「このバッグは、私です。」といえるバッグを買った話

私が最近影響を受けまくった書籍、自問自答ファッション通信のあきやあさみさん著「一年3セットの服で生きる」の中に、"バッグは自己紹介"という一節がございます。今回は私がファッションについての自問自答を進める中で、ついに「このバッグは、私です。」とまで言えるほどの、"自己紹介バッグ"購入に至ったお話をしたいと思います。

さて、前回のNoteの通り、自分のファッションコンセプト「誠実・清楚なマルチクリエイター」が大決定。これに基づき手持ち服の整理を進め、クローゼットがだいぶスッキリして来た、9月末のお話です。

そろそろ妄想クローゼットの作成に取り掛かろうかな?でもバッグを買うのは相当先になるだろうな。いろんなお店で気になったバッグを持ってみて、似合うのはあったけど買おうとまでは思わなかったし。ハイブランドのWEBサイトを見ても心が動かされることは無かったし。それにもし買うとしたら一目でどこのブランドかわかってしまうのは嫌だね。たとえ名前が知られてなくても、わかる人にはわかる、品質の良いものを探していこう……。

——そんなふうに考えていた時期が私にもありました。

余談ですが先日のあきやさんとヤド草姉妹さんのインスタライブで、あなたはどこから?(靴or?バッグ?)の話題が出た時、なんとお三方ともバッグからとおっしゃっていて、私も私も~!とはしゃいでおりました。(でもやっぱり書籍に記載の通り、靴からの方が失敗しにくいと思います。)

話を戻しまして。
仕事帰りに閉店間際の百貨店に寄り、手早く消耗品の買い物を済ませ、いつものように足早にハイブラエリアを通り過ぎようとしたその時でした。スポットライトを浴びた、とんでもなく深く、美しい青が目に飛び込んできたのです。
一体なんだこの色は…!?とその色に引き込まれ店頭で立ち尽くしていると、黒服のお兄さんに店内へ促されました。

えっ、入っていいの?私なんかがこんな素敵なお店に入って大丈夫そ?買うつもり無いよ?でも入っていいって言ってるんだったら入るよ?ハイブラバッグってやつを鏡の前で一回持つだけ持ってみようかな?まぁ私に似合うわけ無いんだけd
うそーーー?!めっちゃイイ〜〜〜〜!!!

こんなことある〜〜!?ってくらい、もう似合うとかそういう次元じゃない。「このバッグは私だ、生き別れの双子の妹だ」って、コンセプト作りの際に私の中で目覚めた、内なるクソ真面目風紀委員長ちゃんが泣いています。

落ち着きましょう。

かわいらしい店員さんが丁寧に製品の説明をしてくれます。「このバッグは…職人が…素材が…。」
うーむ美しいだけでなく、しっかりしてるのにとんでもなく軽い。これは良いものだ〜そりゃそうだよねぇ〜。

サイズ違いに色違い、他にもいろんなバッグを次から次へと持たせてくれます。別のバッグも持たせてもらったら、最初のバッグよりさらに洗練されてる!って感じがしました。しかも割と似合ってる。
で、再び最初のバッグを持つ。すると、似合うとか似合わないとかじゃなくて心に合ってる、という不思議な感覚。持つことで欠けていた自分が完全体になるイメージ。店員さんめ、もしや判ってやっているのか?なんて思う。

「お客様のお荷物を入れてみませんか?」なんて言ってきます。いや売り物でしょ?汚れちゃうよ?でもこの長財布入らなかったら結局使えn
入った〜〜〜なんなら手帳も入ったわ〜〜〜

ヤバイ外堀が埋められていく…

そして最後に、「¥473,000です。」と。

よんじゅうななまんさんぜんえん

ひらがなで書くとかわいいよね☆

全然かわいくなーーい!!😡

すっかり心がしなしなになって帰宅の途につきました。


😨ビックリした。47万だって。私の人生で聞いたことない値段。バカ言ってんじゃないよ。

🥺でもさーお給料2ヶ月分くらいじゃない?薄給とは言えもうXX才、さらに独身。お金は貯まってるでしょ?

😨そりゃあ払えるっちゃ払えるよ。でもこれは老後の蓄えだから。

🥺仕事はなんであれ一生続けるつもりなんでしょ?ならお金なら大丈夫だよ!あのバッグはもう一人の私なんだよ!迎えに行かないと!

😨高いバッグは3年計画でだな…

🥺3年後?そんな悠長なこと言ってる場合?それにまた値上げするって…

😨うーん、いま買わずしていつ買うのかということか…

🥺あれが欲しい!手に入れたい!あれになりたい!!

😨そう、私はあれになりたい!あれは私だ!

こんな脳内会話をウンウンと一週間繰り返し唸りながら、悩みに悩みました。他にも良いバッグは無いものかとネットで調べてみたり、お店で気になったのがあったら手に持ってみたり…

でもあれ以上のバッグはありませんでした。出会わなければ良かったのでしょうか。でも忘れられるわけがありません。そんな中、似たような形の、上品な色のバッグを見つけて「これでいいじゃん!」って心の中でつぶやいたんです。

…これで?

これ「で」って何よ?

これ「が」いい、って思えるバッグでなくてどうするの!
いつまで卑屈になって生きてくの?

ここまで来るともう諦めにも近い思いが心の中を満たします。

最後にもう一度、秋の制服候補と合わせて見させてもらおう。あの時は夏日で、結構ラフな装いだったしね。それでピンとこなければ、たとえ生き別れの双子の妹だったとしてもお別れしましょう、お互い達者で生きるのよ!

(この時はまだ理解していませんでしたが、バッグは服に合わせて選ぶのでなく、まず靴やバッグを決めて、それに合わせて服を選んでいくというのが自問自答式です。)

はい購入〜
(でもこんな大きな買い物したことなかったから、最初カードが通らなくて顔真っ赤になったのは内緒だよ!)

店員さんも、「お客様ならどんな装いでもお似合いになると思います」って、嬉しいこと言ってくれるよね〜〜。ええ、すっぽんぽんでも似合いましたよ!

なぜこのバッグが私なのか

〔グッチ ダイアナ〕スモール トートバッグ <ロイヤルブルー>

まずは色です!その名も「ロイヤルブルー」。私の好きな青色、そして「清楚」な色です。
次に形。折目正しくしっかりと、誰の力も借りずにその凜とした佇まいを崩すことなく自立し続けます。これは私のコンセプト「誠実」を表しています。

そして独特なバンブーハンドルと、取り外し可能な鮮やかなネオンカラーのベルト付き!ここが普通だと誠実・清楚なだけのバッグで終わってしまうところを、この独特なハンドル&ベルトで遊び心がプラス。まさに「マルチクリエイター(概念)」をコンセプトに掲げる私にぴったりじゃありませんか。

以上、紹介終わり。もうどんな服を着てもこのバッグ持てばコンセプト通りでは…?🤭


バッグ購入後2週間が経ちましたが、さすがに金額のショックが大きすぎたのか、心がすっかり満たされたのか、「さーて次は靴と服買うぞー」という気分にはなっていません。
このバッグを軸に、手持ちの服と靴でどれだけ秋冬を戦えるのか、コンセプトにより近づけるのか。しっかり検証しながら自問自答して、アイテム1つ1つを選び抜いていきたいと思います。

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