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伊予灘剛腕物語第10話『霧に霞むしまなみ。痛恨!!2度の大バラシ!』






大漁祈願!!

先週の中島釣行にて、コテンパンにされた剛腕。普段、神を信じない剛腕ですが、(何故なら自分が神だから)←アホ言うてますわ。
こんなことを言っているので神様に見放されるのでしょうね。
こんな貧果ばかりではさすがにヤバいと焦り、藁にもすがる想いで神社へ神頼みに行きました。
松山市の龍王神社の分社を参拝しました。
"二重にご縁がありますように"と願いを込めて25円をお賽銭として納めました(強欲で草)
大漁祈願、五穀豊穣の神様"龍王大神"または
"豊玉姫命"を祀っているそうです。



心機一転。生まれ変わった剛腕は、2023年6月下旬。アコウ(キジハタ)を投げ釣りで狙うべくしまなみへ。
天気予報では夜から雨。雨具をしっかり準備し、仕事終わりの剛腕と父の2人でしまなみへ向かいました。今回は朝までの予定。

現地に到着し、準備開始。空は曇天。いつ雨が降って来てもおかしくない天候です。
父も「雨、嫌だよー」と嘆いています。
タバコが吸えないからですね。きっと。
本物語第5話と同じ釣り場です。
干潮は午前9時27分。
満潮は午前3時37分。
若潮と長潮を跨ぐも潮位差が188㎝あります。

剛腕は波止中腹部の曲がり角。父はそこから100m程離れた場所に釣り座を、それぞれ構えました。
剛腕はスピンパワーPF4本。
父は投げ竿3本。
エサは青虫、本虫、ユムシを持参。
ユムシは中島釣行の残りです。冷蔵庫の中で元気に生きていました。

いつもと同じです。

この日の仕掛け。
何も変わりはありません。強いて言えば、ユムシを付ける仕掛けは、針を丸セイゴ20号にしました。ユムシがズリ落ちるのが嫌なので。もっと大きい針でも良いと思います。
ユムシの大きさとも相談になります。

1番竿に本虫。2番竿に青虫房掛け。
3番竿にユムシ。4番竿に本虫を付けました。
1番竿から順に潮上向きに仕掛けを投入しました。ドラグは潮流に引き出されない程度に緩めています。
明るい内は特に何事も無し。青虫は取られますが本虫は残ってきます。

太陽が水平線から姿を消し、竿先にLEDライトを装着。ランタンやヘッドライトも準備。
父の竿にもLED竿先ライトを装着しに父の元へ
父も特にアタリ無し。小ダイ1匹のみ。もちろんリリース。

ふと、空を見上げると月が見えました。
星もいつくか確認。
♪~晴れ晴れ ey ey ey~♪←(TWICE)
思わずHare Hareを口ずさむ剛腕。
晴れとるやないかい!
あれ?雨は?ま、いっか。

TWICEではモモ推しです。かわいい(*´ω`*)
てかモモりん以外見分けがつかない・・・
(オッサンで草)
オッサンちゃうけどな!お兄さんやけどな!

最近、アイドルの顔と名前が一致しないのが悩み。歳取った実感が湧く・・・(泣)
気付いたら知らん間に卒業しとる。とかね。
あれ?〇〇おらんやん!みたいな。
(置いて行かれてて草)
どっかのグループは卒業ラッシュやし。
ため息しか出ませんわ。
本人が決めた事なのでファンは笑顔で見送るしかないですね。




ようやく初ヒット。

時は流れ、20時半。回収の為、2番竿を手に取りました。回収の際、念のため毎回、空アワセを入れています。
竿を立てると、心地良い重み。何か付いています。しかし、本命では無さそう。

良いサイズですよね~。早生まれの個体ですね~
(大嘘)

21㎝のセトダイ。体高もあり、良く肥えています。翌日、捌いてみると抱卵個体でした。
煮ても焼いても美味しいセトダイですが、煮付けより塩焼きのほうが好きかな。
個人の意見です。異論は認めます。
ゲストフィッシュが多いのもしまなみ界隈の魅力ですね。

セトダイを絞めてクーラーへ仕舞いました。
ハリスに傷が入っていたので仕掛けを交換します。サルカンにハリスを結んでいると、

「ジジッ、ジジッ、ジイィー」

強めのドラグを引き出すアタリ。
嫌な予感8割。
正体は何であろうと姿は見たい。どうしても美化してしまうのが人間なので、、
竿を立ててアワセると、PF4番が思い切り曲がり込みます。首をグイングイン振って抵抗する相手。
潮流を味方に潮下へ走る相手を強引に止めます。隣の竿の道糸と交差しないように竿を操作します。波返しの上に登り、玉網を取り、取り込みしやすい場所へ小移動。
ヘッドライトに照らされた魚影を見て意気消沈。玉網をやめてぶち抜きました。

