいだろう。そう思って試着させてもらったお店に行ったら、
在庫が無かった。
ちなみに昨年2023年秋の出来事である。
その後オンラインショップ等も見ていたが、どうやらその色が日本には入荷された気配がない。
そしてなんやかんや実物に触れられていない間に、私の制服の雰囲気が変わり、このブーツが本当に自己評価靴なのかわからなくなった。
自己評価靴、ふりだしにもどる。
いやいや、考えたし、試着しているし、ふりだしではない。再スタートだ!と意外とあっさり切り替えて、私は新たな自己評価靴を見つけに動き始める。
さぁ、見つかるのか私の自己評価靴?!
<後半へ続く>