PCが部署に1台の頃から働いているけど、一人1台になっても労働時間が増えるのはなぜ?

ブラック企業って何でしょう。労働時間が長い?残業代が支払われない?パワハラ横行?まあいろんなパターンがあると思う。
では労働時間は長いけど残業代がフルに支払われていたり、裁量労働制でも年収が無茶苦茶高かったりすると、それはブラック企業じゃないんだろうか。

1週間の労働は40時間、週5日勤務なら1日8時間、週休2日制、連勤は11日以上はダメ、休日出勤したら翌月までに振休取れ。
まあいろいろと「働き方改革」は叫ばれるわけですが、39年働き続けていて思うのは、たぶんそれって「人として生存していくために最大限働ける時間」なんだと思う。

月80時間以上は過労死ラインなんて言われますが、月100時間超え(でも1日の規定労働が7時間だったので、実際は80時間弱ですかね)だった時の記憶は、実はほぼない。
どうやって仕事してたのかも覚えていない。
でも何故だかちゃんと納品してた。期限までに。

胃潰瘍になって、「入院できる!これでやっと休める!」と思ったら、ガスター10が開発されて、胃潰瘍なんて入院する病ではなくなり、胃カメラを見たお医者様も「こりゃ痛かったねー」と言いながら、お薬出してくれたっけ。

精神的にもかなりやばいところまで行ったけど、お薬でなんとかなる「程度」だったからか、毎日出勤はしていた。たまの休みは死んだように寝てたけど。

たまにぶっ倒れたりもしたけど、翌日には仕事に出ていた。
なんでだろう?たぶん仕事を無くしたくなかったからだ。好きだったんだよね。仕事が。

さらには子どもの教育費や家のローンや自分の老後資金や、とにかく報酬を無くすのが怖かったし、簡単には解雇にはならないと思っても、閑職に追いやられるのが嫌だった。今の仕事を続けたかった。
何かに負けたくなかった。何に?自分に?これもまたよくわからない。

今となってはだからどうなった?と思うし、良いように利用されただけだし、平均値で見る部署の残業時間を押し上げている悪者扱いされたこともあったけど、とにかく目の前の仕事をちゃんとやり遂げることしか考えていなかった。
そうしないとやりたい仕事ができなくなると思っていた。
まあバカだったと言えばそうなんだけど、たぶん「もう無理」で「これとこれだけやりたい」とか言ったら、通っていたとは思えない。

「あいつは必要以上に時間をかけているだけだ」と思う部下がいるのなら、必要以上に時間をかけないやり方を指導するのは管理職の役目です。
人が足りない。人を増やすのは組織の役目です。
「残業多いのはあいつだけ」「好きでやってるだけ」勤務時間の均衡を調整するのも管理職の役目です。
それでも多くの人がとんでもない労働時間で働いているなら、それはもう仕事断るしかないです。
それで会社が回らなくなるなら、経営そのものが間違ってます。

海外のスタッフと仕事していた頃、プロジェクトの途中でも、
「明日から休暇なので連絡は○○に」
「労働法で私は明日からメールを見ることも禁止されている」
「携帯電話の電源も落とされている」
なんて国があったんですが、それでも仕事は回るし、休暇から帰ってきた彼は「リフレッシュしたのでこれまで以上に頑張るよ!」とプロジェクトを仕上げてくれた。

これって個人で作れる仕組みではないと思う。
個人が考え方を変えるだけなら、誰かにしわ寄せがいく。
いませんか?「私は定時で帰ります」でちゃんと仕事しない人のしりぬぐいしてる人。
もちろん定時までで仕事をぜーんぶ片づけられるなら素晴らしいし、それならその方法を広めてほしいもんだと思う。

そもそも1人分の仕事の量が多すぎるのか?
効率が悪すぎる人が多いのか?
一人1台PCを与えられ、そこそこそれを使える人も増え、環境的には効率化が図られたはずなのに、30年以上給料が上がらないのは、誰がどこで非効率にしてるんだろう?とずっと思っている。



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