目が光ってるううううう

手尺で約80㎝。シロザメでした。
ドチザメ、ホシザメと並ぶ、瀬戸内大人しい中型サメ3種。
第1背鰭、第2背鰭の淵が白いからシロザメ?知らんけど。
ドチザメは黒い斑点や横縞模様があります。
ホシザメは魚体に小さい白斑点があります。
これらが見分けるポイントです。
あ、もちろんリリースです。

その後、アナゴの頭だけ釣れましたが、すっかり潮流が無くなり、止まってしまいました。
"アナゴの頭だけ"は、少しグロテスクでしたので写真撮るの辞めました。アナゴを打首獄門同好会にした犯人は恐らくサメだと思います。仕掛けに掛かった身動き取れないアナゴの首元に喰らいついてデスロールとかするんでしょうね。
たまに遭遇する現象です。アナゴが被害者になる割合が最も多いですが、セトダイの時もたまにあります。
打ち首を初めて見た時は、この島 呪われとんちゃうかな?と思いました。




目を離した隙に・・・

潮がぱったり止まり、エサは全て帰ってくるようになりました。
まるで生命反応がありません。
潮止まりの時刻過ぎても惰性で流れるしまなみの潮流ですが、この日は機嫌が良いのか、すんなり潮止まり。
潮が小さい日でも惰性だらだらの時もあるんですけどね。自然は良く分かりませんね。

父の元へ歩いていき、状況報告し合います。
あまり離れていませんが、飛距離や水深が違う為、意外とエサ取りの状況など差異があります。
話し合いの結果、予定より1時間早く移動する事に。父は片付けを始めました。
剛腕も自分の釣り座に戻ります。

あれ?

三脚に立てている4本のPF。
3番竿だけズレています。剛腕は竿尻を4本共にピタッと揃えているのでズレているのが分かります。(血液型A型が発動してるだけ。)

剛「これはアタったな」

ユムシが付いている竿です。
3番竿を持ち、波返しの上に立って思い切りアワセを入れます。竿が曲がり込みますが、リールが巻けません。根掛かりです。いいえ、何かが岩穴に入り込んだのでしょう。
ゼロテンションで出て来るのを待ちましたが出て来ません。竿を煽っても、取れません。ウンともスンとも言わず、、、
とりあえず、ドラグを緩めて放置。
他の竿を回収し、片付けます。
最後まで置いていた3番竿を再び煽ったり引っ張ったりするも、出て来ず。
最終的に竿を一直線に引っ張り、遂にラインブレイク。
正体が気になる所。
サメやエイなどがユムシを食って走り、オモリが岩に挟まり立ち往生した可能性もありますし、ホゴ、または本命アコウがユムシを食い、岩穴に入り込んだ可能性もあります。
水深、飛距離がある為、オモリか針かどちらが根掛かりしているか分かりづらかったです。
父の元へ行ってなければ、ドラグが出てすぐアワセれたので、獲れたかもしれません。
悔いが残り、モヤモヤしつつ次の場所へ移動しました。




シャークパーティー

第2釣り場へ到着。
父は砂浜への階段に釣り座を構え、剛腕は200m位離れた消波ブロックの上から行います。
もうすでに満ち潮向きに流れており、そこそこ速め。
1番竿の仕掛けを投入。大遠投し、水深は20m位か。
三脚に掛けますが、道糸があっという間に流れていきます。これはどうも竿4本も出せそうにありません。3番竿は仕掛けをセットしたまま待機させます。

竿3本で様子を見ますが、あっという間に流されてしまい、仕掛けを回収している時間が長い程。ドラグもかなり締め込んでもジリジリ出て行く始末。
飛距離を変え、60m付近に投入しても流され具合は変わらず。潮が速すぎるせいか根掛かりも多発。
ちょっと釣りが成立しなさそう。

最早、忙し過ぎてどの竿がどうしたとか分からなくなってしまいました。
仕掛けを根掛かりでロストし、力糸を結んでいる時、
竿先が揺れています。
♪揺れる想い~体じゅう感じて~♪
グフフフー、違うかー。
どうもジョニーデップですー
グフフフー、違うかー。
そんな呑気にしている場合ではありません。多分アタリです。
竿に駆け寄りアワセを入れます。
潮流も相まってかなりの重み。グングン首を振っていますが、ゴリ巻きで寄せてきます。腕に乳酸を溜め込み、ひいひい言いながら何とか海面に浮上させます。しかし、、、
サメーーー。
ダメーーー。
玉網まで遠いし、もういいや、抜いちゃえ。
手尺で90㎝オーバーのシロザメ。
写真を撮っている時、思いました。
(サメばっかり撮って、何か嫌やな。
スマホのフォルダがサメばっかりになるやん。)てなわけでサメを撮るの辞めました。

サメを釣らんかったら写真撮らんでええねん。(画期的!)

