私が体験した話。３

　アルバイト先で。

私が20歳ぐらいの時ですが、スナックでアルバイトをしていたことがありました。
そこのスナックの建物は、各階に一つずつお店が入るビルです。
私がアルバイトをしていたお店は、地下一階で、階段を下りたところにドアがあるといった感じでした。

店長もボーイさんも、女の子達もお客さんも、みんないい人達でしたので、居心地は良かったです。
お客さんの顔も馴染みの方は、だいたい覚えた頃でした。

まだ、夏の終わりで、半袖などを着ているような時期でした。

私の働いていたお店は、フロア(ボックス席)とカウンターとありましたが、私がカウンターの中で接客をしていたときでした。
お客様とお話をしているとき、右側の出入口のドアが開き、グリーンの上着を着たお客様が入ってきたのが目に入り、
「いらっしゃいませ」
と、お声がけをした後、今、話をしていたお客様に失礼する旨を告げ、おしぼりを持って、その入ってきたお客様の方へ向かったんですが、どこにも見当たらず、不思議に思った私は、近くの女の子に
「グリーンの上着のお客様、どちらへ座りました？」
と、聞いたら
「誰も入ってきてないですよ」と。

ドアの開いた時になるベルの音が、鳴ってないのに気づいたのと同時に、今の時期にダウンの上着は確かにないかも…と思った瞬間、鳥肌が立ちました。

ここのお店では、これだけでしたが、今でもすぐに思い出せるぐらい、鮮明に記憶されてます。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました☘️