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オンライン家庭教師を始めた話

今週からオンライン家庭教師のバイトを始めることになった。かれこれ半年以上バイトをしておらず金欠気味だったのと、時間ある学生のうちに何か貴重な体験ができたらと思い、半ば勢いで応募した。

小さい頃から勉強は得意だった。だが、勉強しなくても成績がいい天才とかではなく、最初はむしろ他の人より躓いたりするが、しっかり理解しようとすれば試行錯誤の内に誰よりも成績を伸ばすことができるタイプだった。

だからこそ、人に教えるのは得意だった。理解の段階の幅を極めて小さく分割して勉強をしているので、相手がどの段階で納得できていないのかを正確に知り、効果的な対処に向かうことができた。中学生のころはよく同級生に、「塾の先生より分かりやすい」など言われて嬉しくなっていた記憶がある。

一昨日くらいに家庭教師バイトの初回授業があった。相手は小学五年生の男の子だった。最初は60÷2もままならなかったが、割り算のイメージを絵を使って説明しながら、まずは6÷2から、というふうに簡単な例から徐々にステップアップさせていくことですぐに習得することができていた。高いポテンシャルを秘めているのに周りがうまく引き上げられていないような感じがした。

たまに、相手の察しが悪いとイライラする人がいる。正直、教える側としてそれは失格な気がする。勉強する側はストレスフリーな環境の方が冷静に頭を働かせることができるだろう。険悪な空気にしても誰も得はしないと私は思う。私が教える時に大切にしているのは、「理解していなくても大丈夫だよ」と生徒の今の状態を受けとめる優しさである。
また、一方的に自分が話すことはしない。少し説明して、「ここまでは分かった?」「じゃあこの場合はどうなる?」とこまめに確認しながら進めている。先述した理解の幅の細分化のためにはこうした作業が必要だからだ。

「教えるのうまいね」
初回授業の時に生徒から何度もそう言われて、正直とても嬉しかった。
去年初めてのバイトで飲食を経験してから、ずっと社会に出るのが怖くなっていた。家庭教師バイトが果たして社会に出ることなのかは少し微妙だけど、このように自分の能力を活かせる場所を見つけられて本当に良かったと思う。

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