更に更に。ほぼ毎投釣れるサメ。
サメサメサメのオンパレード。全部80㎝オーバー。マジやってらんねえ。
毎回少し期待を込めてリールを巻きますが、気持ち良く裏切ってくれます。



遂に念願の・・・

剛腕がシャークパーティーを開催している頃、父がアナゴを釣りました。50㎝級の良型でした。
剛腕がサメの猛襲に疲れ果てた午前0時過ぎ。
頻繁に道糸をヘッドライトで照らし、仕掛けの流され具合を確認します。すると、2番竿の仕掛けが潮下にある4番竿の仕掛けを跨いでいきました。同じ35号のオモリを付けているので仕掛けによって流され方が変わるのはおかしい。どうせ根掛かりか。
4番竿を持って、仕掛けを回収しようとしました。根掛かりのような動かない重さの後、ジワジワっと回収出来る重みに移り変わりました。

剛「ん?何かおるんか」

慌ててアワセを入れリールを高速巻き。
重いだけで引きがありません。
手前まで来た際、グイグイっと突っ込みが2度3度。軽くあしらえる程度。道糸が2番竿と絡んでおり、2番竿の仕掛けの重みも乗ってしまい、ますます重くなります。
何とか魚優先で2番竿を跨ぎつつ、回収。
気付いたら魚が海面を切っていました。

ようやく本命きたる。

アコウ33㎝。アベレージサイズと言ったところでしょうか。
本虫にヒットしていました。
しかし激痩せの個体。産後かな。
お腹ぺったんこ。(羨ましいいいい)
あかんがな。魚はメタボのほうが美味しいのよ~。
近年のしまなみのアコウは寄生虫が多いらしいです。
このアコウも、イカリムシが7.8匹背中中心に引っ付いていました。
背身の中にはリリアトレマ・スクリジャビニが多数。ライトを照らすと黒く浮かぶので見えます。腹身にも黒ゴマのような小さい虫が多く居ました。どれも人間が誤食しても無害だそうですが、食べる際は気持ち悪いので取り除きましょう。
恥ずかしながら本年初アコウ。早い年は4月中旬頃に釣ったこともあります。
40㎝の壁を超えたこと無いのも不名誉な事実。日々精進。まだまだ修行が足りません。



痛恨のバラシ No.2

アコウを血抜き、神経絞めを施し、クーラーへ。
アコウを釣った際、絡んでいた2番竿が根掛かりによりラインブレイク。更に1番竿も根掛かりでラインブレイク。力糸の結び目から切れました。
この時点で海中に仕掛けが1本も入っていない状態。
4番竿はハリスを交換し、本虫を付けて再投入。
戦線復帰の3番竿にユムシを付けて投入。
力糸ごとロストした1、2番竿は、力糸から結んでいきます。
投げている3、4番竿を気にしながら、仕掛けを組み直していきます。


「ジャアァァァァァァァァァァァァァ」

凄まじいドラグ音。
3番竿にアタリ!ユムシに食って来ました!
まあ、サメやんな。
3度4度竿を煽ってアワセを入れます。
竿が胴から曲がり込み、重さがズドーンと乗ります。
明らかに先程のシャークパーティー達より重さがあります。
もしかするともしかするのか?
重いだけでエイなのか?
しかし、首を振り抵抗。更に頭を向こうへ向け走ります。ドラグを緩めて対応しますが、中々リールを巻けません。
竿を煽って頭をこちらへ向かせ、ゴリ巻き。何とか寄せれそうです。

剛「よしっ、獲れる!」

首を振る抵抗と共に嫌な感触が竿に伝わっていますが、魚体にハリスが触れているだけか?もし違うなら・・・


スカッ…


竿先が天を仰ぎ、テンションが抜けました。

剛「あ"ーーーーーーーー」

夜中に大声出すんじゃないよバカ野郎。
力糸の上付近。道糸がズタズタ。
シロモッチ風に言うと、ダリンダリンの瞳ちゃん状態。矢井田瞳のMy Sweet Darlinが元ネタです。
おそらくカケアガリかシモリに擦れていたようです。
これは悔しい。正体が分かりません。
頭をこちらへ向けて少し巻き取れたので獲れると思ってしまいました。エイのような底を這う重さでは無く、サメのような軽々しい首振りもありませんでした。ますます正体が気になる所。


その後、何事も無く時間が経過。
やがて、潮が緩み、竿を4本揃えて投げましたがアタリが無く、夜明けを迎えました。
このタイミングで父が25㎝のカサゴを追加。

空一面 霧が覆っており、幻想的な風景が広がっていました。
少し早いですが、家の事情によりここで納竿。あくまでも戦略的撤収。

何とも悔しさしか残らない釣行になってしまいました。小さいながら本命を釣ったにも関わらず、悔しい釣行も珍しいです。

ご利益通り二重のご縁があり、二度も大きなアタリがありましたが、いずれもバラしてしまう有り様。技術的ご加護は頂戴できませんでした。つくづく剛腕の技術力不足が露呈する釣行となりました。

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