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私が体験した不思議な話。

 おいらん渕。


 私が20歳過ぎの頃、バイト先で仲良くしてた女の子(A子ちゃん)と、心霊スポットへ行かないかという話になりました。
A子ちゃんとどこの心霊スポットへ行くかなど、話している時は、楽しくて、ワクワクしてました。
若かったので…。

結果、東京都の外れの「おいらん渕」へ行くことにしました。
選んだ理由は、A子ちゃんが車を出せるということと、国道411の一本道なので、迷うことはないからというのが、一番の理由でした。
季節柄、日が長い時期に差し掛かっていたので、A子ちゃんと夕方待ち合わせをし、おいらん渕へ向かいました。

夕方と言っても、まだまだ日差しがある中でのドライブ、お喋りしながら車を走らせていると、気がつけば、山梨県に突入してしまいました。
A子ちゃんと楽しくお喋りをしてたから、行きすぎちゃったねなどと話ながら、Uターンが出来る場所まで行き、また帰りながら見つけよう、と。

Uターンして、東京都の看板が見えた頃、少し薄暗くはなってきましたが、鮮明に辺りは見える明るさでした。
二人は黙って、辺りを見回しながら車を走らせていましたが、気がつけばまた街中まで出てしまいました。
そんなにスピードも出してなく、かなり慎重に走りながら周りを見ていたのに、なぜだったのでしょう。

私とA子ちゃんは、府に落ちませんでしたが、おいらん渕付近には街灯などもないため、明るい時間で見落としたのなら、暗かったら見えないかもしれないので、今回は諦めようと、近くのレストランで食事をして、その日は解散しました。

後日、バイト先の先輩(男性)に話したところ、今度一緒に行きたいというので、みんなでもう一度、おいらん渕へ行くことになりました。
今度は絶対見つける!と意気込んでいるA子ちゃんがまた車を出すことになり、私も見つからなかったのが不思議だったので、見つかるといいねなどと言いながら、その日を迎えました。

前回の経験を踏まえ、今度は早朝に出発することにしました。
待ち合わせは、午前4時半。
それでも少しすると、薄明かるくなってきました。
車内では、怖い話などしながら盛り上がり、その付近だと思われる場所からは、三人が周りを見ながら車を走らせていました。
その頃は周囲も、だいぶ明るくなってきていました。

その時、先輩が「あれじゃん?」と指を指して、その方向を見ると…
確かにありました!おいらん渕!
崖みたいになっていて、下を少し覗きましたが、自分が落ちそうで、すぐに見るのをやめてしまいました。
辺りを少しだけ見て回って、そのまま帰りながら、みんなでご飯を食べてから帰ろうということになり、レストランへ向かっている最中、A子ちゃんと私は話をしてました。
前回行ったとき、あんな景色の場所なかったよねって。

 これは、書きながら思ったんですが、あの時、先輩(男性)を連れて行かなかったら、前回と同じ経験になっていたのでしょうか?

最後まで読んで頂き、ありがとうございました☘️

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